ハナアブ類
ハナアブ科に属する。ハイジマハナアブは、アマリリスとタマネギの重要害虫として有名。
発生時期
5~6月・9~10月
被害箇所
地下の球根。
形態など
いずれも老熟幼虫で体長8mm程度。体色は乳白色~黄褐色で、ウジ虫のような姿。土中でサナギになる。
【補足事項】- スイセンハナアブ…1953年に初確認された、ヨーロッパからの侵入害虫。一度、根絶されたらしいが、現在も日本に定着している。
主な被害
弱った球根・鱗茎を好む。球根植物の地際部分から食入し、内部を食害する。被害株は、球根が腐ったり、葉が黄色くなったりして枯死する。腐敗部分は悪臭を放つ。
- スイセンハナアブ…ヒガンバナ科・ユリ科の球根植物を加害する。被害部分にいるウジ虫は一匹だけ。
- ハイジマハナアブ…被害部分に多数のウジ虫がいる。
対策
見つけ次第、被害株を抜き捨てる。すでに枯れた被害部分も、虫が入っている可能性があるので放置しない。
予防策
球根の掘り上げ適期を外さない。(遅れるほど被害を受けやすくなる。)窒素肥料を控える。未熟な有機物を使わない。土の乾燥・過湿や多肥を避け、株を健全に育てる。株全体を不織布などで覆い、成虫の飛来・産卵を防ぐ。
【補足事項】- ハイジマハナアブ…掘り上げた球根を、50℃の湯に30分、または44℃の湯に1~2時間浸して消毒し、よく乾かす。
【薬剤】【土壌灌注・土壌散布】Mr.ジョーカー、アークリン、アーデント、アクタラ、アクテリック、アディオン、アドマイヤー1、アファーム、アファームエクセラ、アルバリン、アントム、ウララDF、エンセダン、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、オンコル、カウンター、カスケード、カルホス、サイアノックス、サニーフィールド、サムコル、ジェイエース、ジェネレート、スケルサイドA、スターガード、スピノエース、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、ダイアジノン、ダイアジノンSL、ダントツ、ディアナSC、ディプテレックス、デミリン、テルスター、トクチオン、トリガード、トレボン、ネキリトン、プレオ、プレバソン、ベストガード、ベニカ、ベニカD、ベニカDX、ベニカX、ベニカマイルド、マッチ、マラソン、ムシキントール、モスピランなど。
【注意点】薬剤の効果は限定的。
主な被害植物
【草花・鉢花】アマリリス、球根アイリス、グラジオラス、スイセン、ヒアシンス、ユリ類など。
【ハーブ・野菜】タマネギなど。
主な種類
スイセンハナアブ、ハイジマハナアブなど。