ヘリクリサム
イメージ
原産地
オーストラリア・南アフリカ
科
キク科
高さ
10~150cm(種類による)
花期
5~11月(種類による)
形態
常緑半低木または一年草~多年草
別名等
ヘリクリスム
(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
3月下旬~11月中旬の戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は50%遮光したほうがよい)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。越冬中は、ごく控えめに。
【補足】過湿にも乾燥にも弱い。花や葉に水をかけたり、雨に当てたりしない。
肥料
4~7月と、9~10月に、二週間に一度の液肥、または少量の固形肥料の置き肥(多肥は危険)。
【補足】一年草扱いするなら、元肥だけで足りる。
植え替え
3月中旬~5月上旬か、9月中旬~11月上旬。
整姿
高性種は支柱を立てる。葉を観賞する種類は、入梅前に切り戻しておくと、夏の間も葉色が悪くならない。
繁殖
【挿し芽】5月上旬~6月下旬か、9月。
【株分け】植え替えと同時期。
【タネまき】4月上旬~5月上旬か、9月中旬~11月上旬。
耐暑性
わりと強いが、蒸れに注意。
耐寒性
最低0℃を保つ。
解説
- この仲間は、「花を観賞する種類」「花と葉を観賞する種類」「葉を観賞する種類」の三系統に分かれる。いずれも低木状に茂る多年草だが、夏の高温多湿と蒸れに弱く、強い寒さも嫌うので、一年草扱いすることが多い。そもそも、多年草とはいえ寿命は短い。
- 花を観賞する種類は、さらに、タネから育てる実生系品種と、挿し芽で殖やす栄養系品種に分かれる。なお、花弁のように見えるのは、総苞片である。
- 「帝王貝細工」の名で知られるブラクテアツムは、実生系品種の代表格である。文字通り、花は貝細工のようで、珪酸を多く含むためにカサカサしている。花色は豊富。現在は、別属(ブラクテアンサ属)に移されている。
- 実生系品種には、他に、濃桃色花のカッシアヌム「ローズビューティー」や、鮮やかな黄花を咲かせるスブリフォリウムなどがある。
- アルギロフィルムは、黄色い花だけでなく、銀色の葉も美しい種類である。レトーツム「シルバーキャンドル」も同様。これらは、上記の種類より過湿に弱いので、水はけのよい用土で。
- 南アフリカ原産のヘリクリサム・ペティオラレは、葉を観賞する種類である。葉がライム色の品種や、銀葉の品種、斑入り葉の品種がある。ライム葉品種は、やや耐寒性が弱い。なお、別名「ミニヘリクリサム」と呼ばれる、プレコスタキスという種類も、育て方は同じ。ヘリクリサム・ペティオラレにそっくりだが、やや性質が弱い。いずれも枝が暴れやすいので、伸びすぎれば、春か秋に切り戻す。
- 鉢物として出回る、ヘリクリサム「ペーパーカスケード」という植物は、現在はローダンセ属に属する。花色は白で、つぼみの時は赤色を帯びる。
注意点・病害虫
- この仲間は、きわめて日光を好み、日陰では花が開かない。
余談
- この仲間の花は、乾燥しても色が褪せないので、ドライフラワーに最適である。エバーラスティングという別名は、そこからきている。
各種の和名・異名
- クリソセファルム・アピクラツム(異名)/イエローボタン(いずれもアピクラツム)
- ペーパーデージー/ショウイーエバーラスティング(いずれもスブリフォリウム)
- クリソセファルム・バクステリ(異名)/フリンジドエバーラスティング/ホワイトエバーラスティング(いずれもバクステリ)
- リコリスプラント/ヘリクリサム・シルバー(いずれもペティオラレ)
- マルギナツム(ミルフォルディアエの異名)
ヘリクリサム属以外の種類。
- ヘリクリスム・ブラクテアツム/キセロクリスム・ブラクテアツム(いずれも異名)/ムギワラギク/麦藁菊/カイザイク/貝細工/テイオウカイザイク/帝王貝細工/ストローフラワー/エバーラスティング/エバーラスティングフラワー(いずれもブラクテアンサ・ブラクテアタ)
(※データ:大阪市基準)