園芸用語:ハ行
- バーク(バークチップ)
- 1…針葉樹の樹皮を厚めにはぎ、乾燥・粉砕したもの。マルチングや装飾の目的で土の表面に敷く。
2…針葉樹の樹皮を風化させ、細かく砕いたもの。洋蘭の植え込みなどに用いる。通気性・排水性が良い。
- バーク堆肥
- 樹皮を堆積・発酵させて作った堆肥。分解が遅く、土中で長期間、有機物としての役割を果たす。
- パーゴラ
- つる性植物を這わせる日よけ棚。
- ハードニング
- 植物を、ある程度の悪環境にさらし、適応力を鍛えること。主に耐寒性を高める目的で行う。具体的には、秋以降、徐々に水やりの間隔を長くして乾き気味にし、限界近くの低温にさらすと、耐寒性が高まる。
- バーナリゼーション
- →春化
- ハーハー
- 庭園の周囲を取り囲む、堀のようなくぼみ。真横から見ると「レ」の字型をしており、庭園側だけが石垣になっている。外部からの家畜の侵入を防ぎつつ、庭園の内側と外側の景色が連続して見えるようにした工夫。
- ハーブ
- 香辛料・薬用・染料などに用いられる植物。地中海沿岸~西アジア地域原産の植物が多い。
- ハーベイシャスボーダー
- ボーダー花壇の一種。多年草・宿根草を主体に、一年草、球根植物なども植え込んだもの。
- バーミキュライト
- 雲母が変成してできた「蛭石(ひるいし)」という鉱物を高温処理し、膨張させて作った人工の用土。金色で、薄くはがれやすい。きわめて軽く、清潔。通気性・保水性・保肥性に優れる。
- パーライト
- 真珠岩という岩石を細かく砕き、高温高圧下で発泡させて作った人工の用土。ガラス質で白っぽく、半透明。きわめて軽く、清潔。通気性・保水性に優れる。なお、黒曜石から作られたものは「黒曜石パーライト」「ビーナスライト」と呼ばれる。
- 胚
- 種子の内部組織の一種。発芽後は植物体になる。
- 背萼片
- →上萼片
- 配合肥料
- 二種類以上の肥料を、植物の生育に適する割合で配合した肥料。
- 胚軸
- 子葉(双葉)より下にある、茎のような部分。
- 杯状花序
- 花序の一種で、トウダイグサ科にみられる。花軸と総苞が杯状になり、その中に、雌しべだけを持つ雌花が一つと、雄しべを一本だけ持つ雄花が複数付く。
- 胚珠
- 子房の中にあり、受精後、タネになる部分。
- 排水性
- 土の粒や鉢の壁面などが余分な水を排出する性質。隙間や孔が多いほど排水性も高まる。
- 倍数体
- 体細胞の相同染色体数(2n)が、必要最小限数(x)の数倍存在する個体。多くの生物は、必要数の2倍ある「二倍体」である。他に、二倍体の半分ある「半数体(一倍体)」や、「三倍体」「四倍体」「六倍体」「八倍体」などがある。奇数の倍数体は、通常、種子ができない。
- 這い性
- →ほふく性
- ハイドロカルチャー
- 容器にハイドロボールと少量の水を入れ、そこに植物を植える栽培方法。過湿に強い観葉植物でよく行われる。水の代わりに、水耕栽培用の培養液を用いることもある。
- ハイドロボール(ハイドロコーン)
- 玉状の粘土や赤土を焼成し、発泡させて作った人工の用土。清潔で無菌。排水性・保水性に優れる。水耕栽培やハイドロカルチャーに使われる。
- 胚乳
- 種子の内部組織の一種。発芽時に、胚の成長に必要な養分を供給する。
- 培養液
- 植物が生きていくのに必要な無機養分を溶かし込んだ液体。水耕栽培に用いる。
- 培養土
- さまざまな種類の用土を、あらかじめ、植える植物に最適になるように配合した土。自分で土を配合する手間が省ける。
- バカ
- 果実を観賞する雌雄異株の木(特にアオキ)において、雄木をこう呼ぶ。雌木と違って果実が楽しめないため、価値の低いものとされる。主に造園業者の間で使われた俗語。
