いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

アブラムシ・ワタムシ(特記ページ)

発生時期

  1. イスノフシアブラムシ…11~4月
  2. イチゴマツムラアブラムシ…6~8月
  3. ウメコブアブラムシ…4~5月
  4. オヒシバクロアブラムシ…8~10月
  5. オカボノアカアブラムシ…4~7月
  6. カシケブカアブラムシ…4~5月
  7. カワリコブアブラムシ…5~6月・10月
  8. キキョウアブラムシ…8~10月
  9. クヌギミツアブラムシ…4~6月
  10. ゲンノショウココブアブラムシ…9~11月
  11. サクラコブアブラムシ…4~6月
  12. サンザシハマキマワタムシ…5~6月
  13. シイケクダアブラムシ…4~5月
  14. シャジンヒゲナガアブラムシ…7~10月
  15. スモモオマルアブラムシ…4~6月
  16. ソラマメヒゲナガアブラムシ…3~6月
  17. ツツジアブラムシ…4~6月
  18. ナシアブラムシ…4~5月
  19. ニワトコヒゲナガアブラムシ…3~5月
  20. ネズミサシオオアブラムシ…6月
  21. バイカウツギコブアブラムシ…5~6月
  22. ハリエンジュアブラムシ…5~6月
  23. ハリモミヒメカサアブラムシ…6~7月
  24. ヒイラギハマキワタムシ…4~6月
  25. ヒキオコシコブアブラムシ…6月
  26. ブナクチナガオオアブラムシ…8~11月
  27. ホタルブクロヒゲナガアブラムシ…5~7月
  28. ホップイボアブラムシ…4~6月
  29. マツカサアブラムシ…5~6月
  30. ムギクビレアブラムシ…4~6月
  31. ムシャコブアブラムシ…4~5月
  32. ヤナギオオアブラムシ…4~7月
  33. ヤナギクロケアブラムシ…4~6月
  34. ヤナギフタオアブラムシ…5~6月
  35. ヤマトコブアブラムシ…5~7月
  36. リンゴコブアブラムシ…4~6月

