園芸用語:タ行
- 帯化
- 生理現象の一つ。何らかの理由で生長点が異常に分裂して線状に連なり、枝や茎の形が、幅広の帯状・扇状に奇形化すること。園芸上は珍重される。
- 袋果
- キンポウゲ科植物によく見られる、袋状の果実。完熟すると裂開する。一枚の心皮から成る。
- 耐寒性
- 1…低温に耐えられる度合。
2…低温によく耐える、寒さに強い性質。
- 台木
- 接ぎ木の土台になる、根のある木。
- 堆厩肥
- 家畜の糞尿や敷きワラを堆積熟成させて作った堆肥。牛糞堆肥が代表的。普通の堆肥に比べ、肥料成分をやや多めに含む。
- 胎座
- 雌しべの基部にある子房のうち、タネの元になる胚珠とつながった部分。動物の胎盤のようなもの。植物の種類によって、さまざまな形状がある。
- 体細胞
- 生物体を構成する細胞のうち、生殖細胞を除いた全ての細胞。
- 耐暑性
- 1…高温に耐えられる度合。
2…高温によく耐える、暑さに強い性質。
- 対生
- 枝や茎の各節に葉が2枚ずつ、向かい合って付いた状態。
- 堆肥
- さまざまな植物性有機物(草・ワラなど)や、家畜の糞などを堆積・発酵させた土壌改良資材。わずかに肥料成分を含む。
- 耐病性品種
- ある病気に対して抵抗性を持つ品種。
- 大覆輪
- 葉に現れた覆輪斑のうち、斑の部分の幅が広く立派なものをこう呼ぶ。
- 帯粉
- 茎葉がロウ質の白い粉で覆われていること。
- 駄温鉢(駄鉢)
- 約1,000℃の高温で焼かれた鉢。縁だけ釉薬がかかっている。素焼き鉢には劣るものの、通気性や排水性がよい。
- 高植え
- 苗の地際が、周囲の地表面より高くなるように植え付けること。
- 高畝
- 盛り土の高さが15cm以上ある畝。
- 高垣
- 生垣のうち、高さが2m以上のもの。主に防火・防風・防砂用。
- 他家受粉(他家結実)
- 遺伝的特性の異なる別個体の花粉で受粉~受精~結実すること。
- 多花性
- 同じ仲間の、他の種類に比べて、花数が多い性質。
- 高接ぎ
- 普通の接ぎ木は、台木を地際近くで切断して穂木を接ぐが、地際ではない、もっと高い位置に穂木を接ぐ方法。
- 高坏状花冠
- →高盆形花冠
- 高芽
- デンドロビウムなどに見られる、バルブの節から発生する子株。切り取って植えれば、新しい苗ができる。
- 他感作用
- 植物の持つ物質が他の生物に及ぼす作用。セイタカアワダチソウが他の植物の生育を阻害する例が有名。その他、複数の木が、光の乏しい場所で枝葉の伸長を抑制し合ったり、水の乏しい場所で根の伸長を抑制し合ったりするのも、多感作用の一種である。
- 托葉
- 葉柄の基部の両端にある、小さな葉状の付属物。芽だった頃に、葉を保護していた。バラの葉の基部にある毛羽立った物体がよい例。
- 他殖性植物
- 遺伝的に異なる別個体の花粉が無いと、タネを結ばない植物。
- 立ち上がり
- 盆栽用語の一つ。樹木の根元~一番下の枝までの部分をいう。
- 立ち枯れ
- 病気や生理障害などが原因で、植わった状態のまま枯死すること。
- 立ち性(立性)
- 茎が立ち上がる性質。ほふく性に対する言い方。
- 田土
- 水田の下層からとれる土だが、河川の沖積土もこの名前で呼ばれる。粘土質で重く、保水性・保肥性がよい。排水性はきわめて悪い。スイレンやハスなどの水生植物の栽培に向く。
- 多肉果種子
- 多肉質の湿った果肉で覆われたタネ。タネをまく場合は、果肉を取り除かないと発芽しにくい。ほとんどの果物が該当する。
- 多肉根
- 著しく肥大し、水や養分を蓄えた主根。ダイコンがよい例。
- 多肉質
- 茎葉や根が肉厚になり、養分や水分を蓄えていること。
- 多肉植物
- 茎葉などが肥厚・肥大化し、多肉質になった植物の総称。ただし慣習上、サボテンは含めない。
