キジラミ類(虫コブを作る種類)
キジラミ科に属する。アブラムシやカイガラムシなどと近縁で、成虫はセミに似た形をしている。成虫も植物の汁を吸う害虫だが、虫コブを作らないため、ここでは取り上げていない。
この仲間は大発生することは無く、放置しても差し支えない。
※普通に吸汁するキジラミ類は、「吸汁性害虫」として扱っている。
発生時期
3~7月
被害箇所
葉など。
形態など
幼虫は体長1~2mm。体色は白~黄色、淡緑色、茶褐色など。この仲間は不完全変態だが、終齢幼虫は葉に固着して動かないことから、「サナギ」と呼ばれる。多くの種類は、年1回の発生。
カイガラキジラミ類の幼虫は、名前の通り、貝殻状の物質で覆われている。
【補足事項】- クストガリキジラミ…幼虫のまま、虫コブの中で越冬する。4齢幼虫になると虫コブから出て、葉裏にくっ付く。年1回の発生。
主な被害
葉に、淡黄色や暗褐色の虫コブを形成する。虫コブの形は、球形やツノ型など。葉の一部を縮れさせただけの虫コブもある。
【補足事項】- クストガリキジラミ…葉表の葉脈上に、小さな黄色い虫コブを多数作る。虫コブはその後、黒褐色に変わる。若木や下枝に多い。
対策
見つけ次第、虫コブのある部分を除去する。
【薬剤】【散布・土壌混和】Mr.ジョーカー、アークリン、アーデント、アーリーセーフ、アクタラ、アクテリック、アタックワンAL、アディオン、アドマイヤー1、アファーム、アルバリン、アントム、ウララDF、園芸用キンチョールE、エンセダン、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、オレート、オンコル、ガーデンアースB、ガーデンガードAL、ガーデントップ、ガードベイトA、カダンD、カダンV2、カルホス、キックバールAL、ケムシカダンA、サイアノックス、サニーフィールド、サンヨールAL、ジェイエース、ジェネレート、スケルサイドA、スターガード、スピノエース、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、ダブルアタックAL、ダントツ、チェス、ディプテレックス、テガールAL、テルスター、トクチオン、トレボン、粘着くん、パイベニカ、ブルースカイAL、ベジタメートAL、ベストガード、ベニカD、ベニカDX、ベニカX、ベニカマイルド、マラソン、ムシキントール、モスピランなど。
【注意点】3~4月頃、成虫が飛来する時期を狙うとよい。
予防策
通風を改善する。十分な日照を確保する。
主な被害植物
【樹木・果樹】エノキ、カシ類、クスノキ、ゲッケイジュ、サワフタギ、ニッケイ類、ムクノキなど。
主な種類
ウコギトガリキジラミ、エノキカイガラキジラミ、エノキトガリキジラミ、クストガリキジラミ、クマヤナギトガリキジラミ、クロオビカイガラキジラミ、クロトガリキジラミ、タブトガリキジラミ、ニッケイトガリキジラミ、ムクノトガリキジラミ(ムクノキトガリキジラミ)など。