形態など

  1. アオヒメヒゲナガアブラムシ…体色は黄緑色で、白い粉状物質で覆われる。脚や触角が黒く目立つ。
  2. アカメガシワクチナガオオアブラムシ…体色は暗褐色。卵で越冬する。
  3. アキカラマツオナガアブラムシ…体色は淡黄色~緑色。春はバラ類に寄生し、夏以降、カラマツソウ類に移動する。
  4. アキノタムラソウコブアブラムシ…体色は黄緑色~緑色で、細かい毛で覆われる。
  5. アブラチャンコブアブラムシ…体色は淡黄色~淡黄緑色。卵で越冬する。
  6. アルファルファアブラムシ…体色は黄褐色で、背面に小さな褐色斑点が並ぶ。1980年に山口で発見された外来種。
  7. イタドリオマルアブラムシ…体色は黄色で、背面に大きな黒い斑紋がある。
  8. イチゴハマツムラアブラムシ…体色は淡黄色。卵または雌虫で越冬する。リョウブとキイチゴ類の間で寄主転換する。
  9. イヌシデクロマダラアブラムシ…体色は黄緑色~暗緑褐色。卵で越冬する。
  10. イボタヒゲナガアブラムシ…体色は黄色~淡緑色。卵で越冬する。
  11. イワタバコアブラムシ…体色は暗褐色。秋~春はキブシ、夏はイワタバコに寄生する。卵で越冬する。
  12. ウツギトックリアブラムシ…体色は緑色。卵で越冬する。
  13. ウバメガシアブラムシ…体色は赤褐色~暗褐色。カイガラムシに似る。雌虫で越冬する。
  14. ウバメガシハアブラムシ…体色は淡黄色で、白い綿状物質をまとう。卵で越冬する。
  15. ウメコブアブラムシ…体色は黄緑色。ウメに付くのは初夏だけらしい。
  16. ウメモドキタカハシアブラムシ…体色は黒褐色~暗緑褐色。卵で越冬する。
  17. エノキワタアブラムシ…体色は黄褐色で、白い綿状物質をまとう。卵で越冬する。
  18. エンドウヒゲナガアブラムシ…体色は緑色。雌虫で越冬するが、寒冷地では卵で越冬する。
  19. オオバコアブラムシ…体色は黄色~黄褐色。オオバコに寄生する。
  20. オカボアカアブラムシ…体色は紫褐色で、白い粉状物質で覆われる。春~初夏まではウメ、サクラ、モモなどの新梢に寄生し、夏はイネ科植物や野菜類の根に移動する。秋に再びウメなどに戻る。卵で越冬する。
  21. オカボキバラアブラムシ…体色は黒褐色~灰緑色。ミズキ類とイネ科植物で寄主転換する。卵で越冬する。
  22. オニグルミトゲアブラムシ…体色は淡黄色で、全身トゲだらけ。
  23. オヒシバクロアブラムシ…体色は、赤みを帯びた濃茶褐色。イネ科植物のみで生活する。
  24. カシケブカアブラムシ…体色は淡黄色~黄色で、細長い体型。尾部に二本の長い毛がある。
  25. カナムグライボアブラムシ…体色は黄緑色~淡緑色。卵で越冬する。
  26. カバノハチビマダラアブラムシ…体色は黄緑色~濃緑色。卵で越冬する。
  27. カバワタフキマダラアブラムシ…頭部と胸部が黒く、腹部は黄緑色~黄色。白い綿状物質をまとう。
  28. カワリコブアブラムシ…体色は淡黄緑色。モモまたはスモモと、クレマチスとの間で寄主転換する。
  29. カンシャワタムシ…体色は黄褐色で、白いロウ状物質で覆われており、コナカイガラムシに似る。イネ科植物だけで生活する。
  30. カンゾウコブアブラムシ…体色は淡黄色。卵で越冬する。
  31. キキョウアブラムシ…体色は淡黄白色で、黒い横線が二本入る。
  32. ギシギシアブラムシ…体色は黒褐色~黒色。卵で越冬する。
  33. キスゲフクレアブラムシ…体色は橙褐色~橙黄色で、白い粉状物質で覆われる。ゴンズイやミツバウツギに寄生し、初夏~夏はヘメロカリス類に寄生する。卵で越冬する。
  34. キヅタミドリアブラムシ…体色は暗緑色。卵で越冬する。
  35. キブシアブラムシ…体色は暗褐色で、白い粉状物質をまとう。雌虫で越冬する。
  36. クスオナガアブラムシ…体長2~4mm。体色は赤褐色~黒褐色で、光沢がある。
  37. クチナガオオアブラムシ…体長を上回るほどの、非常に長い口吻を持つ。この口吻を樹木の地際の幹に刺し、樹液を吸う。アリと共生関係にあり、樹幹に作られたアリの「蟻道(木くずやホコリ等を固めて作った通路)」の中で暮らす。