- バカ花
- 東洋蘭において使われる言葉。栄養不足などが原因で、花芽の中に花が入らないこと。空っぽの花。
- 葉刈り
- 盆栽において、勢いよく伸びる強い新梢から葉を取り除く作業。枝の勢いを一時的に抑えるために行う。弱った木で行うと危険。
- 葉切り
- 盆栽において、新葉の大きさが不揃いだった時に、大きな葉の一部を切って、形・大きさをそろえる作業。
- 葉繰り
- 東洋蘭において使われる言葉。
1…葉の基部の重なり方。
2…葉の枚数。
- 葉芸
- 葉に現れる、さまざまな特徴をいう。具体的には、斑が入ったり、シワが寄ったり、奇形化したりすること。
- 刷毛込み斑
- 緑色部分との境界が、刷毛で掃いたようにぼかされている斑。
- 箱まき
- 育苗専用の容器に土を入れ、そこにタネをまくこと。
- 葉挿し
- 挿し木の一種。葉脈または葉柄を付けて切った葉を清潔な用土に挿し、発根・発芽を促す繁殖方法。
- 播種
- タネをまくこと。
- 波状
- 葉の縁の形状が、丸く波打つようになった状態。カシワの葉が好例。
- 走り弁
- 大ギクの花の最下層にある、細長くとがった花弁。花の下部から垂れ下がる。
- ハス口
- ジョウロの先に取り付ける、小さな穴のたくさん開いた、ハスの実に似た器具。水が一度に勢いよく出るのを防ぐ。
- 鉢上げ
- 苗床や挿し木床から小苗を掘り上げ、鉢やビニールポットなどに植えること。
- 鉢映り
- 盆栽用語の一つ。鉢と、その鉢に植わっている樹木との調和ぐあい。
- 鉢替え
- 1…植え替えの2
2…植物を鉢から抜き、土を落とさずに、同じ大きさの鉢に植えること。
- 八十八夜
- 立春から数えて88日目。だいたい5月2日頃となる。春まきのタネは、この日以降にまけば失敗しにくい。
- 鉢底ネット(鉢底網)
- 鉢底の穴の上に敷き、土の流出を防ぐ網。
- 鉢花
- 鉢植えの状態で売られている植物。花を観賞する種類が多い。
- 鉢増し
- 根詰まり気味の株を、根の土を落とさず、一回り大きな鉢に植え替えること。
- 鉢物
- 鉢植えの状態で栽培・観賞する植物。
- 鉢緩め
- →鉢増し
- 発芽
- 芽が出ること。
- 発芽率
- まいたタネのうち、発芽するタネの数を百分率で表したもの。100%になることは、ほとんどない。
- 発芽適温
- タネの発芽に好適な温度の範囲。春まき一年草なら25~28℃、秋まき一年草なら15~20℃くらい。
- バックバルブ
- ラン科植物において、最も新しいバルブ(リードバルブ)以外の、古いバルブをいう。
- 発根
- 挿し木の後、挿し穂の切り口や節の部分から根が出ること。
- 発根促進剤
- 植物ホルモン剤の一種。挿し穂の切り口にまぶすと、発根を促す。
- パッチ
- 芝生上に生じる褐色~茶色の変色部分。病虫害などでシバが集中的に枯れて形成される。
- 発病衰退現象
- 何年にも渡って同じ土で同科の植物を栽培し続けると、連作障害が発生して生育が悪くなる。これに耐え、なお連作を続けると、今度は病害が減り、生育が良くなる。その現象をこう呼ぶ。土中に増殖しすぎた病原菌に対し、その活動を抑える拮抗菌が増加に転じるために起こる現象らしい。
- 発泡煉石
- 1…ハイドロボール
2…石粉を小さな球状に固めて作った、人工の用土。いろんな色がある。通気性・保水性に優れる。水耕栽培やハイドロカルチャーに使われる。
- 花がら
- 花が終わった後に残る、枯れた花弁や子房など。放置すると病気のもと。
- 花期
- →花期
- 花座
- サボテン科の、ディスコカクタス属やメロカクタス属に見られる、帽子のような綿毛の塊。ここから花が咲く。
- 花立ち
- 花の付き具合。
- 花綱装飾
- →ガーランド
