園芸用語:ナ行
- 内花被片
- 萼が花弁化し、本来の花弁との区別が付きにくい花をよく見ると、花弁の一部が重なり合っている。このうち、内側(雌しべなどがある側)に付いている花弁をこう呼ぶ。萼ではない、本来の花弁である。
- 苗床
- タネをまいて苗を育てる、仮の植え場所。
- 苗半作
- 発芽後~植え付けまでの生育状況次第で、その後の生育の半分以上は決まってしまう、という意味。本来は稲作に使われる言葉。
- 中木
- シンボルツリーとなる大型の「上木」と、地際の根締めとなる小型の「下木」の中間タイプに当たる木。サンゴジュ、ネズミモチ、モッコクなど。
- 中透け
- 葉の縁だけが緑色で、内側が白~淡黄色の斑になった状態。中斑。東洋蘭において使われる言葉。
- 中透け縞
- 中斑の入った葉の先端から、葉の付け根側に向かって、緑色の縞が深く入っている状態。ただし、葉の主脈上には縞が入らない。東洋蘭において使われる言葉。
- 中生種
- 「なかてしゅ」と読む。早生種より生育期間が長く、晩生種より早く開花・結実するものをいう。
- 長鉢
- →深鉢
- 中斑
- 葉の縁ではなく、中央に大きく入った斑。覆輪斑の正反対。
- なぎなた
- →かみそり
- 泣き花
- 新鮮なシンビジウムの花の唇弁が、べったりと紅色に変色する現象。オンシツケナガコナダニの加害が原因。
- 夏植え球根
- 晩夏に植え付け、翌年の晩春に生育を終わる球根植物。秋植え球根と同様に扱われる。
- 夏挿し
- 梅雨時~夏の間に行う挿し木のこと。その年に伸びた新枝を使う。
- 生ゴミ堆肥
- 家庭から出る生ゴミを堆積・発酵させて作った堆肥。窒素を多めに含む。
- 軟白
- 食用部分に土をかぶせるなどして遮光し、白く軟らかく育てること。
- 難物
- 暑さにも寒さにも弱く、専用設備がないと栽培が難しい植物。特に多肉植物において使われる言葉。
- 軟木
- 針葉樹から採られた木材。
- 二階球
- 球根の植え付け後、芽が出ずに、親球の上に直接子球ができる現象。親球が15℃以下の低温に長期間あった後で生育適温に移されると発生するらしい。南アフリカ原産のアヤメ科球根植物のみに見られる。
- 二季咲き
- 花期が一年に二回訪れる性質。具体的には、春に開花し、秋にもう一度咲く性質を指す。
- 肉芽
- むかごの一種。茎の一部が肥大し、小さな球根状になったもの。
- 肉穂花序
- 花序の分類の一種。柱状の花軸に小さな花がびっしり密生したもの。サトイモ科植物に見られる。アンスリウムの花が代表的。
- 二重鉢
- 植物を植えた鉢を、そのまま一回り大きな鉢にすっぽり入れること。鉢と鉢の間に土を入れることもある。
- 日長
- 一日のうち、太陽または人工照明の光が差している時間。
- 二年枝
- 前年の春に伸び、一度年を越した枝。
- 二年草
- タネまき後、一年以上二年以内に開花結実し、枯死する草花。日本の気候では短命になる多年草も含む。
- 二倍体
- 倍数体の一つ。染色体が必要最小限数の二倍ある個体。多くの生物は、この二倍体である。
- 根上がり
- 盆栽用語の一つ。根が地表より上に露出し、そのまま幹のようになった状態。自然状態でも、崖崩れなどによって発生する。
- 根切り
- 株の周囲にスコップなどを差し込み、根を切断すること。最も簡単な根回しの方法だが、単に生育を抑えたいときにも行う。
- 根腐れ
- 根が枯死して腐ること。原因は、根詰まりや水のやりすぎ、肥料の与えすぎなど。
- 根挿し
- 挿し木の一種。太い根の一部を切り取り、清潔な土に挿して、茎葉の発生を促す繁殖方法。根伏せと違い、土に斜めに挿し込み、根の上部を少し出す。
- 根締め
- 背の高い木の根元に、背の低い木や草などを植え込むこと。
- 熱帯果樹
- 亜熱帯~熱帯地域原産の、寒さに弱い果樹。
- 熱帯花木
- 亜熱帯~熱帯地域原産の、寒さに弱い花木。
- 熱帯植物
- 熱帯地域に自生する植物の総称。
- 根詰まり
- 根が鉢の中でいっぱいになり、それ以上伸びる余地がない状態。
- 根連なり
- 盆栽用語の一つ。複数の主幹が広範囲に立ち上がり、かつ、主幹の全てが根元でつながった状態。一本の木でありながら、複数寄せ植えのように見える。
- 根鉢
- 1…根が鉢土にしっかり張って塊になり、鉢から抜くと、そのままの形で出てくるもの。
2…地植えの木を掘り上げたときに付いてくる、根と土がひとかたまりになった部分。
- 根伏せ
- 挿し木の一種。太い根の一部を切り取り、清潔な土にほぼ水平に埋め、茎葉の発生を促す繁殖方法。深さは、根が見えるか見えないか程度の浅植えとする。
- 根巻き
- 掘り上げた苗の根と土の部分を、形が崩れないよう、荒縄や布などで包むこと。樹木の苗で行う。
- 根巻き材
- 根巻きに用いる荒縄や布のこと。化学繊維でできたものは土中で分解されないので、植え付け時に必ず取り除く。
- 根巻き苗
- 根巻きされた苗。植え付けの際は、根巻き材を取り外したほうがよい。
- 根回し
- 植え替え予定の樹木の根に傷を付け、新根を出させておく作業。植え替え後の植え傷みを軽減するために行う。
- 根焼け
- 施す肥料の量・濃度を間違えたため、根が傷むこと。
- 捻枝
- 新枝の徒長を抑えるため、枝の真ん中付近を180~360度ねじる作業。初夏に行う。誤って枝を折らないよう注意する。
- 稔性
- 交配した時の「タネのできやすさ」をいう。稔性が高いほど、よくタネが採れる。
- 年輪
- 樹木の幹を水平に切断したとき、切り口に現れる、同心円状の縞模様。1年に1本ずつ縞が増えるため、樹齢の計測に用いられる。この縞は、季節によって、幹の細胞分裂の仕方が異なるために生じる。冬の休眠期が無いと現れないので、熱帯性の樹木には明確な年輪が無いことが多い。
- 芒(のぎ、のげ)
- イネ科植物の花や果実にある硬い毛。
- 後暗み
- 新葉のうちは斑が鮮明で、生長するにつれて、斑がぼやけたり消えたりする性質。ギボウシに多い。
- 後冴え
- 新葉のうちは斑が不鮮明で、生長するにつれて、鮮明な斑になる性質。後暗みの逆。「後晴ぜ(のちはぜ)」ともいう。
- ノッチング
- 球根植物の繁殖方法の一つ。球根の発根部に深い十字の切り込みを入れて生長点を傷付け、乾かして、傷口から子球を発生させる方法。
- ノットガーデン
- 低く刈り込んだ木を配置し、結び目のような模様を描いた花壇。