  38. クヌギトゲアブラムシ…体色は淡黄色。全身にトゲ状突起を持つ。卵で越冬する。
  39. クヌギトゲマダラアブラムシ…体色は淡黄緑色。卵で越冬する。
  40. クヌギハアブラムシ…体長1.4mm。体色は淡黄色で、白い綿状物質で覆われる。
  41. クヌギミツアブラムシ…体色は黄色。背面に淡緑色の縦線が二本ある。
  42. クマヤナギヒゲナガアブラムシ…体色は緑色。卵で越冬する。
  43. クリオオアブラムシ…体長4~5mmと大きく、黒光りしている。幹の南側に生み付けられた大きな黒い卵塊で越冬する。
  44. クリヒゲマダラアブラムシ…体色は黄緑褐色。卵で越冬する。
  45. クワナケクダアブラムシ…体色は黒褐色~暗褐色。卵で越冬する。
  46. ケヤキブチアブラムシ…体長1.4mm。体色は淡黄色~淡緑色。大気汚染された場所に発生が多い。卵で越冬する。
  47. コマツナギアブラムシ…体色は暗褐色。卵で越冬する。
  48. コミカンアブラムシ…体色は褐色~黒褐色。周年、雌虫だけで生活する。
  49. コナラハアブラムシ…体色は淡黄緑色で、白い綿状物質をまとう。
  50. ゴボウクギケアブラムシ…体色は淡黄色。グミ類とアザミ類の間を寄主転換する。卵で越冬する。
  51. コミカンアブラムシ…体色は暗緑色~暗褐色。周年、雌虫だけで生活する。
  52. コモチシダコブアブラムシ…体色は黄褐色で、黒い小斑点がある。春はアジサイ類、初夏以降はシダ類に寄生する。
  53. ゴヨウマツオオアブラムシ…体長2.7mm。体色は褐色~赤褐色。針葉の上で越冬する。
  54. サクラコブアブラムシ…体長1.6mm。体色は暗緑色~黄緑色。サクラの葉とヨモギ類の根で寄主転換する。卵で越冬する。
  55. サルスベリヒゲマダラアブラムシ…体色は淡黄色~黄緑色。サルスベリの重要害虫の一つで、サルスベリの仲間にしか寄生しない。卵で越冬する。
  56. サルトリイバラアブラムシ…体色は暗緑色で、白い綿状物質をまとう。卵で越冬する。
  57. サンザシハマキマワタムシ…体色は緑褐色~黄緑色。白い綿状物質で覆われる。
  58. シソヒゲナガアブラムシ…体色は黄褐色~赤褐色。卵で越冬する。
  59. ジャガイモヒゲナガアブラムシ…体色は黄色~淡緑色。多食性のアブラムシとしては珍しく、寄主転換しない。
  60. シャジンヒゲナガアブラムシ…体色は赤褐色で、触角や脚は黒い。
  61. シラネセンキュウフタオアブラムシ…体色は黄褐色~赤褐色。春はヤナギ類、初夏以降はミツバなどのセリ科植物に寄生する。
  62. スイカズラヒゲナガアブラムシ…体色は黒褐色~濃赤褐色。卵で越冬する。
  63. セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ…体色は赤茶色。寄主であるセイタカアワダチソウともども、北アメリカからの侵入種。
  64. ソラマメヒゲナガアブラムシ…体色は緑色。雌虫で越冬するが、寒地では卵で越冬する。
  65. ダイコンアブラムシ…体色は黄緑色~濃緑色で、白いロウ状物質で覆われる。雌虫で越冬する。
  66. タケアブラムシ…体色は黒褐色~暗褐色で、少量の白い綿状物質をまとう。
  67. タデクギケアブラムシ…体色は淡緑色~黄緑色。グミ類に寄生し、初夏以降、タデ類に移る。
  68. タデノネケクダアブラムシ…体色は赤褐色~褐色。春はスイカズラ類に寄生し、初夏以降、タデ類の根に移る。卵で越冬する。
  69. タデヨツオヒゲナガアブラムシ…体色は淡黄色~橙黄色。春、ドウダンツツジ類に寄生し、初夏にタデ類に移る。卵で越冬する。
  70. タブノキハアブラムシ…体色は淡黄色~淡緑色で、白い綿状物質をまとう。
  71. タラフタオアブラムシ…体色は淡黄色。ヤナギ類と、タラノキ、ウドなどの間で寄主転換する。
  72. タンポポアブラムシ…体色は黒緑色。キク科植物の根に寄生し、アリと共生する。
  73. チシャミドリアブラムシ…体色は黄緑色~緑色。春はスグリ類、夏以降はキク科植物に寄生する。
  74. チダケサシヒゲナガアブラムシ…体色は淡黄褐色で、背面に大きな褐色斑紋がある。
