ウンカ類
ウンカ科に属する。しばしば大発生し、水田を全滅させることさえある、イネの大害虫。
セジロウンカとトビイロウンカは大陸から風に乗って飛来することが分かっており、現在では、到達予測が容易であるらしい。
発生時期
6～9月
被害箇所
茎、葉など。
形態など
成虫で体長3～6mm。体色は、灰褐色や黒褐色、黄褐色など。ごく小さなセミのような虫。翅の長い「長翅型」と、翅が短く飛べない「短翅型」がある。
幼虫は、成虫と同じ形だが、翅が無い。
- セジロウンカ…体色は灰褐色～黒褐色で、背中に黄白色の線模様がある。毎年、大陸からジェット気流に乗り、日本に飛来する。8月に多発するため「夏ウンカ」とも呼ばれる。
- トビイロウンカ…体色は黄褐色～黒褐色。毎年、大陸からジェット気流に乗り、日本に飛来する。初秋に多発するため「秋ウンカ」と呼ばれる。
主な被害
茎葉で集団生活し、吸汁する。被害部分は、白っぽくかすり状に色が抜ける。ウイルス病を媒介するため、必ず早期に駆除する。
【補足事項】- トビイロウンカ…イネの「褐穂黄化病」「旋葉萎縮病」の病原ウイルスを媒介する。
- ヒメトビウンカ…イネの「縞葉枯病」「黒すじ萎縮病」の病原ウイルスを媒介する。
対策
見つけ次第捕殺するが、逃げられやすい。
【薬剤】【散布・土壌混和】アークリン、アーデント、アーリーセーフ、アクタラ、アクテリック、アタックワンAL、アディオン、アドマイヤー1、アプロード、アルバリン、アントム、ウララDF、園芸用キンチョールE、エンセダン、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、オンコル、ガーデンアースB、ガーデンガードAL、ガーデントップ、ガードベイトA、カダンAP、カダンD、カダンV2、カルホス、キックバールAL、サイアノックス、サンヨールAL、ジェイエース、ジェネレート、スケルサイドA、スターガード、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、ダブルアタックAL、ダントツ、チェス、ディプテレックス、テガールAL、テルスター、トクチオン、トレボン、パイベニカ、パダン、プリンス、ブルースカイAL、ベジタメートAL、ベストガード、ベニカ、ベニカD、ベニカDX、ベニカX、ベニカマイルド、マラソン、ムシキントール、モスピラン、レルダンなど。
【注意点】卵には効果が無いので、連続散布が必要。
有機リン系殺虫剤(アクテリック、オルトラン、スミチオン、ディプテレックス、マラソンなど)に耐性を持つ。
予防策
通風を改善する。雑草の中で卵が越冬するため、きちんと除草する。
主な被害植物
【ハーブ・野菜】イネ、トウモロコシなど。
主な種類
セジロウンカ(夏ウンカ)、トビイロウンカ(秋ウンカ)、ヒメトビウンカなど。