いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育て る-

園芸知識:その他豆知識

園芸基礎知識のうち、専用ページを作るほどでもない小ネタ・マメ知識をここに集約した。

植物の吸水と光合成

  1. 植物が水を吸い上げる仕組みは、いまだ解明されていない点が多いらしいが、だいたい以下のようなものとされる。要するに、葉から出し、その分を、根から吸っている。
    • 葉から出す仕組み
      1. 天気の良い日は気温が上がる一方、湿度が下がり、大気中と葉の水蒸気圧の差が大きくなる。
      2. すると、葉の中の水分が葉裏の気孔から蒸散し、大気中に逃げる。
      3. 大気に水を奪われ、水分量の減った葉は、枝や幹の中から水を引き込む。
    • 根から吸う仕組み
      1. 根の周りの土壌に含まれる水分は、さまざまな養分が溶け込んだ水溶液である。が、その濃度は通常、根の細胞液より薄い。従って、細胞の内外にある溶液の濃度差により、「浸透圧」が働き、土中の水分が細胞の中に移動する。(ただし、浸透圧だけでは、土中の養水分を満足に得ることはできない、ともいわれる。)
      2. 根の細胞内に移動した水分は、「毛細管現象」により、「道管(枝や幹の内部にある水分輸送管)」の中を、葉に向かって上昇する。道管のような細い管の中にある水は、強い凝集力で結びついており、根から葉までの距離が数百mくらいあっても、移動することが可能であるらしい。ただし、途中で気泡が入ったりすると、水の移動が止まってしまう。
    幹や枝の内部を移動する水の速さは、気温が高く、湿度が低く、葉が多く、木が元気であるほど早い。また、午後よりも午前中の方が早い。最高速度は、樹種にもよるが、1時間に数十cm~数m程度。
  2. 根から吸い上げられた水分の大部分は、葉からの蒸散に使われ、光合成に利用されるのは1%以下だという。
  3. 植物の葉は、光合成で糖を作り、枝や幹、根などに送る。この糖は、基本的に、その糖を作った枝葉より上の方向に流れることはない。
  4. 一般に、樹皮が薄く、剥がれやすい木は、樹皮下にも葉緑体を持ち、光合成が可能であることが多い。(例…アオギリ、カエデ、カリン、ケヤキ、サルスベリ、ナツツバキ、プラタナス、ユーカリ、リョウブなど。)このような木は、樹皮にコルク層が発達しない特徴がある。

市販苗の選び方

  1. 植物の種類を問わず、苗の購入時は、下記のような点に注意する。ただ、実際には、これらを全て満たす苗は少ないので、適当に妥協する。
    • 茎が太く、節間が間伸びせず、変に曲がっていない。
    • 地際がしっかりしており、揺すってもグラグラしない。
    • 新芽の先端が、折れたり傷付いたりしていない。
    • 本葉が厚くて大きく、色が濃い。
    • 葉の枚数が多く、大きさが揃っている。
    • 下葉が黄ばんでいない。
    • 子葉(双葉)が落ちずに残っている。
    • 葉や茎(特に地際)に、不自然な変色や、病害虫の痕跡などが無い。
    • 鉢底穴から根が見えつつも、外に飛び出していない。
    • ポット苗なら、ポットを外から軽く押さえてみて、硬くなりすぎていない。
    • 根張りが良く、根詰まりしていない。(可能なら、鉢から抜いて見る。)
    • 花付き苗なら、花とつぼみがたくさん付いている。
    • 咲いている花の色が鮮やかである。
  2. 市販の苗は、必ずしも、ラベルに示された通りの花色とは限らない。ラベルを差し替えられていることもあれば、最初から間違っていることもある。開花苗のほうが確実。