- 花飛び
- 長い花茎に多数の花が穂状に咲く植物において、途中にあるつぼみや開きかけの花が、咲く前に落ちてしまうこと。花茎が歯抜け状になり、観賞価値が著しく落ちる。高温や空気の乾燥などが原因。
- 花振るい
- ブドウで使われる言葉。開花後、未熟な果実がたくさん落果し、果房がスカスカになること。
- 花芽
- 生長後、花になる芽。
- 花芽分化
- 温度や日長などの刺激により、花芽のもとが作られること。多くの樹木では7~8月に行われる。
- 花もの
- 1…花を観賞する植物の総称。
2…東洋蘭のうち、花の色や形に重点を置いて観賞するもの。
- 葉水
- 茎葉に霧吹きで水を吹きかけること。空中湿度を保つ・葉の温度を下げる・ハダニの被害を防止する、などの目的で行う。
- 葉芽
- 生長後、茎や葉になる芽。
- 葉もの
- 葉の色や形を観賞する植物の総称。
- 葉焼け
- 光が強すぎて葉の温度が上がってしまい、葉の一部または全体が変色する現象。
- ばらまき
- タネを、まき床全体に適当にばらまくこと。なるべく均一に薄くまくよう心がける。
- 春植え球根
- 春~夏に植え付け、晩秋に生育を終える球根植物。主に亜熱帯~熱帯地方原産で寒さに弱い。
- 春挿し
- 早春~春の間に行う挿し木。前年に伸びた枝を使う。
- パルダリウム
- ガラスケースや水槽の中に観葉植物などを植え込み、自然の景観を演出したもの。魚や両生類、爬虫類などの小動物を中で飼うこともあるが、メインは植物のほう。(小動物飼育がメインなら「ビバリウム」という。)
- バルブ
- 1…球根のこと。
2…→偽球茎
- バルブ吹かし(バルブ伏せ)
- 葉の無い古いバルブを2~3球ずつ切り取って植え付け、新芽を出させる繁殖方法。ラン科植物で行う。
- バンカープランツ
- 害虫の天敵に住みかを提供する目的で、作物の近くに植えられる植物。
- ハンギング鉢
- →吊り鉢
- ハンギングバスケット
- ワイヤーやプラスチック製のバスケットに、スポンジやヤシの繊維でできたマットを敷き、土を入れて植物を植え込んだもの。壁に掛けたり、空中に吊るして楽しむ。
- 半懸崖
- 盆栽用語の一つ。主幹が大きく曲がり、下垂している樹形。ただし、懸崖樹形とは異なり、樹形の先端が鉢底より高い位置にくる。
- 晩材
- 樹木の年輪をよく見ると、色の薄い部分と濃い部分が交互に重なっている。このうち、色の濃い部分をこう呼ぶ。生長が緩慢になる夏~秋にかけて形成された部分で、材の密度が高く緻密。
- 半数体
- 相同染色体数が必要最小限数、すなわち二倍体の半分しかない個体。
- 晩生種
- →晩生種
- 半地中植物
- 真夏や真冬など、生育に適しない時期になると、地上部分を枯らし、地表面に小さな芽を出す植物。
- 半鉢
- 高さが直径の半分程度の浅い鉢。
- 半日陰
- 木漏れ日の差す場所やレースカーテン越しなどの、柔らかな日光が当たる場所。午前中だけ日光が当たる場所を含めることもある。
- 斑紋
- 葉や花に生じるまだら模様。ぶち。
- BS
- 「Blooming Size」の略。すでに開花年齢に達している株のこと。洋蘭で使われる言葉。
- PLB
- →プロトコーム様体
- ピート
- 泥炭のこと。寒冷地の湿地に生える植物の残骸が、水中で腐敗せず堆積・腐熟したもの。強酸性。
- ピート板
- 四角い板状の圧縮ピートモス。タネまき専用。
- ピートポット
- 圧縮ピートモスを鉢の形に加工したもの。タネまきや育苗に用いる。苗が育ったらそのまま定植できる。
- ピートモス
- 寒冷地の湿地において、水ゴケ等の植物が堆積・腐熟し、泥炭化したもの。強酸性で、通気性・排水性・保水性に優れる。市販品にはpHを中性に調整済みのものもある。