- 種球(タネ球)
- 球根をタネに見立てた呼び方。
- 多年草
- タネまき後、数年に渡って開花・結実を繰り返す草本。完全に常緑の種類と、冬または夏に地上部分を枯らす種類に分かれる。
- ダブルシース
- カトレア類において、シース(葉鞘)が二重になった状態をいう。早めに切り開かないと、つぼみが咲かずに腐ることがある。
- ダブルボーダー
- 通路の両脇に作られたボーダー花壇をいう。
- 玉吊り
- →枝吊り
- 玉巻き弁
- 大ギクの一系統である「管物」に存在する、先端だけが巻き上がった花弁。
- 多量要素
- 植物の生命活動に必要な肥料成分のうち、特に吸収量の多いものをいう。
1…窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)の「三大要素」のこと。
2…「三大要素」に、硫黄(S)・カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)を加えた六種類の要素。
3…「三大要素」に、カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)を加えた五種類の要素。硫黄はあまり施す必要がないため、除外することがある。
- 単為結果(単為結実)
- 受精しなくても果実がなる性質。ウンシュウミカンがよい例。
- 単一肥料(単肥)
- →化学肥料
- 暖温帯
- 温帯のうち、亜熱帯に近い気候帯をこう呼ぶことがある。日本では、亜寒帯・冷温帯・亜熱帯に属する地域以外の全てを指す。東京・名古屋・大阪・福岡の大都市圏は、全てここに該当する。
- 短花柱花(短柱花)
- 雄しべが長く目立ち、雌しべが短く目立たない構造の花。プリムラの仲間に普通に見られる。
- 単幹
- 地際で分枝せず、一本の主幹だけが伸びた状態。
- 断幹
- 樹木の主幹を、途中で切断すること。大変危険な剪定。
- 短幹種
- キクにおいて、草丈の伸びが特に鈍い品種をいう。
- 単茎性
- ラン科植物で、横に伸びるほふく茎を持たず、一本の茎が上に伸び上がり、ほとんど分枝しない性質。バンダ、ファレノプシスなどが典型的。
- タンゴール
- ミカンとオレンジの交雑系統の総称。
- 炭酸同化作用(炭素同化作用)
- 生物が二酸化炭素を吸収し、有機物に変化させる反応。植物の場合は、光と水、葉緑素の働きによって、炭水化物と酸素を作る。
- 短枝
- 節間の詰まった短い枝。花芽が付きやすい。
- 単軸分枝(単軸性)
- →単茎性
- 短日植物
- 一日あたりの日照時間が一定の長さ以下になる(正確には、夜の時間が一定の長さ以上になる)と、花芽分化する植物。秋~冬咲きの植物に多い。
- 短日処理
- 短日植物を早く開花させるため、箱などをかぶせて暗黒状態にし、人為的に夜の時間を長くすること。
- 単子葉植物
- 被子植物のうち、発芽後に出る子葉が一枚しかない植物。葉が細長く、葉脈が平行に走っている。イネ、ユリ、ランなどが該当。
- 単性花
- 雌しべか雄しべ、いずれか一方しか持たない花。両方を持ちながら、いずれか一方が退化して機能しない花も含む。
- 炭素率
- →C/N比
- 短長日植物
- 最初は短日条件下に置き、その後、長日条件下に移すと、花芽を分化する植物。
- 断熱鉢
- 山野草鉢の一種。鉢壁が厚く、空気と水をよく通すため、断熱効果が高い。暑さに弱い植物向き。材料の土が、普通の鉢とは違うらしい。
- 単葉
- 一枚の葉だけで葉身を形作っているもの。複葉に対する言い方。ツバキの葉など。
- 団粒
- いくつかの土の粒子が集まってできた塊。
- 団粒構造
