いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

チョコレートコスモス

イメージ

原産地

メキシコ

キク科

高さ

30~100cm

花期

4~11月

形態

宿根草

別名等

コスモス・アトロサンギネウス(学名)/ビデンス・アトロサンギネア(異名)

日照

4月上旬~11月上旬の生育期は、戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える。越冬中は、ごく控えめに。

【補足】越冬中に過湿になると腐る。

肥料

4~6月と、9月中旬~11月下旬に、固形肥料の置き肥、または10~14日に一度の液肥。

植え替え

3月下旬~5月上旬か、10月(春のほうがよい)。

【補足】根を傷つけられるのを嫌うので、丁寧に扱う。

整姿

地温の変化から根を守るため、株元をマルチングする。茂りすぎるようなら、7月に軽く切り戻す。

繁殖

【挿し芽】5~6月(原種は発根しにくいため、発根促進剤を使う)。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】4~5月(通常、タネはできない)。

耐暑性

わりと強いが、根が蒸れると簡単に枯れる。

耐寒性

最低0℃を保ち、凍らせない。

解説

  1. 名前の通り、花の色と香りがチョコレートそのものである。近年、他のコスモスの仲間(キバナコスモスなど)との交配が進み、ワインレッドの品種が登場するなど、花色に幅が出てきた。これらの交配種は、原種よりも丈夫で育てやすい。
  2. 半耐寒性の宿根草だが、地下に肥大した塊根を持ち、春植え球根植物に準じた育て方ができる。基本的な管理は、同じメキシコ原産のダリアに似ている。

注意点・病害虫

  1. きわめて日光を好み、日光不足になると、とたんに生育が悪くなる。ただ、耐暑性が今ひとつで、株元に日光が当たって高温になると枯れることがある。株元をマルチングすると安全。
  2. コスモスの仲間だけに、やはり短日植物である。近年は品種改良が進み、四季咲きに近い系統もあるが、できれば、外灯の当たる場所で栽培しない方がよい。
  3. 冬季、塊根を掘り上げて貯蔵することもできるが、その場合は清潔な土に埋め込み、乾燥から守る。が、乾きすぎると干からびるし、低温や過湿にあうと簡単に腐るため、掘り上げず植えっ放しにしたほうが楽。
  4. 土がひどく凍らない地域なら、花壇などに植えっ放しにできる。冬もマルチングしておけば、掘り上げる必要はない。
  5. うどんこ病がよく発生する。害虫はアブラムシやハダニに注意。

余談

  1. 草姿の似たキャンディーコスモス(学名コスモス・ペウセダニフォリウスまたはビデンス・ペウセダニフォリア…淡桃花)と、ミルキーコスモス(ダリア属またはビデンス属・種名不詳…白花)も、同様に栽培できる。これらはチョコレートコスモスより丈夫で、耐暑性・耐寒性もそこそこあり、暖地なら、冬越しに気を遣う必要はない。実生で殖やせる。

(※データ:大阪市基準)