ハリガネムシ類(コメツキムシの幼虫)
コメツキムシ科に属する。「ハリガネムシ」といってもカマキリの寄生虫ではなく、作物を加害する、数種類の草食性コメツキムシの幼虫を指す。姿が針金に似るのではなく、被害株への食入痕が、針金で突いたように小さく、しかも、まっすぐ貫通しているため、「ハリガネムシ」の名が付いたらしい。
発生時期
周年(成虫飛来期は4~8月。)
被害箇所
地下のイモ、根、茎、生長点、タネ、幼苗など。
形態など
老熟幼虫で体長1.5~2.5cm。体色は淡黄褐色や赤褐色で、スベスベして光沢がある。体は円筒形で細長く、硬いのが特徴。ウジ虫とは違い、脚がある。年1回の発生。
主な被害
茎の先端や、地下の根、まかれたタネ、発芽したばかりの新芽などを食害し、枯死に至らしめる。イモ類の場合は、地下のイモに小さな孔を開けて食入し、内部をトンネル状に食害する。被害イモは腐る。
対策
見つけ次第、被害部分ごと虫を除去する。
【薬剤】【土壌灌注・土壌混和】アクタラ、アドマイヤー1、エンバーMC、オンコル、オルトラン、オルトランDX、カルホス、グランドオンコル、サニーフィールド、ショットイン、スケルサイドA、ダーズバン、ダイアジノン、ダイアジノンSL、ダントツ、ディプテレックス、トクチオン、ネキリトン、ブイハンター、ホームガーデン、ボルテージ、マラソン、ラグビーMCなど。
【注意点】薬剤はタネまき時や定植時に施用する
予防策
有機物の過剰施用を避ける。土の水はけを改善する。直前まで雑草が茂っていた場所にタネをまいたり、苗を植えたりしない。
主な被害植物
【ハーブ・野菜】イネ、サツマイモ、ジャガイモ、ダイズ、トウモロコシ、ニンジン、ビーツ、ムギ類など。
主な種類
コガネコメツキ、トビイロムナボソコメツキ、マルクビクシコメツキなど。