くもの巣病
糸状菌による病害。リゾクトニア属菌による。高温多湿時によく発生する。苗木や低木が被害にあいやすい。
発生時期
5~10月
被害箇所
葉、葉の縁、枝、挿し穂の地際部分など。
主な症状
褐色の小斑点が多数できたり、不整形で褐色の病斑ができたりする。病斑は次第に拡大し、やがて葉全体が褐色になる。枝も腐敗して枯れる。枯れた部分には、くもの巣状の白いカビが絡み付く。まず下葉から発生し、上部に拡大するのが特徴。
挿し穂に発生した場合は、地際部分に、くもの巣状のカビが絡みつき、上部に拡大しながら腐敗する。
対策
被害部分を全て除去し、薬剤を使用。被害を受けた挿し穂は周りの土とともに処分する。
【薬剤】【散布・土壌灌注】グランサー、バシタック、リゾレックスなど。
予防策
土の水はけを改善する。できれば雨に当てない。株に水をかけない。通風を改善する。連作を避ける。挿し床には清潔な鉢と土を用いる。被害株に用いた土や器具は消毒するまで再利用しない。土に未熟な有機物を混ぜない。有機質肥料を控える。窒素肥料を控える。土の過湿を避ける。
【薬剤】【散布・土壌灌注】上記。樹木類は、冬季に石灰硫黄合剤を散布。
主な被害植物
【樹木・果樹】アジサイ、スギ類、セイヨウバクチノキ、ナシ、ヒノキ、ヒバ類など。