園芸用語:マ行
- 巻き葉
- 葉芸の一種。葉が湾曲し、くるくるとカールした状態。
- 巻きひげ
- つる性植物の葉の一部が変形し、糸状になったもの。他の植物などに巻きつき、体を支える役割を持つ。
- 真砂土(まさ土)
- 花崗岩が風化してできた山砂の一種で、関西地方以西でとれる。やや粘土質で弱酸性。保水性・保肥性がよい。赤玉土の代わりとして使える。
- 柾目
- 幹を縦に切断すると木目が現れるが、このうち、幹の髄心を含むものをこう呼ぶ。
- 増し土
- 植物が植わっているコンテナに土を足し入れること。株元の露出や根詰まり、株の倒伏などを防ぐ目的で行う。
- マスキング現象
- 植物にウイルスなどが感染していても、表面上、その病状が現れないこと。夏の高温期に見られやすい。
- 混垣
- 二種類以上の木を一緒に植えて作った生垣。
- 待ち肥
- カボチャなど、ツルが地面を這う植物において、ツルが伸びる少し先に置く肥料をいう。
- 間土
- 植物の根が、土中に混ぜ込んだ肥料や農薬などに触れて傷まないよう、クッション代わりに入れる土。
- 間伸び
- 生育が悪く、節間が広がって伸びてしまった状態。
- 間引き
- タネの発芽後、密植になった部分の間隔を広げるために、生育の悪い苗や徒長した苗を抜くこと。樹木の剪定で、混み合った枝を透かす作業を含めることもある。
- 丸畝
- 畝の一種。畝を側面から見て、土を半円形に盛ったもの。
- マルチング(マルチ)
- 乾燥や温度変化から根を守るため、株元の土の表面にワラやバークチップなどを敷き詰めること。専用のマルチング材も市販されている。
- マンダリン
- 温州ミカンなど、果皮が剥きやすいミカン類の総称。本来は、「中国語」または「中国の高官」を意味する言葉らしい。
- 万葉植物
- 万葉集に歌われた、約160の植物の総称。
- 幹立ち
- 一本の主幹が立ち上がり、その主幹から枝が分かれ出た樹形。
- 幹巻き
- 幹の表面を、布やワラ、コモ、粘土などで保護すること。強光や乾燥、凍裂などから守る目的で行う。
- 幹焼け
- 強剪定などのせいで、これまで日陰になっていた幹に強光が当たり、傷んで樹皮がはがれたりすること。ひどいと木が枯れる。
- 実生
- タネから育てること。または、タネから育てられた苗。
- みじん(微塵)
- 1mm目のふるいさえ通り抜ける、ごく小さな土の粒。通気性と排水性を悪くする。
- 水あげ
- 挿し木する前に、挿し穂の切り口を水につけて十分に給水させること。切り花にも行う。
- 水極め
- 地面に樹木の苗を植える際、根鉢の周囲に円形の溝を作って、そこに水を注いではしみこませる、という作業を数回繰り返し、最後に溝を埋めて根元を踏み固めるが、その一連の作業をこう呼ぶ。
- 水切れ
- 土が乾ききり、植物が脱水症状を起こして萎れること。
- 水苔
- 1…湿地に育つコケの一種。観賞用に育てるほか、湿地性植物の植え込み用土としても使われる。
2…1の水ゴケを乾燥させ、用土にしたもの。きわめて保水性に優れ、軽い。通気性・保肥性もある。洋蘭の植え込み材料によく使われるが、2~3年で腐り始める。一度乾くと、なかなか水を吸わない。
- 水栽培
- 土を使わず、水を入れたガラス容器などに球根を据え、そのまま開花させる栽培方法。水耕栽培と違い、専用の培養液を用いない。
- 水代
- →ウォータースペース
- 水吸い
- 盆栽用語の一つ。生きている幹や枝のことをいう。人為的に幹や枝を枯らして作る「舎利」や「ジン」に対する言い方。
- 水はけ
- →排水性
- 水鉢
- 1…睡蓮鉢
2…地面に樹木の苗を植える際、根鉢の周囲に円形の溝を作り、そこに水をためて地面にしみこませるという作業を行うが、その溝をこう呼ぶ。
- 乱れ斑