  75. ツツジアブラムシ…体色は淡黄色。夏になるとイグサやコウゾに移動し、秋にツツジ類に戻る。冬芽に黒い卵を産み付け、卵で越冬する。
  76. ツメクサベニマルアブラムシ…体色は白緑色で、褐色の複雑な模様がある。雌虫で越冬する。
  77. ツリフネソウコナジラミモドキ…体色は赤褐色~赤色で、体の縁が白っぽく半透明。名前の通り、コナジラミ類の幼虫に似た(カイガラムシ状の)姿である。雌虫で越冬する。
  78. ツリフネソウスナヨセアブラムシ…体色は淡黄褐色で、背面に大きな灰色の斑紋がある。春はトサミズキ類、初夏以降は、ツリフネソウ類の地際や根に寄生する。卵で越冬する。
  79. テンニンソウヒゲナガアブラムシ…体色は淡黄緑色だが、成虫は黒い斑紋が目立ち、全体が黒く見える。
  80. トウキョウカマガタアブラムシ…頭部~胸部は茶褐色で、腹部は黄緑色~緑色。有翅虫の翅は、先端の方が黒くなっている。
  81. トウネズミモチハマキワタムシ…体色は淡緑色で、白い綿状物質をまとう。
  82. トウモロコシアブラムシ…体色は淡黄緑色~黄褐色。やや細長い。
  83. トウヨウハオオアブラムシ…体色は赤褐色で、白いロウ状物質で覆われる。
  84. ナシアブラムシ…体色は黄緑色~緑色。ナシとスゲ類の間で寄主転換する。卵で越冬する。
  85. ナシマルアブラムシ…体色は、赤みがかった淡黄白色。春はナシに寄生し、夏以降はヨモギの根に移ってアリと共生する。
  86. ナシミドリオオアブラムシ…体色は黄緑色。葉裏の主脈に沿って列をなすため、「行列アブラムシ」とも呼ばれる。卵で越冬する。
  87. ニセダイコンアブラムシ…体色は灰緑色で、楕円形。全身が粉っぽい。ダイコンアブラムシに似るが、白い粉の量が少なく、背面に斑点模様が見える。
  88. ニホンケクダアブラムシ…体色は黒褐色。卵で越冬する。
  89. ニワトコヒゲナガアブラムシ…体色は黄緑色で、光沢がある。きわめて多犯性だが、秋にはニワトコに戻る。
  90. ニンジンアブラムシ…体色は淡黄緑色~淡緑色で、わずかに白い粉で覆われる。セリ科植物に寄生するが、春はヤマウグイスカズラにいるらしい。
  91. ネギアブラムシ…体色は黒く、光沢がある。
  92. バイカウツギコブアブラムシ…体色は橙黄色。背面に、黒い「二」と「〒」のような模様がある。卵で越冬する。
  93. ハギオナガヒゲナガアブラムシ…体色は淡緑色~淡黄緑色。卵で越冬する。
  94. ハネナガオオアブラムシ…体長6mmと大型。体色は暗褐色。
  95. ハマナスヒゲナガアブラムシ…体色は緑色~黄緑色。頭部が黒い。卵で越冬する。
  96. ヒイラギハマキワタムシ…全身がびっしりと白い綿状物質で覆われ、一見、カイガラムシに見える。モクセイ類とクロマツの間で寄主転換するらしい。卵で越冬する。
  97. ヒエノアブラムシ…体色は変化に富み、黄褐色・淡黄色・桃色・赤褐色・暗褐色・紫褐色などがある。背面に黒っぽいかすり状の模様がある。卵で越冬する。
  98. ヒキオコシコブアブラムシ…体色は黒褐色。サクラとシソ科植物の間で寄主転換する。卵で越冬する。
  99. フウナガマダラオオアブラムシ…体色は黒褐色。1990年に岡山で初確認された侵入種。フウ類とクマヤナギの間で寄主転換する。
  100. ブナクチナガオオアブラムシ…体色は暗褐色~灰褐色。卵で越冬する。
  101. ブナハアブラムシ…体色は淡黄色~淡緑色で、白い綿状物質をまとう。卵で越冬する。
  102. ブナヒラアブラムシ…体色は淡黄緑色で半透明。体型は扁平。卵で越冬する。
  103. ホウセンカヒゲナガアブラムシ…体色は橙褐色~黄緑褐色。サルトリイバラと、ツリフネソウ類に寄生する。
  104. ボタンヅルヒゲナガアブラムシ…体色は黄緑色。卵で越冬する。
  105. ホリニワトコアブラムシ…体色は暗緑色。卵で越冬する。
  106. マキシンハアブラムシ…体長1.3mm。体色は、青灰色または赤褐色で、白い粉状物質をまとう。春に多発する。
  107. マツオオアブラムシ…体色は黒褐色~暗褐色で、背面に白い粉状物質があるため、灰色っぽく見える。雌虫または卵で越冬する。
  108. マツノカサアブラムシ…体色は赤褐色で、白い綿状物質で覆われている。
