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素人園芸解説 -私はこう育てる-

エグリバ類(成虫)

ヤガ科に属する。山間部で発生が多い。いわゆる「吸蛾類」の一種で、幼虫の食害より、成虫の吸汁被害のほうが大問題。

※この仲間の幼虫は、葉を普通に食害するため、「イモムシ・ケムシ」の一種でもある。

発生時期

4~11月

被害箇所

果実。

形態など

アケビコノハとムクゲコノハは、開張時8.5~10cm程度と、かなり大型のガ。前翅は枯れ葉に似ており、後翅には派手な紋様がある。成虫で越冬する。
エグリバの仲間は、翅の幅4~5cm前後。名前の通り、前翅の一部がえぐれたような形をしており、真横から見ると、虫食いの枯れ葉にそっくりである。

主な被害

夜間に飛来し、果実に口吻を突き刺して孔を開け、吸汁する。吸汁痕の周辺は円形~楕円形にへこみ、果肉がスポンジ状になる。孔から果汁がにじみ出ることもある。やがて、被害部分から褐色になって腐ったり、落果したりする。

対策

見つけ次第捕殺する。黄色蛍光灯を設置すると成虫を誘引できるが、夜間に次々と飛来しては、加害後に去ってゆくので、殲滅は難しい。


【薬剤】【散布】Mr.ジョーカー、アークリン、アースガーデンD、アースガーデンW、アーデント、アクセル、アクタラ、アクテリック、アタックワンAL、アタブロン、アディオン、アファーム、アファームエクセラ、アプロードエース、アルバリン、園芸用キンチョールE、エンセダン、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、ガーデンアースB、ガーデンガードAL、ガーデントップ、ガードベイトA、ガードワン、カウンター、カスケード、カダンA、カダンD、カダンV2、カルホス、キックバールAL、ケムシカダンA、サイアノックス、サニーフィールド、サブリナ、サムコル、サンヨールAL、ジェイエース、ジェネレート、スターガード、スピノエース、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、ダイアジノンSL、ダブルアタックAL、ダントツ、ディアナSC、ディプテレックス、テガールAL、デミリン、テルスター、トクチオン、トルネード、トレボン、ノーモルト、パイベニカ、ファルコン、フェニックス、プレオ、プレバソン、ベジタメートAL、ベストガード、ベニカ、ベニカD、ベニカDX、ベニカX、ベニカグリーンV、マッチ、マトリック、マラソン、モスピラン、リーズン、ロムダンなど。

【注意点】成虫に対しては、薬剤防除はほとんど望めない。一定の忌避効果はあると思われるが、散布対象が、食用の果実である場合は、薬剤使用を控えた方が無難。

予防策

株全体を防虫網で覆い、成虫の飛来を防ぐ。成虫は夜行性で、周囲が明るいと加害しないため、黄色蛍光灯を設置して、株の周囲を明るく(2ルクス以上)する。
果実に袋かけをすれば、成虫の吸汁被害を減らせる。(ただし、袋の上から加害されることもある。)

主な被害植物

【樹木】アケビ、カキ、カンキツ類、スモモ、ナシ、ナツツバキ、ブドウ、ムベ、モモなど。

【ハーブ・野菜】トマト、ピーマンなど。

主な種類

アカエグリバ、アケビコノハ(アケビコノハガ)、ウスエグリバ、オオエグリバ、キタエグリバ、キンイロエグリバ、ヒメエグリバ、ムクゲコノハなど。