- 葉に入る斑の一種。葉全体に不定形の斑がランダムに入るもの。葉の一部だけに偏ったり、全体にモザイク状に入ったりとさまざま。
- ミックスボーダー
- ボーダー花壇の一種。小低木・多年草・宿根草・一年草など、さまざまな植物を植え込んだもの。
- 密植
- 複数の植物を、十分な間隔を取らず、窮屈に植えること。通風が悪く、しばしば病気の原因になる。
- 蜜腺
- 蜜を分泌する組織や器官。花の基部や葉、萼などにあり、虫や鳥を誘引する。
- 蜜標
- 蜜のありかを来訪昆虫に教える目印。花の中心部に、はっきり目立つ模様(ブロッチや斑点、脈模様など)として入っている。
- 実もの
- 果実を観賞の対象とする植物の総称。
- むかご
- 葉腋などにできる、小さな球根状の芽。単独で発芽能力を持つ。植物によって、イモ状のもの(肉芽)と、小鱗片が重なり合ったもの(鱗芽)に分かれる。
- 無機質肥料
- →化成肥料
- 無限花序
- 下から上に向かって花が咲き進む咲き方。花茎が伸び上がりながら咲くことが多い。
- 無性生殖
- 性を介さず単独で殖えること。親と子は遺伝的に同一。
- 無柄
- 葉柄や花柄、花柄などを持たないこと。
- 明期
- 昼間など、光がある明るい時間帯をいう。
- 明発芽種子
- →好光性種子
- 芽かき
- 不要な芽を摘み取る作業。新芽が出過ぎて、全て育てると栄養不足になりそうなときに行う。
- 雌しべ
- 植物の生殖器官で、雌性のもの。柱頭・花柱・子房から成り、タネを結ぶ。
- 芽出し肥
- 新芽が出る時期に合わせて施す肥料。
- 芽接ぎ
- 接ぎ木の一種。芽と、その周囲の部分をえぐり取って穂木とし、台木に接ぐ繁殖方法。
- 芽摘み
- →摘芯
- 芽生え
- 植物が栄養生長だけを行っている状態。まだ幼い植物。
- 雌花
- 単性花の一つで、雌しべだけを持つ花。
- 芽もの
- 発芽直後の状態を食する野菜。モヤシと違い、光量不足で栽培することはない。
- メリクロン
- →生長点培養(※ 「Meristematic Clone Culture」の日本式短縮語)
- メリクロン苗
- 洋蘭でよく使われる言葉。メリクロンによって得られたクローン苗のこと。親株と同じ形質を持つ。
- メリステム
- →生長点
- 毛茸
- 「もうじ」「もうじょう」と読む。植物の茎葉にある毛状の突起物のこと。
- 網状脈
- 葉脈の形状の一種。葉の中央に主脈が一本走り、そこから側脈が出て、さらに細かく枝分かれし、網状になったもの。
- 毛氈花壇(毛せん花壇)
- 草丈の低い草花を、じゅうたんのように広範囲にびっしり植え込み、花色の違いによって絵や模様を描いた花壇。
- 杢板
- 幹を縦に切断すると木目が現れるが、この木目が何らかの理由で不規則に乱れているものをこう呼ぶ。
- 木部
- 維管束の一部。主に、根から吸い上げられた水分を茎葉に運ぶ輸送路「道管」から形成される組織。
- 木本
- 木のこと。茎が木質化し、長期に渡って生育する植物をいう。内部にある形成層によって、年々、木質部が生長する。
- 木目
- 幹を縦に切断したときに見られる、平行な縞模様。繊維質や道管などから構成される。
- 元土
- まだ何も植えていない土。
- 元肥
- 植え付け・植え替えのときに、あらかじめ土に混ぜておく肥料。
- モノカルピック
- →一巡植物
- もみ殻くん炭
- イネのモミ殻を炭化させたもの。アルカリ性で、通気性・保水性がある。腐敗を防止する効果もある。
- もみ殻鉢
- 焼き締め鉢の一種で、粘土の中にモミガラを混ぜたものをいう。断熱性に優れる。
- モヤシ
- 暗黒状態でタネを発芽・徒長させてから食する野菜の総称。
- 模様木
- 盆栽用語の一つ。太い主幹が曲がっている樹形をいう。
- モンストローザ(モンスト)
- 何らかの理由で生長点に異常が起き、奇形化する現象。石化や帯化が典型例。