尻腐病
糸状菌による病害。アイリスはフザリウム属菌、結球野菜はリゾクトニア属菌によって起きる。気温24℃前後で発生しやすい。
トマトやピーマンの「尻腐病(尻腐症)」は、果実の先端部が暗緑褐色に変色するが、これは病気ではなく、カルシウム欠乏による生理障害である。
発生時期
5~12月
被害箇所
結球野菜の接地面、地際部分、球根の発根部など。
主な症状
不整形で褐色~茶褐色をした水浸状病斑ができてへこみ、軟化腐敗する。病斑上に白いカビを生じることもある。やがて、株の上部や結球内部にまで腐敗が進行し、葉も外側から黄色くなり、枯死する。
対策
被害株は周りの土とともに処分する。除去できない土には石灰を施すと、発病を抑制する。
予防策
連作を避ける。地際部分に無用な傷を付けない。被害株に用いた土や器具は消毒するまで再利用しない。近くに被害株があれば除去する。土の極端な乾燥・過湿を避ける。被害株から子球を取らない。
球根植物の場合、球根を掘り上げたらすぐに乾燥させる。
【薬剤】【土壌灌注・種苗浸漬・球根粉衣】オーソサイド、キャプタン、キャプレート、トップグラスDF、トップジンM、ベンレートなど。
主な被害植物
【草花・鉢花】アイリス類など。
【ハーブ・野菜】ハクサイ、レタス類など。