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素人園芸解説 -私はこう育てる-

キンウワバ類

ヤガ科に属する。この仲間は、野菜類の主要な害虫であることが多い。

発生時期

4~12月(暖地や加温設備内では、真冬も発生する。)

【補足事項】
  1. イチジクキンウワバ…8~10月
  2. イラクサギンウワバ…6~11月
  3. ウリキンウワバ…6~10月(秋に多い。)
  4. キクキンウワバ…6~11月
  5. タマナギンウワバ…4~12月

被害箇所

葉、芽、花、果実など。

形態など

老熟幼虫で体長3~4cm程度。体色は、澄んだ淡黄緑色~緑色。種類によっては、全身に短い毛や突起を持つが、毒は無い。腹脚の一部を欠くため、シャクトリムシのように、体を伸び縮みさせながら歩く。大発生することはない。

【補足事項】
  1. イチジクキンウワバ…老熟幼虫で体長3.5~4cm。体色は黄緑色で、背面と側面に、白色の細い縦縞が入る。体が、後部ほど太くなっている。幼虫またはサナギで越冬する。年2~3回の発生。
  2. イラクサギンウワバ…老熟幼虫で体長3.2cm前後。体色は黄緑色。
  3. ウリキンウワバ…老熟幼虫で体長3~4cm前後。体色は淡緑色~黄緑色で、複雑に枝分かれした白い縦線が多数入る。全身ゴツゴツで、黒い小さなトゲが多い。しばしば葉の裏側にいる。サナギで越冬する。年3回の発生。
  4. キクキンウワバ…老熟幼虫で体長3.5~4cm前後。体色は黄緑色で、よく見ると、ごく小さな黒い斑点がある。全身に、まばらな毛が生えている。体は太め。サナギで越冬する。年2~3回の発生。
  5. タマナギンウワバ…老熟幼虫で体長3~4cm。体色は黄緑色で、背面に、淡色の縦線が多数入る。年に2~5回の発生。

主な被害

葉や芽、花弁、果実の表面などを食害する。サナギになる時は、ハマキムシのように、数枚の葉を糸でつづり合わせたり、葉の縁から巻いたりする。

【補足事項】
  1. ウリキンウワバ…ウリ類の葉を食害する他、葉の付け根をぐるりと円状に傷を付け、一枚丸ごと枯らす。

対策

見つけ次第捕殺する。糸でつづられた葉を見つけたら除去する。


【薬剤】【散布・土壌混和】Mr.ジョーカー、アークリン、アースガーデンD、アースガーデンW、アーデント、アクセル、アクタラ、アクテリック、アタックワンAL、アタブロン、アディオン、アファーム、アファームエクセラ、アプロードエース、アルバリン、エスマルクDF、園芸用キンチョールE、エンセダン、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、ガーデンアースB、ガーデンガードAL、ガーデントップ、ガードジェットBT、ガードベイトA、ガードワン、カウンター、カスケード、カダンA、カダンD、カダンV2、カルホス、キックバールAL、クオーク、ケムシカダンA、サイアノックス、サニーフィールド、サブリナ、サムコル、サンヨールAL、ジェイエース、ジェネレート、スターガード、スピノエース、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、セレクトジン、ゼンターリ、ダイアジノンSL、ダイポール、ダブルアタックAL、ダントツ、チューンアップ、ツービットDF、ディアナSC、ディプテレックス、テガールAL、デミリン、テルスター、デルフィン、トアローCT、トクチオン、トルネード、トレボン、ノーモルト、バイオマックスDF、パイベニカ、バシレックス、ファルコン、ファイブスター、フェニックス、プレオ、プレバソン、フローバックDF、ベジタメートAL、ベストガード、ベニカ、ベニカD、ベニカDX、ベニカX、ベニカグリーンV、マッチ、マトリック、マラソン、モスピラン、リーズン、ロムダンなど。

予防策

無用な電照を行わない。誘蛾灯を設置し、成虫を誘引捕殺する。周囲の雑草を除去する。近くにトウモロコシを植え、天敵となる虫を呼ぶ。

主な被害植物

【草花・鉢花】アスター、カラスウリ、キク、キンセンカ、シオン、スイートピー、ゼラニウム、デージー、ヒョウタン、ヘチマ、ラミウムなど。

【樹木・果樹】キリ、ハマニンドウ、ブッドレアなど。

【ハーブ・野菜】イチゴ、カブ、カボチャ、カリフラワー、キャベツ、キュウリ、ゴボウ、コマツナ、サツマイモ、シソ、ジャガイモ、セリ、ターサイ、ダイコン、ダイズ、タンポポ、チンゲンサイ、ニガウリ、ニンジン、ハクサイ、ブロッコリー、ミント類、メロン、ユウガオ、ラディッシュ、レタス類など。

主な種類

イチジクキンウワバ、イラクサギンウワバ、ウリキンウワバ、エゾギクキンウワバ、ガマキンウワバ、キクキンウワバ、タマナギンウワバ(タマナキンウワバ)、ミツモンキンウワバなど。