いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ボクトウガ類

ボクトウガ科に属する。山林が近くにあると発生が多い。この虫の加害痕からは多量の樹液がしみ出すため、カブトムシやクワガタなどの昆虫がよく集まる。

発生時期

いずれも成虫飛来期。

  1. ゴマフボクトウ…7~9月
  2. ボクトウガ…6~8月

被害箇所

幹、枝。

形態など

  1. ゴマフボクトウ…老熟幼虫で体長3.5~5cm。体色は赤色で、頭部は黒い。全身に短い毛が生えている。幼虫で越冬する。基本的に2年に一度の発生だが、暖地では年1回の発生となる。
  2. ボクトウガ…老熟幼虫で体長3~5cm。体色は淡紅色~赤褐色。全身に短い毛が生えている。成虫になるまで2年かかる。ガの幼虫としては珍しく、しみ出した樹液に集まる、小さな虫を主な餌としている。

主な被害

地際近くから枝や幹に食入する。食入孔からは、オガクズ状の糞が出ており、根元に堆積している。糞を取り除くと、幼虫の姿が見える。幼虫は、ときどき木の外に出て移動し、食入部位・加害樹を変更する。
幹や枝が細い場合は、食入孔より上部が枯死する。若い木ほど発生が多い。

対策

食入孔に針金を突っ込んで、中の幼虫を刺し殺す。被害部分を切り開き、中の幼虫を捕殺してもよい。(その後、木の傷跡に、カルスメイト、ケアヘルス、トップジンMペーストなどを塗布。)


【薬剤】【食入孔に処理】アクタラ、アルバリン、園芸用キンチョールE、カルホス、スミチオン、ダントツ、トクチオン、ベニカ、マラソン、モスピラン、リーズンなど。
【散布・塗布】ガットキラー、ガットサイドS、サッチューコートS、スミチオン、スミパイン、トラサイドAなど。

予防策

無用な電照を避ける。誘蛾灯を設置し、成虫を誘因捕殺する。


【薬剤】【散布】Mr.ジョーカー、アークリン、アーデント、アクセル、アクタラ、アタブロン、アディオン、アップデート、アファーム、アファームエクセラ、アルバリン、エスマルクDF、園芸用キンチョールE、オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランDX、オルトランMP、オンコル、ガードジェットBT、カウンター、カスケード、カルホス、カルモック、サイアノックス、サブリナ、サムコル、ジェイエース、ジェネレート、スピノエース、スミソン、スミチオン、スミナイス、スミフェート、セレクトジン、ゼンターリ、ダイポール、ダントツ、チューンアップ、ツービットDF、ディアナSC、ディプテレックス、デミリン、テルスター、デルフィン、トアロー、トクチオン、トルネード、トレボン、ノーモルト、バシレックス、ファルコン、フェニックス、プレオ、プレバソン、フローバックDF、ベニカ、マッチ、マトリック、マラソン、モスピラン、リーズン、レターデン、ロムダンなど。

【注意点】成虫飛来期に、定期的に散布すれば、孵化幼虫の食入を防げる。

主な被害植物

【樹木・果樹】カエデ類、カシ類、クヌギ、グミ類、コナラ、サクラ、ザクロ、サザンカ、サツキ、サルスベリ、シャクナゲ、チャ、ツツジ類、ツバキ類、ナラ類、ブドウ、プラタナス、ボタン、ヤナギ類、リンゴなど。

主な種類

ゴマフボクトウ、ボクトウガなど。