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素人園芸解説 -私はこう育てる-

ブーゲンビレア

イメージ

原産地

ブラジル・中南米

オシロイバナ科

高さ

50~500cm(つる性)

花期

4~11月

形態

常緑つる性低木

別名等

ブーゲンビリア/ペーパーフラワー


テリハイカダカズラ/照葉筏蔓/ココノエカズラ/九重蔓(いずれもグラブラ)
イカダカズラ/筏蔓(スペクタビリス)

日照

4月上旬~11月上旬の生育期は、戸外の直射日光下。
越冬中は、室内の日当たり。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。越冬中は、ごく控えめに。

肥料

4月上旬~7月下旬と、9月上旬~10月下旬に、少量の固形肥料の置き肥、または10~14日に一度の液肥。

【補足】開花中は施さず、花が一段落するたびに施す。

植え替え

4月上旬~9月下旬。

【補足】2~3年に一度行う。根が弱いので、なるべく傷めない。

整姿

早春に、つるを1/2~1/3に切り詰め、新しいつるを出させる。なるべく水平につるを誘引すると、多くの花が咲く。花の終わったつるは、2~3節残して切り戻す。
初夏以降、長大なトゲ(花芽が変化したもの)が発生することがあるので、切っておいたほうが安全。
八重咲き種は花が散らずに残るため、色褪せてきたら摘み取っておく。

繁殖

【挿し木・接ぎ木】4月下旬~8月下旬。(挿し穂を取る枝は、未熟な先端部を避けるが、古枝も適さない。発根率が低いので発根促進剤を使い、多めに挿す。)

耐暑性

とても強いが、酷暑期は開花が止まる。

耐寒性

0℃まで耐えるが、最低5℃を保つ。

【補足】開花を続けさせるには、最低10℃を保つ。

解説

  1. ハイビスカスとともに、夏の鉢花の代表格である。花色は、白、桃、紅、赤、橙があり、二色咲きになる品種も多い。八重咲き種や、葉に斑が入る品種もある。
  2. 大きく分けて、グラブラ系(サンデリアナ系)、スペクタビリス系、バッティアナ系、ペルビアナ系の四系統があり、異なる系統同士の交配種もある。いずれの系統も、育て方はほとんど同じ。
  3. グラブラ系(サンデリアナ系)は古くからある系統で、花付きがよく、耐寒性に優れる。栽培容易。
  4. スペクタビリス系は、枝がつる性にならず、低木状に育つ。最も耐寒性が強い。近年は、つるが伸びない小型のブーゲンビレア(ガーデンブーゲンビレア)として、比較的よく見かける。
  5. バッティアナ系は、スペクタビリス系とペルビアナ系の交配種である。
  6. 最近登場した「こなつ」は、樹高が30~40cmくらいの矮性品種である。つるが伸びず、こぢんまりと茂り、花も葉も小さめで、一見、ブーゲンビレアには見えない。姉妹品種がいくつかあり、いずれも、ひらがな3文字の名前が付けられている。
  7. 花に見えるのは色付いた苞で、その中心付近から伸び出た、小さなラッパ型のものが花である。この花は、よく見ると、オシロイバナの花に似ている。

注意点・病害虫

  1. ブーゲンビレアは本来、秋~春咲きの短日植物である。が、普通に育てる上では、あまり気にする必要はない。せいぜい、真夏にやや花付きが悪くなる程度。
  2. ただし、長日条件下では、花芽が長大なトゲに変わることが多い。危険なので、見つけ次第切っておく。なお、このトゲは、水や肥料が多すぎる時も発生しやすい。
  3. 水や肥料が多いと開花しにくくなるため、過保護を避ける。むしろ放任気味のほうが、生長も花付きもよい。
  4. 黄花を咲かせる品種は、やや生長が緩慢で、花付きも悪い傾向がある。
  5. 熱帯花木の一種ながら、耐寒性は強いほうである。ただ、温度が低いと落葉し、春になってもなかなか芽吹かない。たとえ冬の間に落葉しても、すぐに処分せず、6月頃まで様子を見る。なお、暖かい日当たりで越冬させた株は、春の目覚めが早く、開花も早い。
  6. 病虫害は、ほとんどない。たまにアブラムシがつく程度。

余談

  1. 名は発見者の名にちなむもので、パプアニューギニアのブーゲンビル島とは関係が無い(ただし、この島の名も同じ人物にちなむ)。

(※データ:大阪市基準)