- ビーナスライト
- →黒曜石パーライト
- ppm
- 「parts per million」の略。100万分の1を示す単位。園芸では、薬剤の濃度を表す際に用いられる。1ppm=0.0001%。
- 低畝
- 畝の一種。畝面が周りの地面より一段低いもの。
- 低垣
- 高さ1m以下の生垣。主に境界画定や装飾用。
- ひげ根
- たくさんの細い根がもじゃもじゃに絡んだ状態。太い主根は少ない。ツツジ科植物の根が代表的。
- 肥効
- 肥料の効き目。
- ピコティー
- →覆輪
- 被子植物
- 種子植物のうち、種子の胚珠が子房で包まれている植物。裸子植物より高等。
- 尾状花序
- 花序の分類の一種。細長い花軸に、花柄の無い花が密生し、全体が尻尾のような形状になったもの。ネコヤナギの花が好例。
- 披針形
- 葉の形状の一つ。細長く、先端が尖り、基部の方の幅がやや広くなっている葉。
- 肥大生長
- 形成層で盛んに細胞分裂が起こり、茎や枝がどんどん太くなる生長。
- 必須16元素
- 植物の生存に必要不可欠な、16の元素。炭素(C)・酸素(O)・水素(H)・窒素(N)・リン(P)・カリウム(K)・硫黄(S)・カルシウム(Ca)・マグネシウム(Mg)・亜鉛(Zn)・塩素(Cl)・鉄(Fe)・銅(Cu)・ホウ素(B)・マンガン(Mn)・モリブデン(Mo)。
- 肥培
- 適切な栽培管理を行い、植物を健康的に育てること。肥料を施すことではない。
- ビビパルス・フォーム
- 花序(花茎のような部分)から、直接、子株が発生する性質。アナナス類の仲間であるオルトフィツムやチランジアなどに見られる。
- 皮目
- サクラなどの樹皮に見られる、コルク組織から成る横線模様。ここから空気を取り込み、樹皮の内側にある形成層や師部の細胞が呼吸している。
- 日向土(日向砂)
- 宮崎県の霧島火山付近でとれる火山砂礫。黄褐色で硬く崩れにくい。多孔質なので通気性・保水性に優れる。
- 標準鉢
- →普通鉢
- 苗条
- →シュートの1
- 平畝
- 盛り土の高さが6cm以下の、低い畝。
- 平鉢
- →半鉢
- 肥料負け(肥料焼け・肥料当たり)
- 肥料が多すぎて根が傷み、葉先から枯れたり、全体が萎れたりすること。ひどいと枯死する。土中の肥料濃度が高くなりすぎたために、浸透圧によって細胞内の水分が流出し、根がしなびてしまうのが原因。
- 肥料の三要素
- →N-P-K
- 肥料の五要素
- 肥料の三要素に、カルシウムとマグネシウムを加えたもの。
- 微量要素
- 植物の生育に不可欠な養分のうち、亜鉛や鉄、銅など、ごく微量あれば足りるもの。有機物や市販のアンプル剤などに含まれている。
- 広畝
- 畝の一種。畝を側面から見て、土を台形に盛ったもの。
- 品種
- 1…基本種とわずかに異なる変異を持つ個体に与えられる名称。「変種」ほど大きな変異ではない。学名表記では、「form」「f.」の後に続けて書かれる。
2…原種の植物のうち、突然変異などで、他の株より優れた形質を得た個体。
3…植物を人為的に交配し、栽培上、意義のある形質を持たせた個体。園芸品種。
- 品種名
- 同種の植物の中で、他の株より優れた形質を持つ株に対し、特別に付けられる名前。学名表記では、「'」でくくって表記する決まりになっている。
- ピンチ
- →摘芯
- ピン花
- →長花柱花
- ファリナ
- プリムラ類の茎葉や花弁に見られる白い粉。肉厚の葉を持つ種類に多い。
- フィトンチッド
- 森林に入ると感じられる独特な香りのことで、抗菌・殺菌作用を持つ。「植物が殺す物質」の意。
- 斑入り
- 葉や花弁に、違う色の模様(斑)が入っていること。観賞価値が高い。