病虫害関連

  1. 植物は免疫系を持たず、病害虫に対し無力に思えるが、よく観察すると、下記のようなさまざまな抵抗を試みているらしい。
    • 植物体に病原体が付着し、細胞を侵し始めると、その周囲にある細胞が、勢力を拡大しようとする病原体とともに、次々と自死(「過敏感細胞死」という)していく。結果、病状の進行が止まり、被害を最小限に食い止められる。また、死んだ細胞は木化・あるいはコルク化し、強固な壁となって生きた細胞を守る。
    • 同様のことが、害虫に食われた時にも起こる。虫に食われた部分の周縁は、すぐにコルク化して硬くなり、柔らかい部分がそれ以上食われないよう守る。また同時に、虫の嫌う物質(味や匂いなど)を出して自分の味を悪くし、食欲を抑制する。さらには、タンパク質分解酵素を阻害する物質を作り、消化不良を起こさせようとする。
    • 害虫の発生が多く、形勢が不利になると、被害を受けている植物は、エチレンやサリチル酸メチルなどの匂い物質を出し、近くにある仲間の植物に危険を伝える。情報の伝達を受けた仲間の植物は、まだ虫の被害を受けていなくても、上記のような、虫の嫌う物質を出すなどして、自分を不味くし、虫の攻撃に備える。
    植物によるこうした抵抗は、植物自身の体力を少なからず消耗する。そのため、植物体が健康でなければ、まともに機能しない。弱った植物ほど病害虫の集中砲火に遭うのは、そのような事情も理由の一つらしい。
  2. 木が弱ってくると腐朽菌などに侵され、幹や枝からキノコが生えることがある。このキノコは、一番最初に菌が侵入した部分に、最も立派なものが出るという。
  3. 近紫外線除去フィルムは、虫の目で見ることが出来る波長の光を遮るため、アザミウマやコナジラミの飛来を防ぐ効果がある。しかし、授粉に必要なミツバチの活動まで抑制する。また、土中の硝酸化成細菌の活動を刺激して窒素の肥効を促進する一方、「紫外線の持つ生育抑制効果が無くなる」「照度や地温が低下する」などの理由で植物が徒長する弊害もある。また、イチゴやナスの果実の着色を妨げる。

斑入りについて

  1. 植物の葉などに入る淡色の模様を「斑(ふ)」という。斑の部分は、細胞内の葉緑素が全く無いか、あるいは少ない。クリーム色~黄色の斑は、細胞内のカロチノイドの色素が、白色の斑は、フラボノールの色素が現れたものだという。
  2. 一般に、斑入りの植物は、普通の緑葉の植物に比べて葉緑素が少ない分、生長が遅く、強い日光で葉が焼けやすい。生長の遅さは、斑の部分が大きいほど(緑色の部分が少ないほど)顕著で、全身に斑が入ると、もはや自力で生活できなくなる。真っ赤なサボテンの「緋牡丹」がよい例で、これは全身に赤斑が入ったものだが、葉緑素が欠損しており、そのままでは生きられない。そのため、葉緑素を持つ別種のサボテンに接ぎ木した状態で育てられる。

植物にラベルを

  1. たくさんの鉢植えを育てていると、どの植物が何という名前だったか、分からなくなりがち。普通は、販売時から、名前入りのラベルが添付されているが、もし無ければ、自分で書いて立てる。使用するのは、市販のプラスチック製ラベルで良いが、安物は長持ちしない。早いものは一年以内でだめになるので、定期的に新しいラベルに差し替える。なお、木製のラベルは、いずれ腐るが、意外と長持ちする。
  2. プラスチック製ラベルの材質には、「ポリ塩化ビニル(PVC)」、「ポリプロピレン(PP)」、「耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)」の三種類がある。耐候性を考えて、PVC製かPP製を選びたい。
  3. プラスチック製のラベルに文字を書くには、黒のHB鉛筆を使うとよい。油性ペンなどは、すぐに文字が消えるので適さない。(木製のラベルなら問題ない。)ラベルの表面がツルツルしていて、鉛筆で書きにくければ、ダーマトグラフ(鉛筆に似た、クレヨンのような画材)を使えば書ける。

種苗登録品種

  1. 種苗法に基づく品種登録制度において、登録を受けた品種(登録品種、パテント品種などと呼ぶ)は、登録者に「育成者権」が認められている。そして、育成者権を持つ人の許可無くして、その品種を「増殖→譲渡」することはできない。有償・無償を問わず、一切禁止されている。(なお、「増殖」とは、株分け・挿し木・取り木・組織培養などでクローンを作り出すことをいう。)個人で楽しむ場合は、増殖した株を他者に譲渡しない限り、増殖する行為自体に問題は無い。品種登録制度というものは、あまり一般に馴染みがないが、音楽CDの著作権と同じようなものと考えるとわかりやすい。音楽CDのコピーを作って譲渡する行為は、有償・無償を問わず、明らかに違法である。
  2. また、品種の名称自体が、商品名として商標登録されていることもある。上記の品種登録とは全く別の制度(商標法に基づく商標登録制度)だが、これによって、商標登録されている品種名の使用が制限されることがある。品種名が商標登録されていても、登録品種でなければ、増殖~譲渡に問題はない。なお、ペチュニアの一種である「サフィニア」のように、登録品種であると同時に、商標登録も受けている例もある。

