いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

セントポーリア

イメージ

原産地

ケニア南部・タンザニア北部

イワタバコ科

高さ

5~20cm

花期

10~6月

形態

多年草

別名等

セントポーリア・イオナンタ(学名)/アフリカスミレ/アフリカンバイオレット

日照

4月下旬~10月下旬の生育期は、戸外で10~30%遮光(7月上旬~9月上旬は50~70%遮光)。
越冬中は、室内で0~10%遮光。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える。越冬中は、ごく控えめに。

【補足】過湿と乾燥の両方に弱く、水加減が難しい。
葉に水滴が付いたまま放置したり、越冬中に冷たい水を与えたりすると、葉に奇妙な模様(リングスポット)が現れることがある

肥料

3月上旬~6月中旬と、9月中旬~11月下旬に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。
越冬中も開花が続いていれば、引き続き、2000倍以上に薄めた、ごく薄い液肥を施す。

【補足】ミニ系の品種は小さいので、施肥も少なめに。

植え替え

4月下旬~5月下旬か、9月中旬~10月上旬(春のほうがよい)。

【補足】1~2年に一度行う。

整姿

病気のもとなので、花がらや枯れた下葉は、まめに取り除く。根茎が露出したら、植え替えるか、思い切って地際まで切り戻し、新しい芽を出させる

繁殖

【株分け・挿し芽・葉挿し】4月中旬~5月下旬か、9月中旬~10月上旬。(株分けは、腋芽を深めにえぐり取り、清潔な用土に挿して発根させる。葉挿しは、水挿しも可能だが、葉が水に浸からないようにする。)

耐暑性

弱い。

耐寒性

最低8℃を保つが、できれば15℃欲しい。

解説

  1. いわずと知れた、室内鉢花の女王。園芸品種がとても多い。花の形は、従来からある一重咲きのほか、八重咲きやフリル咲きなどがある。
  2. 有名な植物だけに、多くの系統がある。
    • スタンダード(普通種)…大株に育つと、株の直径が50cm以上になる。斑入り葉の品種もある。
    • オプティマラ…花が中心部に固まって咲く。一度開花すると、3ヵ月ほど咲かなくなる。
    • ストライプ(キメラ)…花色が縞模様になる。
    • トレイル(トレイラー)…茎が数本出て長く伸び、立ち上がる。
    • ミニチュア(ミニ)…スタンダード系とほぼ同じだが、株の直径は15cm以下と小さい。
    • セミミニ…ミニ系よりやや大型で、株の直径は15~20cm。
    • 原種…イオナンタ、コンフューサ、ルピカラなど。
  3. ストライプ(キメラ)系の品種は、葉挿しで殖やすと、たいてい、縞模様の無い普通の花が咲く株に戻ってしまう。この系統は、株元の腋芽を分けて殖やしたほうがよい。
  4. トレイル系は、他の系統とは趣が異なり、株立ちになる品種や、ほふく性の品種、下垂性の品種などがある。花付きがよく、吊り鉢に向く。

注意点・病害虫

  1. 生育適温は18~25℃で、極端な高温・低温のどちらにも弱い。また、環境の変化に敏感で、置き場所を急に変えると、花が咲かなくなったりする。はっきりいって気難しい。
  2. 室内の照明でも育つが、光量が不足しがち。花が咲かないときは、もう少し明るい場所に置いてみる。
  3. 株が古くなると、ワサビのような根茎が上に伸び上がり、見苦しくなる。切り戻して仕立て直すか、次回の植え替え時に、根茎部分が土に埋まるように深植えする。
  4. 比較的石灰分を好むので、土が酸性に偏らないよう気をつける。専用土を使うと楽。
  5. シクラメンホコリダニ(「シクラメンマイツ」とも呼ぶ)やアザミウマの被害を受けやすい。シクラメンやベゴニア類と病害虫が共通しているので、それらの近くに置くときは、特に注意する。

(※データ:大阪市基準)