- 風媒花
- 風に花粉を運んでもらう植物。スギなど。
- 深爪
- 葉の先端に入る爪斑のうち、特に大きく入った斑をこう呼ぶ。
- 深鉢
- 直径より高さのほうが大きい鉢。
- 吹き流し
- 盆栽用語の一つ。木全体が一方向に強くなびいている樹形。
- 副花冠(副冠)
- 花冠の内側にある、もう一つの花冠のような物体。ラッパスイセンのラッパ部分が好例。
- 複茎性
- ほふく茎を横に伸ばし、その先端から新芽を伸ばす性質。洋蘭で使われる言葉。カトレアやデンドロビウムが典型的。
- 複合花序
- 複数の花序が、特定の規則性をもって集まり、さらに大きな花序を形作ったもの。
- 複合肥料
- 無機質肥料で、肥料の三要素のうち二種類以上を含むもの。
- 複散形花序
- 花序の分類の一種で、複合花序の一種。散形花序の花軸が、さらに放射状に分枝し、全体が大きな散形花序のようになったもの。
- 覆土
- まいたタネや球根にかぶせる土。タネや球根の高さの一~二倍程度の厚さとする。
- 伏毛
- 茎葉に生えた毛のうち、立ち上がらずに、横に寝ているもの。
- 複葉
- 複数の小葉が集まって、一枚の葉を形作っているもの。マメ科植物がよい例。小葉が偶数枚のものと、奇数枚のものがある。
- 覆輪
- 斑の一種。葉や花弁の縁に沿って入る、色の違う部分。
- 覆輪縞
- 覆輪斑と縞斑が同時に入っている状態。
- 袋かけ
- 花や果実に、薄い紙でできた袋をすっぽりかぶせること。雌しべに好ましくない花粉が付くのを防いだり、果実の病虫害を防ぐ目的で行う。
- ふける
- 水のやりすぎなどで根腐れすること。
- 節
- 茎のうち、葉や芽が付いている部分。少し太くなっていることが多い。
- 富士砂
- 富士山の火山砂礫。黒っぽく重い。多孔質で、通気性・排水性に優れる。保水性・保肥性は今ひとつ。
- 節間
- 節と、その隣にある節との間。
- 腐植質
- →有機物
- 腐植土
- 腐植質を20%以上含有する土。
- 不織布
- 合成繊維を織らずに合成樹脂などで加工し、布にしたもの。軽く通気性に富む。
- 浮水植物
- 水生植物の一種。水底に根を張らず、植物体が水中または水面を漂うもの。ホテイアオイなど。
- 腐生植物
- →菌従属栄養植物
- 双葉
- →子葉
- 縁花壇
- →リボン花壇
- 付着根
- つる植物の茎から生じる気根。壁などに張り付き、植物体を支える。ツタなどに見られる。
- 普通垣
- 高さが1~2mくらいの生垣。主に境界確定や目隠し用。
- 普通鉢
- 鉢の深さと口径が、ほぼ同じくらいの鉢。最も一般的。
- 仏炎苞
- 肉穂花序を包む、大きな苞葉。サトイモ科の花によく見られる。
- ブッシュ状
- あまり伸び上がらず、よく枝分かれし、株全体がこんもりまとまる性質。
- 不定芽
- 枝・茎の途中や、切り口、カルスなどに生じる芽。頂芽と腋芽以外の芽、全てをいう。
- 舟弁
- →竜骨弁
- 不稔性
- 花が咲いてもタネを結ばない性質。
- 冬芽
- 冬の間は休眠し、春になったら伸び出す芽。落葉樹の芽が代表的。
- 浮葉植物
- 水生植物の一種。水底に根を張って長い葉柄を伸ばし、水面に葉を浮かべるもの。スイレンなど。
- 腐葉土
- 主に広葉樹の落ち葉を腐熟させて作った土壌改良用土。堆肥の一種だが、より高級品。通気性・保水性・保肥性に優れる。肥料成分は少ないが、植物に欠かせない微量要素を含む。
- ブラシ花
- →短花柱花
- フラスコ苗
- 発芽したばかりの極小の苗を、無菌状態で密閉されたフラスコの中で育成したもの。ラン科植物で使われる言葉。
- フラスコ出し