有毒植物について

  1. 園芸植物は、毒を持つものが少なくないので、よく知らない植物は決して食べない。剪定時のおがくずを吸引するのも危険がある。有毒植物は、小さな子供やペットが勝手に口にしないよう、手の届かない場所で管理する。鉢植えはもちろん、掘り上げて保存中の球根にも注意が必要。特に、夏~秋植え球根は有毒植物が多く、致死性の種類もある。
  2. ただ、植物にも個性があるので、有毒な種類だからといって、必ず毒を持っているとは限らないらしい。例えば、トリカブトは危険な有毒植物として有名だが、個体・自生地によって性質の変異が大きく、毒を持たない株も存在する。(園芸店にあるトリカブトは、そのような無毒の個体を選抜したものだと聞いたことがある。)
  3. 汁液にも注意が必要で、皮膚はもちろん、目など粘膜にも付着しないよう注意する。もし付いてしまったら、すぐに流水と石鹸で洗い流し、状況に応じて医師の診察を受ける。肌の弱い人は、植物に触れるときは手袋をしたほうがよい。
  4. 汁液に触れるとかぶれる可能性のある植物は、ウルシ科、キンポウゲ科、クワ科、サトイモ科、トウダイグサ科などに多い。傷付けると白い乳液を出す植物(クワ科、トウダイグサ科など)は、特にかぶれやすく注意が必要。余談だが、トロピカルフルーツのマンゴーも、ウルシ科の植物なので、人によってはかぶれる。
  5. 植物による皮膚炎は、触れるとすぐに症状が現れるものと、2~3日経ってから症状が現れるものがある。後者は、症状が出てからの原因の特定が難しい。
  6. 日本に存在する危険な有毒植物を三種類並べて、「日本三大毒草」「日本三大有毒植物」などと称することがある。この三種類にどの植物を選ぶのかは諸説あるが、トリカブトだけは必ず入っている。他に挙げられるのは、ドクウツギ、ドクゼリ、ドクニンジン、マムシグサなど。なお、ドクニンジンは本来日本の植物ではなく、ヨーロッパ原産の帰化植物で、哲学者のソクラテスは、これを飲んで命を絶ったといわれている。

雑草について

  1. 鉢やプランターに植物を植えている場合、雑草が生えたら、見つけ次第抜き取る。勝手に生えた雑草は、植えられている植物より生命力が強く、水や肥料を横取りするので、放置すると、植えられている植物が負けて枯死することがある。土の量が少ないほど、雑草の悪影響は顕著にとなる。
  2. とはいえ、「コンパニオンプランツ」の観点から、わざと雑草を残し、土中にいる微生物の多様性を保つ、という考え方もある。ただし、この場合でも、植わっている植物より大型に育つ草なら抜き取るべきであろう。
  3. 庭に不要な多年草がはびこり、どうしても駆除したい時は、真夏に地上部をばっさりと刈り込むとよい。冬に地上部が枯れ込む多年草に対して特に有効な方法で、一度刈り込み、再び芽を吹いたところをもう一度刈り込めば、だいたい枯死することが多い。冬に地上部が枯れ込む植物は、茎葉で作った養分を、秋に根に送って蓄えるので、その前に茎葉を刈ってしまえば、大ダメージを受ける。一年で枯れなかったとしても、二年、三年と続けていれば、徐々に衰え、最後は必ず枯死する。

集合住宅の園芸

  1. マンション等の集合住宅で園芸を楽しむ場合は、ベランダやバルコニーなどが鉢やプランターの置き場所になる。この部分は、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」によって、個人の「専有部分」ではなく、「共用部分」と規定されていることが多い。災害時の避難経路を兼ねているので、隣家との間にある仕切りの手前に鉢や棚を置かないのはもちろん、いざというときに、他所の家の人でも安全に通れるよう、十分な道幅を確保する。
  2. 集合住宅の排水溝を土や枯れ葉などでつまらせ、近隣に被害を与えた場合は、当然、責任を問われる。できれば、鉢の下に受け皿を敷き、プランターの水抜き穴には栓をしておく。枯れ葉などは、マメな掃除を心がける。また、可能なら、排水溝に、網戸用の網やストッキングなどを被せ、流れるゴミを受けるとよい。

