白絹病
糸状菌による病害。気温30~35℃前後の高温期の発生が多い。
発生時期
5~10月
被害箇所
地際部分、根、球根など。
主な症状
褐色~黄褐色の水浸状病斑ができて軟化腐敗し、白い絹糸状のカビを密生する。被害株は枯死し、地際付近に黄褐色~赤褐色(新しいときは白色)をした、小さな粒状の菌核を多数生じる。
対策
被害株は周りの土とともに処分する。
予防策
土の水はけを改善する。連作を避ける。通風を改善する。土に未熟な有機物を混ぜない。有機質肥料を控える。窒素肥料を控える。土の過湿を避ける。土壌酸度が酸性に偏らないようにする。被害株に用いた土は1ヵ月以上水に沈めて殺菌する。被害株に用いた土や器具は消毒するまで再利用しない。土の過度の乾燥を避ける。冬に天地返しを行う。地温の上昇を防ぐため、株元をマルチングする。ネギ類を混植する。
【薬剤】【散布・土壌灌注・土壌混和】オーソサイド、キャプタン、グランサー、セレンターフ、タチガレン、バシタック、バリダシン、フロンサイド、フロンサイドSC、モンカット、モンセレン、リゾレックス、リドミルモンカットなど。
主な被害植物
【草花・鉢花】アイリス類、アルメリア、イカリソウ、インパチエンス、ウラシマソウ、オミナエシ、カーネーション、ガーベラ、カラー、カラマツソウ、カンアオイ、カンパニュラ、キク、ギボウシ、グラジオラス、クレマチス、クンシラン、ジャーマンアイリス、シャクヤク、スターチス、ダリア、チューリップ、ニチニチソウ、ヒマワリ、ヘレニウム、ホウセンカ、ホトトギス、ミヤコワスレ、ユリ、リアトリスなど。
【観葉・多肉】サボテン類など。
【樹木・果樹】アジサイ、ジンチョウゲ、スギ類、チャ、ブドウ、ボタン、マツ類、ユキヤナギなど。
【ハーブ・野菜】キクイモ、ゴボウ、トマト、ニラ、ネギ、ピーマン、フキ、ヤーコン、ラッキョウなど。
【ラン】ウチョウラン、シンビジウム、デンドロビウム、バンダ、ファレノプシス、リカステなど。