つる割病
糸状菌による病害。フザリウム属菌による。
発生時期
3~9月
被害箇所
地際部分など。
主な症状
暗緑色~灰褐色をした細長い水浸状病斑ができ、腐敗する。病斑は、ややへこんでおり、しばしば縦方向の亀裂を伴い、赤褐色のヤニを出す。また、病斑上には、白色~淡紅色・紅紫色・黒色などをしたカビを生じる。症状が進むと、根が褐色になって腐敗する。被害株は、日中に萎れ、朝夕は回復するのを繰り返し、やがて、下葉から黄色くなって萎れ、枯死する。被害株の茎を切断すると、維管束または茎の断面全体が褐色に変色している。
幼苗に発生した場合は、地際部分の茎が褐色になってくびれ、曲がって倒れる。(「苗立枯病」)
サツマイモが被害に遭うと、根が腐り、地下のイモまで黒褐色の病斑を生じてへこむ。(「サツマイモかいよう病」)
対策
被害株は周りの土とともに処分する。
予防策
被害株から子株やタネ、タネイモ、挿し穂などを取らない。連作を避ける。近くに被害株があれば除去する。被害株に用いた土や器具は消毒するまで再利用しない。土に未熟な有機物を混ぜない。株に水をかけない。土壌酸度が酸性に偏らないようにする。ネギ類を混植する。耐病性品種を栽培する。耐病性のない品種は、カボチャなど、耐病性のある台木に接ぎ木する。
サツマイモの場合は、無害な非病原性フザリウム菌を接種した苗を植えると、この病気に感染しても発病しないらしい。
【薬剤】【土壌灌注・種苗浸漬・タネイモ粉衣】オーソサイド、キャプタン、キャプレート、トップグラスDF、トップジンM、ビスダイセン、ホーマイ、ホーマイコート、ベンレート、ベンレートTなど。
主な被害植物
【草花・鉢花】アサガオ、ヘチマなど。
【ハーブ・野菜】カボチャ、キュウリ、サツマイモ、スイカ、トウガン、マクワウリ、メロン、ユウガオなど。
【樹木・果樹】ブドウなど。