- フラスコ苗をフラスコから取り出し、初めて鉢植えにすること。通常、数株ずつ寄せ植えにする。無菌のフラスコ内と違い、外界は雑菌だらけなので、性質の弱いものは枯れることがある。
- プラスチック鉢(プラ鉢)
- プラスチック製の鉢。色や形はさまざまで、観賞上優れるものも多い。軽くて割れにくいが、通気性が全く無い。
- フラッシュカット
- 「幹から直接伸び出た枝」の剪定方法の一つ。枝全体を付け根からきれいに切除する方法で、見た目はきれいだが、傷口が大きくなるため好ましくない。「ブランチカラー」を残して切るのが正解。
- フラメア(flamea)
- 洋蘭の花色を示す言葉。唇弁の特徴的な色柄が、他の花弁にも入っている状態。
- ブランチカラー
- 枝の付け根の樹皮が、枝を中心として同心円状・シワ状に盛り上がった状態。枝を支えるために幹が張り出したもので、枝の勢いが衰えると目立ってくる。枝を付け根から剪定する場合は、盛り上がっている部分を切らずに残すと、腐朽菌が入りにくく、傷口の癒合が早い。
- ブランチテイル
- ブランチカラーの状態が悪化し、枝が幹の樹皮に飲み込まれた状態。ほどなくして枝は枯れ、節穴が残る。
- ブランチバークリッジ
- 幹や枝の分岐部を真横から見ると、つけ根部分の樹皮に、まっすぐな線状の盛り上りが出ていることがある。その線をこう呼ぶ。(例、「Y」の字の、上二本の線を幹・枝の分岐部とすると、下方に伸びる線がブランチバークリッジである。)これが出ている分岐部は頑丈で、簡単に裂けることはない。これとは逆に、樹皮が分岐部に入り込んでいる現象を「入り皮」という。こちらは組織が合着していないため、裂けやすく危険。
- フレーム
- 木や金属で枠を作り、透明なガラスやビニールで覆いをした、簡単な保温設備。
- ブロッチ
- 花に入る、大きな斑点模様。パンジーの花の中心にある黒い模様が代表例。
- プロトコーム様体
- ラン科植物は、タネから発芽後しばらくの間、茎葉も根も無い、不定形の細胞の塊を形成している。その塊をこう呼ぶ。
- 分化
- それまで無かった特殊な形態や機能を持つ細胞や組織・器官が形成されること。
- 分球
- 球根が自然に分かれて殖えること。人為的に切り分けることも含む。
- 分けつ
- 根の近くで茎や球根が分かれて殖えること。
- 文人木
- 盆栽用語の一つ。細い主幹が少し曲がって伸び上がり、枝数も少ない樹形。
- 噴霧器
- 霧吹きのこと。園芸では薬剤の散布に使うことが多い。
- 分裂組織
- →生長点
- 閉果
- 完熟しても裂開せず、タネを中に閉じ込めている果実。
- 平行脈
- 葉脈の形状の一種。何本もの直線状の葉脈が平行に並んだもの。多くの単子葉植物に見られる。
- 閉鎖花
- 最後まで開くことなく、つぼみのまま受粉してタネを作る花。スミレの仲間に見られる。
- ベイン
- 花や葉の脈に沿って入る、線状の模様。
- pH(ペーハー)
- 「potential hydrogen ion」の略。溶液中の水素イオン濃度を示す単位。園芸においては、水や土壌の酸度を表す際に用いられる。7を中性とし、それより数字が大きいとアルカリ性、小さいと酸性。
- 壁面花壇
- →ウォールガーデン
- ヘゴ板
- 「ヘゴ」という木性シダの茎を乾燥させ、板状に加工したもの。着生植物を付けるのに使う。
- ヘゴ鉢
- ヘゴの乾燥茎を鉢の形に加工したもの。通気性に優れ、着生ランがよく育つ。
- ヘゴ棒
- ヘゴの乾燥茎を棒状に加工したもの。つる性の観葉植物を這わせる。
- ヘッジ
- 常緑樹を密植して作った、西洋風の生垣。
- べたがけ
- 不織布や寒冷紗などの軽い防寒・防虫資材を、骨組み無しに、植物に直接かぶせること。
- ペタル