  109. マツノホソアブラムシ…体長2mm。白いロウ状物質で覆われている。
  110. マツホソオオアブラムシ…体色は暗緑色~緑色で、うっすらと白い粉状物質をまとう。卵で越冬する。
  111. マテバシイケクダアブラムシ…体色は黄褐色~茶褐色~黒褐色。卵で越冬する。
  112. マメアブラムシ…体色は黒褐色~黒色で光沢がある。周年、雌虫だけで生活する。
  113. マメクロアブラムシ…体色は暗褐色~黒褐色。周年、雌虫だけで生活する。
  114. ミカンクロアブラムシ…体色は黒色。周年、雌虫だけで生活する。
  115. ミツバウツギフクレアブラムシ…体色は橙黄色で、白い粉状物質で覆われる。卵で越冬する。
  116. ムギクビレアブラムシ…体色は黒っぽく、腹部が赤みを帯びる。一次寄主はウワミズザクラ類で、初夏にイネ科植物に移る。卵で越冬する。
  117. ムギワラギクオマルアブラムシ…体長1~2mm。体色は淡黄色~緑色。「スモモオマルアブラムシ」という別名でも有名。春~初夏までバラ科樹木におり、夏はキク科植物に移動する。秋になると、一部が再びバラ科樹木に戻る。卵で越冬する。
  118. モミジニタイケアブラムシ…体色は暗赤褐色。この種類は、初夏に活動を停止し、「越夏型」と呼ばれる特異な幼虫で夏を越すのが特徴。越夏型幼虫は、黄色っぽく扁平な形で、葉裏に隠れている。和名「モミジ・二態・毛アブラムシ」の由来は、モミジを寄主とする毛アブラムシの一種で、幼虫の形態が、通常型と越夏型の二つあることに因る。秋に雄虫が現れ、芽に生み付けられた卵で越冬する。
  119. モモアカアブラムシ…体色は淡黄色・淡緑色・淡桃色・赤褐色・褐色など。春、スモモやモモなどに寄生し、夏以降は、そこから他の植物(野菜など)に広がり、秋、再びスモモやモモに戻る。雌虫で越冬するが、寒冷地では卵で越冬する。
  120. モモコフキアブラムシ…体色は淡緑色で、白い粉状物質で覆われている。ウメやスモモ、モモの葉裏や新梢に寄生し、夏の間のみ、二次寄主であるアシなどのイネ科雑草に移動する。しかし中には、移動せず、一次寄主に残る個体もいるらしい。卵の状態で、樹上で越冬する。
  121. ヤナギアブラムシ…体色は黒緑色~暗緑色、または黄色~橙黄色。卵で越冬する。
  122. ヤナギオオアブラムシ…体長3.5~4mmと大型。体色は黒褐色。
  123. ヤナギクロケアブラムシ…体色は黒褐色。卵で越冬する。
  124. ヤマギケアブラムシ…体色は淡緑色。卵で越冬する。
  125. ヤナギフタオアブラムシ…体色は黄緑色~淡青緑色。ヤナギ類に寄生し、秋はセリやミツバに移動する。
  126. ヤノクチナガオオアブラムシ…体長6mmと大型。体色は灰褐色~暗褐色でワラジムシ状。口吻が非常に長い。ケヤキ類の樹幹に作られた、アリの「蟻道」で暮らす性質がある。卵で越冬する。
  127. ヤマボウシヒゲナガアブラムシ…体色は淡黄色~淡黄緑色。卵で越冬する。
  128. ユリノキヒゲナガアブラムシ…体色は淡緑色。北アメリカ原産の侵入種で、1997年に神奈川で初確認された。卵で越冬する。
  129. ヨモギキイロコブアブラムシ…体色は黄褐色。春はサクラ類、夏~秋はヨモギ類に寄生する。
  130. ヨモギハアブラムシ…体色は黄緑色~淡緑褐色で、薄く白粉をまとっている。
  131. ヨモギヒメヒゲナガアブラムシ…体色は、黄緑色または淡赤褐色。背面に淡い横縞模様がある。
  132. リンゴコブアブラムシ…体色は黄緑色~緑色。卵で越冬する。
  133. リンゴワタムシ…体色は赤褐色で、円形。白い綿状物質で覆われる。リンゴの重要害虫で、海外からの侵入種らしい。幼虫で越冬する。
  134. ワタアブラムシ…体色は淡黄色・緑色・青緑色・褐色・黒色など、変化に富む。色だけでなく体の大きさまで変化があるが、気温の変化が影響しているらしい。寄主植物や生活環の異なる、複数の系統(「バイオタイプ」という)に分かれている。虫の集団の中に、幼虫の脱皮殻がたくさん混じるのが特徴。
  135. ワラビツメナシアブラムシ…体色は淡黄色~黄色。ガマズミに寄生し、葉を巻き込ませるが、初夏にワラビに移る。秋にまたガマズミに戻る。卵で越冬する。