- いくつかの土の粒子が集まって団粒を作り、さらに団粒同士が集まって、様々な大きさの団粒ができた構造。
- 地衣類
- 単独の生き物ではなく、菌類と藻類から成る共生生物。菌類は藻類に住み家(菌糸)を提供し、藻類は光合成をして、菌類に栄養分を提供する。見た目がコケを思わせるが、植物ではない。しばしば、古木の樹皮にべったり貼り付いているが、樹木の養分を奪うことはなく、無害。
- 地下茎
- 地中にあって、水平方向に伸びる茎。特殊な形状をしていることが多い。
- 遅効性肥料
- 効き始めるまで時間がかかり、その後も長期間、少しずつ効き続ける肥料。
- 地上茎
- 地表に出ている茎。地下茎に対する言い方。
- 地上植物
- 真夏や真冬など、生育に適しない時期になっても地上部分が枯れず、地上の高い位置に芽を持つ植物。多くの樹木が該当する。
- 地生植物
- 土の中に根を張って育つ植物。
- 地中根
- 地中に伸び、水や養分を吸収する根。
- 地中植物
- 真夏や真冬など、生育に適しない時期になると地上部分を全て枯らし、地中の根や芽だけで乗り切る植物。
- 窒素飢餓
- 未熟な有機物を多量に含む土に植物を植えると、茎が伸びない、葉が黄化する、などの窒素欠乏症状を呈し、ついには枯れる現象をいう。土中の微生物は、有機物を分解する際に多くの窒素を必要とし、これが十分に得られないと、本来植物が使う分の窒素を横取りする。
- 地表植物
- 真夏や真冬など、生育に適しない時期になっても地上部分を残し、高さ30cm以下の部分に芽を持つ植物。灌木などが該当する。
- チポ(tipo)
- 洋蘭、特にカトレア系の花色を示す言葉。その種類の、最も標準的な色をいう。通常は、ラベンダーピンクの花色を指すことが多い。
- 着生植物
- 土の中に根を下ろさず、木や岩などの表面に根を這わせ、くっ付いて育つ植物。寄生植物と違い、養分を横取りすることはない。
- 着花習性
- 樹木において、「何月頃に」「何年目の枝の」「どの部分に」花芽ができるか、の性質をいう。樹種によってまちまち。
- チャボ
- →矮性
- 虫えい
- 虫コブのこと。アブラムシなどの小さな虫が寄生した刺激で、植物の細胞が異常に増殖・肥大したもの。
- 中央脈(中脈)
- →主脈
- 中幹種
- キクにおいて、草丈の伸びが中くらいの品種をいう。長幹種と短幹種の中間。
- 中空
- 茎の中が空っぽなこと。
- 中耕
- 1…花壇や畑で、株と株の間の土を軽く耕すこと。
2…鉢植えの表土を軽く耕すこと。
- 抽水植物
- 水生植物の一種。水底に根を張り、茎葉を水面より上に伸ばすものをいう。ハスなど。
- 中性花
- 雄しべと雌しべが共に退化しており、タネを結ばない花。
- 中性植物
- 日照時間の長さに関係なく、花芽を分化する植物。
- 柱頭
- 雌しべの先端部分。花粉を受け取る場所。
- 虫媒花
- 花色や蜜、香りなどで昆虫類を引き寄せ、花粉を運ばせる植物。
- 中鉢
- →輪鉢
- 中深鉢
- 普通鉢のうち、鉢の深さが口径より若干深いもの。懸崖鉢よりは浅い。
- 中木
- 1…明確な主幹を一本~数本持ち、おおむね高さが3mを超え、5m以下の木。
2…→中木
- 中粒
- 土の粒の大きさを表し、直径6~9mmのものをいう。鉢底のゴロ土や、植え付けに使う。
- 中肋
- →主脈
- 頂芽
- 枝・茎の先端にある芽。
- 長花柱花(長柱花)
- 雌しべが長く目立ち、雄しべが短く目立たない構造の花。プリムラの仲間に普通に見られる。
- 頂芽優勢
- 頂芽は、それより下にある芽(腋芽)に比べて最も早く萌芽し、発芽後に伸びる勢いも最も強い。そうした頂芽独特の性質をいう。
- 長幹種
- キクにおいて、草丈の伸びが特によい品種をいう。
