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素人園芸解説 -私はこう育てる-

オステオスペルマム/ディモルフォセカ

イメージ

原産地

南アフリカ

キク科

高さ

【オステオ】20~100cm(種類による)

【ディモル】15~35cm

花期

【オステオ】3~6月・9~11月

【ディモル】3~6月

形態

多年草または一年草

別名等

【オステオ】オステオスペルムム


ディモルフォセカ・エクロニス(エクロニスの異名)
バーベラエ/ディモルフォセカ・バーベラエ(いずれもジュクンダムの異名)


【ディモル】ディモルホセカ/デモルフォセカ


オーランティアカ(誤った名)/アフリカンデージー/アフリカキンセンカ/ケープマリーゴールド/ナマクワランドデージー(いずれもシヌアタ)
アンヌーア(異名)/レインデージー(いずれもプルビアリス)

日照

【オステオ】3月下旬~11月中旬の生育期は、戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。


【ディモル】9月下旬~7月上旬の生育期は、戸外の直射日光下。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える。越冬中は、ごく控えめに。

【補足】葉や花に水をかけたり、雨に当てたりしない。オステオスペルマムは、乾き気味に管理。

肥料

【オステオ】3月上旬~6月上旬と、9月中旬~11月下旬に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。


【ディモル】秋の元肥の他、2~5月に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。

植え替え

3月上旬~6月中旬か、9月上旬~10月中旬(春に行うとよい)。

【補足】なるべく毎年行う。根を傷めすぎない。

整姿

次々に開花するため、花がらをこまめに摘む。
オステオスペルマムは多年草なので、6月と9月に、全体を1/2~2/3程度に切り戻し、次の開花に備える。(葉や芽を残しながら切らないと、枯れ込むことがある。)

繁殖

【オステオ】

【挿し芽】4月下旬~6月下旬か、9月上旬~10月中旬(品種によっては発根しにくい)。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】3月中旬~5月上旬か、9月中旬~11月上旬(春まきすると、開花が翌春になることがある)。


【ディモル】

【タネまき】3月か、9月中旬~10月下旬(暖地で春まきすると、開花せずに暑さで枯れることがある)。

耐暑性

【オステオ】わりと強い。

【ディモル】弱い。

耐寒性

最低0℃を保ち、霜に当てない。

【補足】高温にあわせない。

解説

  1. オステオスペルマムとディモルフォセカは、草姿・性質ともによく似ており、しばしば混同されるが、別属の植物とされる。前者は多年草、後者は秋まきの一年草として扱われる。最近は両種の交配種も増え、ますます区別が付きにくくなった。
  2. この二種の植物は、厳密には、総苞片(花を抱く、緑色の部分)の数で区別されるらしい。オステオスペルマムは1~3列、ディモルフォセカは1列、とのこと。
  3. 大雑把に言って、オステオスペルマムは白~紅紫色や複色咲きなど、花色が豊富。一方、ディモルフォセカの花色は、橙色~黄色、クリーム色などのビタミンカラーが多い。
  4. オステオスペルマムは、昔、ディモルフォセカ属に分類されていたため、いまだに「ディモルフォセカ」の名で呼ばれることがある。主な原種は、白い花を咲かせるエクロニスなど。花色だけでなく花型にも変化があり、スプーンのような形の花弁を持つ「スプーン咲き(風車咲き)」品種などに人気がある。耐暑性があり、夏越しは容易。古株ほど茎が間延びしやすいため、数年おきに、挿し芽などで仕立て直す。
  5. ディモルフォセカは、花弁にシルクのような独特な光沢があって美しい。黄~橙色の花を咲かせる原種のシヌアタが代表種。オステオスペルマムと同様、品種が多い。夏越しできない種類が多いため、花後にタネを採っておき、秋にまくとよい。

注意点・病害虫

  1. いずれも十分な日光を好み、日陰では花が咲かない。夕方には花が閉じる。最近は、夕方でも花の閉じない品種が作られている。
  2. 市販の鉢植えや苗は、かなり草丈が低い。が、これは矮化剤を使用しているためで、翌年からは草丈が高くなる。
  3. いずれも酸性土壌を嫌うため、石灰を施してから植え付ける。
  4. アブラムシやヨトウムシの被害をよく受ける。

(※データ:大阪市基準)