主な被害

【集団で吸汁する種類】

  1. イチゴネアブラムシ…イチゴの地際部分に寄生するが、トビイロケアリがその部分に土を盛って覆い隠し、共生する。
  2. カシケブカアブラムシ…葉の主脈に沿って並び、集団生活する。
  3. キュウコンネアブラムシ…集団で吸汁するだけでなく、貯蔵中の球根の皮の下にまで寄生し、腐敗させる。
  4. クスオナガアブラムシ…新梢だけでなく、花梗や冬芽まで加害する。
  5. クリイガアブラムシ…クリの未熟なイガに寄生する。被害果は、未熟なまま落果したり、裂開したりする。(「若はぜ症」という。)晩生種ほど被害が大きい。
  6. ゴボウヒゲナガアブラムシ…ゴボウだけを加害する。
  7. ササヒゲマダラアブラムシ…ササ・タケ類の新芽や葉に寄生する。
  8. ジャガイモヒゲナガアブラムシ…被害部分が黄色~白色に脱色し、そこから萎縮・変形することがある。
  9. シソヒゲナガアブラムシ…シソ類だけを加害する。
  10. スミレアブラムシ…スミレ類の地際~根に寄生する。
  11. ダイコンアブラムシ…アブラナ科植物だけを加害する。
  12. タンポポアブラムシ…キク科植物の根に寄生する。被害株は、根元に細かい土粒が積もっている。
  13. ナシミドリオオアブラムシ…バラ科植物だけを加害する。
  14. ニセダイコンアブラムシ…アブラナ科植物だけを加害する。秋に多発する傾向があり、夏~秋まきのアブラナ科野菜に被害が大きい。
  15. ムギミドリアブラムシ…イネ科植物だけを加害する。

【著しい変形を伴う種類】

  • ウツギトックリアブラムシ…ウツギ類の新葉を巻き込ませる。
  • ゲンノショウココブアブラムシ…ゲンノショウコの葉を巻き込ませる。被害葉は、葉脈が赤く変色する。
  • コナラハアブラムシ…秋、クヌギ・ナラ類の葉をとじ合わせ、その中で生活する。
  • サクラコブアブラムシ…サクラの葉を萎縮させ、細い筒状に巻き込ませる。被害葉は赤っぽく変色する。
  • サンザシハマキワタムシ…葉裏に潜みつつ集団で吸汁し、葉を巻いてしまう。
  • スグリトックリアブラムシ…スグリ類の葉裏に寄生する。被害葉は、葉脈の間がイボ状に盛り上がって赤紫色になる。
  • ナシアブラムシ…葉を両端から巻き込ませ、縦長の筒状にする。
  • フキアブラムシ…フキの葉裏で集団生活し、葉を内側に萎縮させる。
  • ムギワラギクオマルアブラムシ…ウメやスモモの新葉の裏に寄生し、内側に巻き込ませる。
  • ムシャコブアブラムシ…サクラの葉を筒状に巻き込む。被害葉は、モザイク状に黄色~淡紅色に変色する。
  • モモアカアブラムシ…スモモやモモの新葉を内側に巻き込ませる。
  • ユキヤナギアブラムシ…被害葉は、葉先から下向きにカールする。
  • リンゴワタムシ…枝の基部、分枝している部分、葉の付け根、地表に出ている根、剪定痕、樹皮や幹の裂け目などで集団生活するが、寄生された部分は、肥大・変形することが多い。また、被害部分にコブ状の物体(虫えい)ができることもある。

予防策

  1. クリイガアブラムシ…落ちたクリのイガの隙間で卵が越冬するため、集めて処分する。
  2. クリオオアブラムシ…冬、幹や枝にびっしりと付いている、大きな黒い卵塊を取り除く。(木の北側の、やや低い位置に付いているらしい。)
  3. リンゴワタムシ…抵抗性台木(マルバカイドウ台)に接ぎ木された株を栽培する。樹皮の下や地際部分などで越冬するので、探してこすり落とす。