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素人園芸解説 -私はこう育てる-

コウモリガ類

コウモリガ科に属する。成虫は、とても大きなガで、翅を広げると8~10cmにも達する。雌成虫は、夕方頃に飛び回りながら、多数の卵をばらまく。上空から卵をばらまく性質上、あまり食草・食樹を選り好みしない傾向がある。山の近くで被害が多く、平地や都市部ではあまり見られない。

発生時期

4~8月(成虫飛来期は6~9月。)

被害箇所

新梢、幹、枝、イモなど。

形態など

老熟幼虫で体長5~8cm程度と、やや大きめ。体色はくすんだ黄白色で、茶色の斑紋がある。孵化直後は、雑草(アカザ、アレチノギク、イタドリ、カヤ、ヒメジョオン、ヨモギなど)に食入し、成長すると樹木などに移動する。
なお、移動せずに、最初から最終目的の植物に食入する個体もいる。1~2年に一度の発生。

主な被害

新梢や枝、幹に食入する。時に、地下のイモに食入することもある。食入孔は、食べかすや糞を糸で綴り固めた物体でふさがれており、目立つ。被害枝は折れやすい。大型の虫だけに、細い木や草本では枯死に至ることが多い。

対策

食入孔に針金を突っ込んで、中の幼虫を刺し殺す。また、被害部分を切り開き、中の幼虫を捕殺してもよい。(その後、木の傷跡に、カルスメイト、ケアヘルス、トップジンMペーストなどを塗布。)


【薬剤】【食入孔に処理】アクタラ、アルバリン、園芸用キンチョールE、カルホス、スミチオン、ダントツ、トクチオン、ベニカ、マラソン、モスピラン、リーズンなど。
【散布・塗布】ガットキラー、ガットサイドS、サッチューコートS、スミチオン、スミパイン、トラサイドAなど。

予防策

周囲の雑草を除去する。無用な電照を行わない。誘蛾灯を設置し、成虫を誘引捕殺する。


【薬剤】【植え替え時に浸漬】オルチオン、オルトラン、オルトランA、オルトランC、オルトランMP、ジェイエース、ジェネレート、スミソン、スミチオン、スミナイス、ディプテレックスなど。

【注意点】株を堀り上げ、根まで薬液に漬け込む。

主な被害植物

【草花・鉢花】アマドコロ、イタドリ、ダリア、ツワブキ、ナルコユリ、ユリなど。

【樹木・果樹】アオギリ、アカシア、オリーブ、カイドウ、カシ、カンキツ類、キイチゴ類、キウイ、キリ、クヌギ、グミ、クリ、コナラ、サルナシ、シラカバ、スギ類、チェリモヤ、ニセアカシア、ハンノキ、ヒノキ、フェイジョア、ブドウ、プラタナス、ブルーベリー、ヘーゼルナッツ、ポプラ、ムクゲ、ヤナギ類、

【ハーブ・野菜】アカザ、サトイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、ナス、ヨモギなど。

主な種類

キマダラコウモリガ、シロテンコウモリ、コウモリガなど。