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素人園芸解説 -私はこう育てる-

ペチュニア/カリブラコア

イメージ

原産地

ウルグアイ・アルゼンチン・ブラジル南部

ナス科

高さ

10~50cm

花期

3~11月

形態

【ペチュニア】多年草

【カリブラコア】常緑半低木

別名等

【ペチュニア】ツクバネアサガオ/衝羽根朝顔

日照

3月下旬~11月中旬の生育期は、戸外の直射日光下。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。越冬中は、ごく控えめに。

【補足】花や葉に水をかけたり、雨に当てたりしない。

肥料

3月下旬~7月中旬と、9月上旬~11月上旬に、7~10日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。
真夏も開花が続いていれば、引き続き、2000倍以上に薄めた、ごく薄い液肥を施す。

植え替え

4月上旬~5月下旬か、9月中旬~10月下旬(春のほうがよい)。

整姿

7月までに2~3回摘芯し、枝数を増やしておく。7月下旬頃に一度刈り込み、真夏は開花を休ませる。
伸びすぎれば、生育期に、1/2程度まで切り戻す(酷暑期は避けたほうがよい)。

繁殖

【挿し芽】4月下旬~6月下旬か、9月下旬~10月中旬。

【タネまき】4月上旬~6月中旬か、9月中旬~10月下旬(好光性のため、覆土は薄く)。

耐暑性

わりと強いが、蒸れと雨に注意。

耐寒性

最低3℃を保つとよい。

解説

  1. ペチュニアの園芸品種はとてつもなく多い。大きく分けて、主にタネから育てる大輪系の品種と、挿し芽で殖やす小~中輪多花性の品種がある。前者は花が豪華で美しいが、雨に弱いのが欠点。後者は現在の主流で、性質が強い。
  2. ペチュニアの代表種は、「サフィニア」シリーズが最も有名である。日本におけるペチュニアの人気を不動にした品種で、耐暑性・耐寒性・耐病性・耐雨性に優れる。その他、「クリーピア」「ドレスアップ」「ブリエッタ」などいろいろ。葉に斑が入る品種もある。
  3. カリブラコアは常緑の半低木で、葉が細長く、花はペチュニアを小さくしたような形である。「ミリオンベル」などが代表種。ペチュニアとは別属の植物だが、ペチュニアの一種として売られることが多い。茎葉のベトつきは、ペチュニアに比べるとマシである。
  4. ペチュニアもカリブラコアも、ほふく性の「カスケードタイプ(クリーピングタイプ)」と、立性の「ブッシュタイプ」がある。なお、立性といっても、草丈はあまり高くない。
  5. いずれも、花色がきわめて豊富。複色咲きになる品種も多い。一重咲きのほか、八重咲き種もある。
  6. 最近は、ペチュニアとカリブラコアの属間交配種、カリチュニアもある。両種の中間的な性質と草姿を持ち、丈夫で栽培容易。茎葉は、あまりベトつかない。

注意点・病害虫

  1. ペチュニアは、まれに自家受粉しない(=自家不和合性)系統があるので、タネを採りたいときは注意が必要。原種は完全な自家不和合性らしい。カリブラコアも自家不和合性のため、タネを採るには二株以上必要。
  2. いずれも、普通は一年草扱いするが、本来は半耐寒性の多年草~常緑半低木で、冬に防寒すれば翌年も咲く。ただし、寿命があまり長くないうえ、古株ほどウイルス病の発生率が高くなる。大株作りを目指すのでなければ、毎年、苗やタネを買い直したほうがよい。
  3. 連作を嫌う。ナス科植物が植わっていた跡地には植えない。
  4. やや酸性の土を好む。
  5. ナス科植物だけに、ウイルス病に弱いのが欠点。アブラムシなどの吸汁性害虫が媒介するので、発生したら早めに駆除する。ウイルスの種類によっては、使い古しの鉢や土からも感染する。
  6. 花に水がかかると、灰色かび病(ボトリチス病)が発生しやすい。枯れた葉や花などは、まめに取り除き、常に清潔を心がける。

(※データ:大阪市基準)