- 蝶形花冠(蝶形花)
- 花冠の形状の一種。マメ科植物にみられ、5枚の花弁を持つ。一番上の花弁を「旗弁」、左右二枚の花弁を「翼弁」、一番下の二枚を「竜骨弁」または「舟弁」と呼ぶ。
- 長日植物
- 一日当たりの日照時間が一定の長さ以上になる(正確には、夜の時間が一定の長さ以下になる)と、花芽分化する植物。春咲きの植物に多い。
- 長短日植物
- 最初は長日条件下に置き、その後、短日条件下に移すと、花芽を分化する植物。
- 頂生
- 花や芽などが、茎の先端にできること。
- 頂端分裂組織
- →生長点
- 長枝
- 節と節の間が長い枝。花芽が付きにくい。
- 丁字咲き
- 一重または二重咲きの花のうち、雄しべが花弁化するなどし、花の中央が半球状に盛り上っている咲き方。アネモネなどに見られる。
- 長日処理
- 長日植物の花期を延ばすため、照明を当てるなどし、人為的に夜の時間を短くすること。
- 頂小葉
- 奇数羽状複葉の、葉軸の先端に付く小葉のこと。
- 頂生
- 花などが、枝や茎の先端に生じる性質。
- 鳥媒花
- 蜜などで鳥を引き寄せ、花粉を運ばせる植物。
- 貯蔵根
- 肥大して養分を蓄えた根。サツマイモなど。
- 直幹
- 盆栽用語の一つ。主幹がまっすぐ立ち上がった樹形をいう。
- 直根性
- 根があまり分枝せず、まっすぐ下に伸びる性質。ゴボウの根が代表的。
- 千代田斑
- 葉に入る斑の一種。主脈に平行に、淡色の縦縞模様が入る。
- 散り斑
- 葉全体に散りばめられた、小さなまだら状の斑。
- 沈床花壇
- →サンクンガーデン
- 沈水植物
- 水生植物の一種。水底に根を張り、植物全体が水面より上に出ないものをいう。いわゆる「水草」。オオカナダモなど。
- 追熟
- 未熟な果実を収穫したあと、冷暗所などに置き、完熟を促すこと。樹上で完熟できないキウイなどで行う。
- 追肥
- 植え付け後、植物の生育に応じて、適宜施す肥料。
- ツイン・スケーリング
- 球根植物の繁殖方法の一つ。発根部を必ず付けながら、球根を縦に8~16等分し、さらに、鱗片を二枚ずつ付けて発根部を細かく切り分け、清潔な用土に浅く挿す方法。二枚の鱗片の間に子球ができる。
- 通気性
- 土の粒や鉢の壁面などが、新鮮な空気を出入りさせる性質。
- 接ぎ木
- ある植物の枝や芽を、別の植物につなぎ合わせ、効率よく殖やす繁殖方法。
- 接ぎ木雑種
- 接ぎ木によって生まれた、珍しい交雑種。接ぎ木部分から生じ、台木と接ぎ穂、両方の組織を併せ持つ。
- つくり鉢
- →駄温鉢
- ツケナ(漬菜)
- アブラナ科に属する葉菜類のうち、結球しないもの全般を指す言葉。地方ごとに数多くの種類が存在する。
- 土なし栽培
- →水耕栽培
- 土の三相
- 用土を構成する「液相(水)」「気相(空気)」「固相(土の粒)」の総称。
- 土寄せ
- 水やりなどで露出した株元に、周囲の土を寄せて盛ること。株が倒れたり、強い日光が当たったりするのを防ぐ目的で行う。
- 爪斑
- 葉の先端のみに入る小さな斑。
- 爪覆輪
- 覆輪斑のうち、葉に先端のみに現れたものをこう呼ぶ。
- 露受け葉
- 先端部分が、わずかに反り上がった葉。
- 吊り鉢
- 空中に吊り下げるように作られた鉢。いろんなデザインがある。
- つるぼけ
- つる性の植物において、つるだけが伸び、花や実が付かない状態。窒素過多や日照不足などの理由で起こる。
- 低温要求性
- 生育や花芽形成のために、一定期間の低温を必要とする性質。寒冷地に自生する植物ほど、長期間の低温を必要とする。十分な低温が得られないと、春以降の生育がきわめて悪くなる。
- 定芽
- 頂芽と腋芽(側芽)の総称。
- 定日植物