- 花弁のこと。ラン科植物の場合、三枚の花弁のうち、変形した一枚が唇弁(リップ)と呼ばれ、他の二枚がこう呼ばれる。
- ベラーメン層
- →根皮
- ペレット種子
- →コーティング種子
- ペレニアルガーデン
- 多年草・宿根草を中心に植えた庭。
- ペレニアルボーダー
- 多年草・宿根草を中心に植えたボーダー花壇。
- 変異
- 同一種の植物でも、よく見ると、株ごとに、姿や色、性質などに違いがある。その違いをいう。
- 変種
- 同一種の植物でありながら、基本種とわずかに異なる構造的変異を持つ一群をこう呼ぶ。「亜種」ほど大きな変異ではない。学名表記では「var.」の後に続けて書く。
- 苞(苞葉)
- 花序や花の下部に付いている、薄い葉のような物体。葉が変化したもので、芽やつぼみを保護している。ポインセチアで赤く色付く部分もこれ。
- 萌芽
- 芽が伸び出ること。
- ほうき立ち
- 落葉樹において、木全体が、ほうきを逆さに立てたように見える樹形。
- 芒刺
- ウチワサボテン類にみられる、細かいトゲの束。
- 胞子嚢
- シダ植物に見られる袋状の生殖器官。中で胞子が作られる。
- 胞子葉
- シダ植物の葉のうち、胞子嚢を持つものをいう。 栄養葉に対する言い方。
- 棒心(ほうしん)
- →ペタル
- 紡錘形
- 円柱形の両端が細くすぼまった形。
- ほうび肥
- →お礼肥
- ホー
- 草取りに用いる、長い柄の付いたクワ。
- ボーダー花壇
- 建物や塀などに沿って作られた細長い花壇のうち、後方ほど草丈の高い植物を、手前には草丈の低い植物を植え、立体感を持たせたもの。
- ボカシ
- 油かすや骨粉、鶏糞など、未発酵の有機質肥料を配合し、完全に発酵させたもの。元肥に最適。
- 穂木
- 接ぎ木の際、台木に接ぐ枝。挿し木で挿す枝(挿し穂)を含めることもある。
- 朴もの
- ぶつ切りにした太い幹を挿し木し、横から芽を吹かせたもの。幸福の木やユッカ(青年の木)が代表的。
- 星斑
- 葉に入る斑の一種。大小さまざまな斑点模様が散らばる斑。 「蛍斑」ともいう。
- 補植
- 花壇などで、植物が枯れて空いた部分に、新しい植物を植えること。
- 保水性(保水力)
- 土の粒が、内部やすき間に、水分を保持する性質。
- ポタジェ
- フランス語で「装飾菜園」の意。庭木や果樹、草花、ハーブ、野菜類などが混植され、一体となった庭。
- 補虫葉
- 食虫植物が虫を捕らえるため、葉全体、または葉の一部を袋状に変形させたもの。ウツボカズラの袋が好例。
- ポット
- 鉢のこと。
- ポットフット
- 鉢の足。3個を一組とし、鉢の下に敷いて安定させる。鉢を浮かせることで排水性が向上する。
- ポット苗
- ポリポットなどの小鉢に植えられた苗。
- 保肥性(保肥力)
- 土の粒が、内部やすき間に、肥料成分を保持する性質。
- 匍匐茎(匍匐枝)
- 1…地表または浅い土中を水平方向に伸びる茎。節々から根や芽を出す。地下茎の一種。
2…→ランナー
- 匍匐性
- 茎が立ち上がらず、横に這い広がる性質。
- ボラ土
- →日向土
- 掘り上げ
- 1…植えられている植物を、暑さ寒さ・病虫害から保護するために掘り採って、別の鉢などに植え直す作業。
2…茎葉が枯れた球根植物を、暑さ寒さ・病虫害から保護するために掘り採ってよく乾かし、植え付け適期まで保存すること。
- ポリネータ
- 花粉を運搬し、授粉を助ける存在のこと。主に昆虫類を指す。
- ポリポット
- 薄手のポリエチレンで作られた鉢。黒色のものが一般的。
- 盆栽鉢
- 盆栽用の鉢。浅い鉢で、形状はさまざま。釉薬のかかったものを「釉薬もの」と呼び、かかっていないものを「泥もの」と呼ぶ。
- 本年枝(本年生枝)
- →一年枝