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素人園芸解説 -私はこう育てる-

白さび病(糸状菌性)

糸状菌による病害。アブラナ科野菜とキクに発生する。その二つの「白さび病」は、病名こそ同じだが、全く別の病気である。また、いずれも、さび病菌による「白さび病」とは異なる。
アブラナ科野菜の白さび病は、冬の気温が高く雨が多いほど発生が多くなる。
キク白さび病は、キクの重要病害として有名。比較的暖かく、雨が多いと多発する。一度発生すると毎年しつこいので、罹病株は処分した方が賢明。

発生時期

【アブラナ科野菜】9~6月


【キク】4~7月

被害箇所

葉、葉柄、茎など。

主な症状

【アブラナ科野菜】葉裏に、円形で灰白色~淡黄色をした、小さないぼ状の病斑が多数できる。病斑のいぼが破れると、白い粉が出る。病斑の裏側(葉の表側)は、淡黄色~淡褐色に変色する。症状がひどいと、葉が萎縮・変形する。


【キク】葉裏に乳白色をした小斑点ができ、次第に拡大しながら、イボ状に盛り上がる。病斑が古くなると、黄褐色に変色する。病斑の裏面(葉の表側)は、黄色い斑点になっている。症状がひどいと、茎にもイボ状病斑を生じる。

対策

被害部分を全て除去し、薬剤を使用。


【薬剤】【散布】

予防策

【アブラナ科野菜】発病株の枯れ葉を徹底的に処分する。連作を避ける。土の水はけを改善する。株に水をかけない。通風を改善する。できれば雨に当てない。株元を清潔に保つ。十分な日照を確保する。肥料不足を改善する。窒素肥料を控える。耐病性品種を栽培する。


【薬剤】【散布】上記と同じ。


【キク】苗の混入時によく観察し、罹病株を買わない。密植を避け、通風をはかる。窒素過多や肥料不足にならないよう、施肥を適切に行う。できれば雨に当てない。株元をマルチングするなどし、雨で跳ね上がった泥が株に付くのを防ぐ。発病株から挿し穂を採らない。


【薬剤】【散布】上記と同じ。

主な被害植物

【草花・鉢花】キク。

【ハーブ・野菜】カブ、カリフラワー、キャベツ、コマツナ、シュンギク、ダイコン、チンゲンサイ、ハクサイ、ワサビなど。