- ある特定の長さの暗期(夜の時間)に遭遇した時のみ、花芽を分化する植物。
- 定植
- 苗を最終目的地に植え付けること。
- 泥炭
- →ピート
- ディバー
- 土に穴を開けるのに用いる、T字型または円筒形をした道具。主に、草花のすき間に球根を植えるために使う。
- 低木
- おおむね高さ3m以下の樹木。明確な主幹を持たず、低い位置から細い枝を多く出す傾向がある。
- 底面灌水(底面給水)
- 浅い容器に水を張って鉢を浸し、底穴から吸水させる水やり方法。根腐れしやすい。
- 底面灌水鉢(底面給水鉢)
- 鉢底に水を入れる容器が付いており、そこから不織布のヒモで水を吸い上げる仕組みの鉢。シクラメンの鉢植えによく使われる。
- 泥もの
- 山野草鉢の一種。1000~1300の高温で焼かれており、鉢壁の通気性・通水性がほとんどない。丹波焼、常滑焼、備前焼などがある。
- 摘花
- 株の消耗を防いだり、後で行う摘果の手間を減らすため、余分な花を摘み取ること。
- 摘果
- 果実の品質劣化や隔年結果を防ぐため、余分な果実を摘み取ること。
- 摘芯(摘心)
- 腋芽の発生や分枝を促すため、芽先を摘み取ること。
- 摘葉
- 植え替え後の植え傷みを避けるため、余分な葉を摘み取ること。
- 摘蕾
- 花が貧弱になったり、株が消耗するのを防ぐため、余分なつぼみを摘み取ること。
- 綴化
- →帯化
- テラコッタ
- イタリア語で「素焼きの土器」の意。800~1,300℃の高温で焼かれ、釉薬はかかっていない。生産国や地域によって色やデザインが違う。
- テラリウム
- ガラス瓶など、比較的小型の透明な容器に、観葉植物などを植え込んだもの。インテリア用。
- 照り葉
- 葉の表面がつるつるで、ツヤがあること。ツバキの葉が代表的。
- 天冴え(天ざれ)
- 萌芽したときから枯れ落ちるまで、一貫して、はっきりと斑が現れた状態。
- 天神川砂(天神砂)
- 盆栽などで土の表面を飾る際に使う、石英質の白っぽい砂礫。通気性・排水性が良い。
- 天地返し
- 真冬に、花壇や畑の土を深さ50~60cmほど掘り返し、上層と下層の土をひっくり返す作業。土質を改善する、土中の害虫を減らす、連作障害の防止になる、などの利点がある。
- 天成り果
- 果樹で使われる言葉。上向きに実った果実をいう。強い日光で傷んだり、育ちすぎて味が悪くなりやすく、優先的に摘果される。
- 点まき
- タネを一箇所につき数粒ずつ、間隔を空けながらまくこと。
- 天芽
- →頂芽
- 天端
- 直方体・立方体の樹形において、上面の平らな部分をいう。
- 転覆芸
- 新葉に入った斑などの特徴が生長とともに変化し、やがて正反対の特徴に変わること。
- 豆果
- マメ科植物によく見られるサヤのこと。一枚の心皮から成り、熟すと二片に裂ける。
- 胴返し
- 直径と高さが同寸の鉢。
- 道管
- 根から吸い上げた水分を茎葉に運ぶ輸送路。枝や茎の内部にある。
- 陶器鉢(陶鉢)
- →化粧鉢
- 胴切り
- サボテンの繁殖方法の一つ。サボテンを途中で水平に切断し、傷口から子球を発生させる方法。
- 冬至芽
- キクに見られる、地際に生じる小さな芽。秋に地表に現れ、そのまま冬を越し、春になると伸び始める。
- 登熟
- 花が終わってから、果実・種子が熟していくこと。
- 筒状花
- →管状花
- 頭状花序(頭状花)
- 花序の分類の一種。花軸の先端が幅広く広がり、その上に、多数の小花が密生したもの。実際は小花の集合体だが、全体で一つの花に見える。タンポポの花が典型。
- とう立ち
- 花期を迎え、花茎が伸び上がること。
- 登攀(登はん)
- つる性植物が、巻きひげで巻き付いたり、吸着根などで張り付くなどして、上方へ登っていく性質。
