ダンゴムシ(オカダンゴムシ)・ワラジムシ
オカダンゴムシ科、ワラジムシ科に属する。いずれもエビやカニと同じ、甲殻類の一種。そのため湿った場所を好み、高温乾燥を嫌う。両種とも、日本在来の虫ではなく、海外からの侵入種らしい。
本来は、落ち葉や枯れ草などを分解・掃除して暮らす虫である。それらのエサがあれば、生きた植物は加害しない。見かけによらず掃除能力が高いため、よほどのことがない限り、駆除する必要はない。
発生時期
4~11月
被害箇所
葉、芽、根の先端、地際部分、幼苗など。
形態など
成虫で体長1.2cm程度。体色は灰黒色や黒褐色。成虫で越冬する。
- オカダンゴムシ…危険を感じると、体を球状に丸めることで知られる。孵化した幼虫は、しばらくの間、母虫の脚もとにくっ付いて育つ。
- ワラジムシ…オカダンゴムシに似るが、やや体色が薄く、全身が平べったい。また、頭部と尾部が、若干、細くすぼまっている。
主な被害
若く柔らかい組織を食害する。また、植物体に傷があると、その部分を好んでかじる習性がある。(本来、死んだ細胞を好むため。)
対策
夜間に見回り捕殺する。昼間なら、暗く湿り気のある物陰(石の隙間や鉢の下など)を探せば見つかる。生のジャガイモを輪切りにして地面に置くと誘引できる。
【薬剤】【散布】グリーンベイト、ダイアジノン、ダンゴムシアース、ダンゴムシカダン、デナポン、ワラジキールなど。
予防策
育苗箱や鉢などを地面に直接置かない。未熟な有機物を使わない。株とその周囲を清潔に保つ。土の過湿を避ける。たくさん発生する場所では、あえて落ち葉などを掃除せず残しておき、それを食べさせてもよい。
主な被害植物
【草花・鉢花】クモマグサ、サクラソウ、プリムラ類など。
【ハーブ・野菜】カボチャ、キュウリ、スイカ、メロンなど。
【ラン】パフィオペディラムなど。
主な種類
オカダンゴムシ(ダンゴムシ、マルムシ)、ワラジムシなど。