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素人園芸解説 -私はこう育てる-

キバガ類(ハマキムシ)

キバガ科またはヒゲナガキバガ科に属する。この二つの科は別の科だが、近縁であるらしい。キバガ類の成虫は、口器の一部(「下唇鬚」と呼ばれる部分)が牙のような形に反り返っており、これが和名の由来となっている。
イモキバガはサツマイモの重要害虫である。

発生時期

5~10月

【補足事項】
  1. ゴマフシロキバガ…6~9月
  2. ムモンヒロバキバガ…5~6月

被害箇所

葉、芽、新梢など。

形態など

  1. イモキバガ…老熟幼虫で体長1.5cm。胸部背面はほぼ真っ黒で、白い帯が目立つ。腹部背面は黒・白・灰色の縦縞模様。夏に雨が少ないと多発する。年4~5回の発生。
  2. ゴマフシロキバガ…老熟幼虫で体長1.3cm程度。体色は灰褐色~黒褐色で、背面に淡色の斑紋が二列並ぶ。体に、まばらな毛が生える。年2回の発生。
  3. フジフサキバガ…老熟幼虫で体長1.7~2cm。胸部背面が黒く、白い帯が入る。腹部背面は灰白色と灰黒色の縦縞があり、腹部側面に黒い斑紋が並ぶ。頭部は橙褐色。年2回の発生。
  4. ミカンマルハキバガ…老熟幼虫で体長1.3~2cm。体色は淡緑色で、頭部は黒。年1~3回の発生。
  5. ムモンヒロバキバガ…老熟幼虫で体長2cm。体色は茶褐色~淡褐色で、背面に、濃茶色~黒褐色の斑紋が二列並ぶ。体に、まばらな毛が生える。

主な被害

茎の先端付近の葉を綴り合わせたり、縁から折り曲げたりして巣を作り、周囲の葉を食害する。幼虫は、時折、葉の中から出てきて移動する。

【補足事項】
  1. イモキバガ…雨の少ない乾燥気味の年に発生が多い。
  2. ゴマフシロキバガ・ムモンヒロバキバガ…いずれも、かなりの多犯性なので注意。
  3. ミカンマルハキバガ…カンキツ類の若い葉だけを加害する。

対策

見つけ次第捕殺する。


【薬剤】【散布・土壌混和】Mr.ジョーカー、アークリン、アースガーデンD、アースガーデンW、アーデント、アクセル、アクタラ、アクテリック、アタックワンAL、アタブロン、アディオン、アファーム、アファームエクセラ、アプロードエース、アルバリン、エスマルクDF、園芸用キンチョールE、エンセダン、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、ガーデンアースB、ガーデンガードAL、ガーデントップ、ガードジェットBT、ガードワン、カウンター、カスケード、カダンA、カダンD、カダンV2、カルホス、キックバールAL、クオーク、サイアノックス、サニーフィールド、サブリナ、サムコル、サンヨールAL、ジェイエース、ジェネレート、スターガード、スピノエース、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、セレクトジン、ゼンターリ、ダイアジノンSL、ダイポール、ダブルアタックAL、ダントツ、チューンアップ、ツービットDF、ディアナSC、ディプテレックス、テガールAL、デミリン、テルスター、デルフィン、トアローCT、トクチオン、トルネード、トレボン、ノーモルト、バイオマックスDF、パイベニカ、バシレックス、ファルコン、ファイブスター、フェニックス、プレオ、プレバソン、フローバックDF、ベジタメートAL、ベストガード、ベニカ、ベニカD、ベニカDX、ベニカX、ベニカグリーンV、マッチ、マトリック、マラソン、モスピラン、リーズン、ロムダンなど。

【注意点】散布の際は、巣の中にまで、よく薬剤をしみこませる。同一薬剤の連続散布は避けた方がよい。

予防策

無用な電照を行わない。誘蛾灯を設置し、成虫を誘引捕殺する。

主な被害植物

【草花・鉢花】アサガオ、ヒルガオなど。

【ハーブ・野菜】エンサイ、サツマイモなど。

【樹木・果樹】アキニレ、エノキ、カキ、カシ類、カンキツ類、クヌギ、グミ類、クリ、ケヤキ、サクラ、シャリンバイ、シロダモ、ツバキ類、ナシ、ナツフジ、ナラ類、フジ、マルバシャリンバイ、リンゴなど。

主な種類

イモキバガ(イモコガ)、ゴマダラノコメキバガ、ゴマフシロキバガ、フジフサキバガ、ミカンマルハキバガ(ミカンコガ)、ムモンヒロバキバガなど。