- 当年枝
- →一年枝
- 等面葉
- 一見、裏表の区別がつきにくい葉。マツの葉など。
- 銅葉
- 緑色ではなく、赤銅色をした葉。観賞用に適する。
- 東洋蘭
- ラン科シンビジウム属の植物のうち、極東アジアに自生するもの。
- 東洋蘭鉢
- →ラン鉢の1
- 凍裂
- 早春の寒冷地でみられる現象。幹に日光が当たって温度が上がると、樹皮下の樹液が活発に動き始める。その状態で強い寒の戻りに遭うと、樹液が凍り、組織が壊れて樹皮が裂ける。幹にむしろなどを巻いておくと防げる。
- ドーサルセパル
- →上萼片
- 特用植物
- 加工用の植物全般を指す言葉。コーヒー、サトウキビ、ナタネ、ワタなどがよい例
- 刺座
- サボテン科植物に見られる、トゲの生える部分。
- 土壌改良
- 土の通気性・排水性・保水性・保肥性・酸度などを改善する作業全般のこと。
- 土壌改良用土(土壌改良材)
- 土壌改良のためにすき込む園芸用土。腐葉土などの有機物のほか、バーミキュライトやパーライトなどがある。
- 土壌伝染性病害
- 植物の病気のうち、土中に潜む病原体によって引き起こされるもの。植物が枯れても土中に病原体が残るので、消毒しない限り、その土は再利用できない。
- 徒長
- 生長期に、植物の茎や枝が必要以上に伸びること。日照不足や通風不良、窒素過多などの理由で起きる。
- 徒長枝
- 伸長の勢いが強すぎて、間延びした枝。剪定の対象となる。
- トピアリー
- 樹木を、幾何学模様や動物などの形に刈り込み、装飾としたもの。日本では、イヌツゲやピラカンサなどがよく使われる。
- トピアリーガーデン
- トピアリー仕立ての植物を多く用いた庭。
- 飛び枝
- →徒長枝
- 止め葉
- →心葉
- 止め肥
- 開花期の直前に切れるように、タイミングを見計らって施す、最後の肥料をこう呼ぶ。
- 共育ち
- 発芽後~生育初期の間は、ある程度、密植気味のほうがよく育つ性質。
- 共台
- 穂木と同じ種類の台木。
- 土用
- 立春・立夏・立秋・立冬の前日までの18日間をいうが、普通は、夏の土用を指す言葉である。
- 土用干し
- 花木において、夏の土用の期間中(7/20頃~立秋の前日)に、水やりを控えめにすること。翌年の花付きがよくなる。
- トラップクロップ
- おとり植物のこと。例えば、ダイコンは根コブ病の病原菌を自らの根に取り込むが、自身は発病しないため、結果的に病原菌を減らす役割をする。この場合、ダイコンが根コブ病に対するおとり植物である。
- トラフ
- 軽石や抗火石を削って底に穴を開け、植物を植えられるようにしたもの。一つの石に複数の植え穴を開けることもある。英語で「石製の飼い葉桶」の意。
- 虎斑
- 一枚の葉にほぼ等間隔に現れる、横縞模様の斑。トラの尾のようなシマシマ模様。
- 取り木
- 枝に傷を付けるなどし、その部分から発根させて殖やす繁殖方法。
- トリコーム(トライコーム)
- 植物体の表面にある、微細な毛状突起。表皮細胞が変化したもの。強光や乾燥、寒さから身を守るほか、害虫除けの機能を持つものもある。
- ドリフトガードクロップ
- 散布した農薬を敷地外に飛散させない目的で、敷地の周囲を取り囲むように植えられる、背の高い植物。
- 採りまき
- タネを採取し、直後にまくこと。
- トレリス
- 細い木や支柱などを格子状に組んだもので、つる性植物を這わせる。使わないときは折りたためるものが多い。
- 泥もの
- →泥もの
- トンネル栽培
- 畝に弓形の骨組みを並べ、ビニールや不織布、寒冷紗などをかぶせてトンネルを作り、その中で野菜などを栽培すること。防寒・防虫・防鳥の効果がある。プランターでも可能。