刃物類の手入れ

  1. 参考までに、刃物類の手入れについて書く。切り戻しや剪定に使用した刃物は、作業後すぐ、刃に付いたゴミや樹液などを拭き取り、よく研いでおく。ハサミやカマは砥石、ノコギリやスコップは、金ヤスリで研ぐ。なお、テフロン加工の刃を持つ刃物類は研ぐ必要がなく、ステンレス製の刃物は専用の研ぎ具を用いる。
  2. なお、ノコギリの手入れ(「目立て」という作業)は、難易度が高い。丁寧に仕上げるには、金ヤスリの他に、「アサリ出し」専門の工具も必要となる。刃の交換がきく製品なら、替え刃に取り替えた方が無難。
  3. 砥石には、天然石の砥石と、合成石の砥石があり、後者のほうが使いやすい。また、キメの細かさによって、「粗砥(荒砥)」「中砥」「仕上げ砥」などに分かれるが、家庭園芸では、中砥か仕上げ砥を一つ用意すれば足りる。中砥と仕上げ砥が一体化した製品も便利。刃こぼれしたときは粗砥で研げば、ある程度、直しがきく。
  4. 刃を研ぐ前に、あらかじめ砥石を水でよく濡らしておく。(できれば五分以上、水につける。)実際に研ぐ作業は、下記のように行う。研いでいる最中に出る黒っぽい水は、作業が終わるまで洗い流さない。(※ 手に持って動かすのは、刃物ではなく砥石である。)
    1. 刃表に砥石を当て、刃先の方向へ向かって、強く押し付けるようにして数回研ぐ。使う砥石は、「粗砥」か「中砥」で。
    2. 刃先の研ぎが済んだら刃を裏返し、砥石で全体を撫でるようにして、2~3回研ぐ。
    3. 丁寧に仕上げる場合は、仕上げに「仕上げ砥」を使い、刃の表裏を軽く研ぐ。研ぐ回数は、刃表のほうを多めに。
  5. アイデア商品売り場などで見かける、小型のダイヤモンド砥石は、水が無くても研げる。さっと手入れしたい時などに。
  6. 手入れが終わった刃物は、刃物用の油(ミシン用でも可)を少量浸した布で刃の部分を拭き、支点やバネの部分にも油を差して、サビを防ぐ。きちんと手入れされた刃物は、長期間使い続けることができる。
  7. 切れ味の悪い刃物で剪定すると、切り口の組織が潰れて癒合に時間がかかり、病原菌が侵入しやすくなって、植物が調子を崩す。もし切り口を潰してしまったら、改めて、鋭い刃物で表面を削り、きれいに整えておく。
  8. 道具の手入れは、素人には、なかなか敷居が高いものである。自信が無ければプロに頼むのも手。ホームセンターなどでも、実費でやってくれる所がある。

