いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

こうやく病

糸状菌による病害。セプトバシディウム属菌による。幹や枝に膏薬を貼り付けたように見えるので、この病名がある。
菌糸膜の色によって、「褐色こうやく病」「黒色こうやく病」「灰色こうやく病」に分かれる。(「黒色こうやく病」はサクラのみ発生。)生け花では、ウメの発病枝を珍重する。

タケ類に発生する「赤衣病」も「膏薬病」と呼ばれることがあるが、これはさび病の一種で、関係が無い。

発生時期

4~10月

被害箇所

幹、枝など。

主な症状

淡褐色~黒褐色、または灰白色~暗灰色をした、フェルト状のカビ(菌糸膜)が張り付き、次第に拡大する。カビの厚さは1mmくらい。5~6月頃には、カビの塊の表面に、白い粉状の胞子を生じる。症状がひどいと枝が枯れる。

対策

カビの塊を削り取り、薬剤を使用。


【薬剤】【散布】アミスター10、アミスター20、アンビル、エムダイファー、オンリーワン、クリアパッチDF、グリーンダイセンM、グリーンペンコゼブ、クルセイダー、サプロール、ジマンダイセン、シルバキュア、シバンバEX、ストロビー、ダコニール1000、チルト、ツインサイドDF、トップグラスDF、トップジンM、トリフミン、バイコラール、バイレトン、バシタック、バシパッチ、パスポート、バナーマックス、ビスダイセン、ヘリテージ、ペンコゼブ、マネージ、マネージM、ラビライト、ラリー、ルビゲン、ルミライト、ロブラール、ロブラール500アクアなど。
【塗布】希釈した石灰硫黄合剤をカビに直接塗布してもよい。(葉などに付かないよう注意。)

【注意点】薬害が出るので、スモモにはビスダイセンを使用しない。

予防策

病原菌と共生するカイガラムシを駆除する。通風を改善する。十分な日照を確保する。できれば雨に当てない。


【薬剤】【散布】上記と同じ。樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。

主な被害植物

【樹木・果樹】アンズ、ウメ、キリ、クワ、サクラ、スモモ、チャ、ツツジ類、ナシ、ネズミモチ、フヨウ、マツ類、モモ、ライラック、リンゴなど。