マメ知識いろいろ

  1. 一般に、植物の下葉が黄色くなって落ちるのは、下記のような理由による。
    • 根のストレス。(根詰まり、根腐れ、過湿・乾燥による根傷み、植え替えによる根傷み・病虫害による根傷みなど。)
    • 日光不足。(下葉は、上部の葉より日光が当たりにくいので、日光不足になると、その弊害が顕著に出る。)
    • 肥料不足。(生育不良による株の老化を招く。)
    • 通風不良。(たとえ風通しの良い場所でも、植物同士の間隔が狭いと下葉の通風が確保できないので注意。)
    • 病虫害の発生。(葉裏に泥が跳ね上がったことによる病害など。)
  2. 大きな樹木の場合、上の方にある葉ほど、小さく貧弱になっていることがある。これは、「根から吸い上げた水分を、高い位置まで輸送する力」を失いつつあることを意味する。そうなると、その木は、高い位置まで水分を送らなくても生活できるよう、低い位置に新しい葉を出そうとする。それが「胴吹き枝」や「ひこばえ」である。これらの枝は、樹勢が強すぎるときにも出るため、必ずしも、「胴吹き枝やひこばえが出る=木が弱っている」わけではない。しかし、高い位置の枝葉に元気が無いようなら、木が衰弱している可能性が高い。
  3. 古い木の樹皮にコケや地衣類が貼り付くのは、古くなった樹皮が剥がれることなく、いつまでも残っているためである。木に活力がない証拠とも言えるが、寄生植物ではないため、特に気にする必要はない。
  4. 花や果実は、エチレンにあたると傷みやすい。エチレンを多く出すものといえば、リンゴの果実が有名だが、他に、熟したバナナやメロン、タバコなどから出る煙も該当する。
  5. 一年のうち、ある一時期だけ花を咲かせる植物は、開花直前に、最もデリケートになっている。この時期は、環境の変化への適応能力や、耐寒性が一時的に落ちるので、鉢植えなら、あちこち移動させないようにする。なお、ハーブ類は、この時期、含有する精油の量が最も多くなるので、収穫の最適期となる。
  6. 花がら摘みは面倒がらず、まめに行わないと、すぐにタネができて株が老化し、開花が途絶える。また、枯れた花にカビが生えたり、葉の上に落ちてこびりつき、病気の原因になる。
  7. 鉢植えを直接地面に置くのは好ましくない。根が地面に張ってしまったり、病害虫が鉢底穴から入ってくることがある。また、雨で泥がはねて葉裏に付き、病気を誘発する。
  8. 多くの植物は、枝が上方に伸びると生育が旺盛になって開花しにくくなり、水平方向や下方に伸びると生育が抑制され、開花しやすくなる。つる性の植物では、この傾向が顕著に表れる。
  9. 珪酸塩白土(「ミリオン」や「ハイフレッシュ」)を用土に混ぜると、根腐れ防止や生長促進に効果があり、傷口に付けると殺菌剤の代わりになって、癒合も促進する。また、挿し木のとき、水あげ用の水に混ぜたり、挿し穂の切り口に付けると、発根率が上がる。さらに、スイレンなど、水生植物を育てるとき、水に入れておくと、水腐れ防止になる。ハイドロカルチャーにもよい。
  10. 一般的に、冬に休眠する植物は、前年に蓄えた養分を使って春に萌芽し、葉を茂らせる。梅雨の頃には蓄えを使い切るが、夏~秋にかけて、また蓄え生活に入る。従って、梅雨の頃に強剪定するなどしてストレスを与えると、体内のエネルギーが減っているために回復が遅れ、弱らせる結果となりやすい。
  11. 越冬や観賞などの目的で、戸外に置いてあった鉢植えを室内に持ち込む際は、土の表面や鉢の底面、葉裏、葉の付け根部分などを重点的に観察し、虫を持ち込まないようにする。
  12. クヌギやクリなど、ブナ科の落葉樹は、冬になっても、枯れた葉が枝に残る。この現象は、葉柄と枝の間に、養水分の輸送を遮断する「離層」が発達しないために起こる。ただ、春先には離層が完成し、萌芽する直前に葉は落ちる。
  13. 水辺など、土中の水分が多い場所は、春になっても地温が上がりにくい。そのため、そうした場所に生えている植物は、休眠から覚めるのが少し遅めになる。
  14. 接ぎ木された植物の地際部分からひこばえが出ると、接がれている品種が弱るため、すぐに切るのが原則である。しかし、接ぎ木後、年数が経ち、大きく育っている木の場合は、必ずしも、ひこばえが台木から出ているとは限らない。接ぎ木とは、台木の上に、別の品種の接ぎ穂をくっつけたものだが、生長するにつれて、接ぎ穂が台木を飲み込み(「台負け」という)、自ら根を出して、完全自立することがある。そうなると、ひこばえが出ても、それは接ぎ穂のものであるため、不都合がない限り、切る必要はない。
  15. 収穫前に土を乾き気味にしておくと、果樹や果菜類の果実が甘くなる。その理由は、植物が、浸透圧を高めて土中の水分を少しでも多く吸収しようと、体内の糖を増やすためである。(土壌の水分は、浸透圧の低い方から高い方に移動する。)糖度の高い果実や野菜は、食味だけでなく、収穫後の保存性にも優れる。ただし、土を乾かしすぎると逆効果となるため、ほどほどに。
  16. アカザ、アキノノゲシ、ウコギ、クズなど、野草や樹木には、食用になる種類が結構あるが、調理する前に軽く塩ゆでして水にさらし、アクを抜いておく。調理法は、和えもの、おひたし、汁の実、天ぷらなどが代表的。
  17. 日本家屋の昔ながらの土間は、土でありながら、固くて丈夫である。この土は、普通の赤土に、消石灰とにがりを混ぜ、木槌などで叩き固めて作るので、「たたき(三和土)」ともいう。アスファルトやコンクリートが無い時代の舗装技術だが、素人でも作れ、不要になったら簡単に壊せるので、近年見直されているらしい。赤土・消石灰・にがりの混合は、赤土10リットルに対し、消石灰1.5~2kg、にがり15~25mlが目安。材料を混ぜたら水でよく練り、あらかじめ用意しておいたベニヤ板などの型枠に注ぎ込んで、表面を平らにならしてから、木槌などでよく叩き固める。表面が固まったら、そのまま1ヵ月ほど乾かせば完成。
  18. 戸外の植物をイルミネーションで飾る場合は、必ず、防水仕様になっている屋外用のものを使う。