いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

タニワタリノキ

イメージ

原産地

中国南部・済州島

アカネ科

高さ

20~600cm

花期

6~7月

形態

常緑低木

別名等

アディナ(属名)


タニワタリノキ/谷渡りの木(ピルリフェラ)
シマタニワタリノキ/島谷渡りの木/サワワタリ/沢渡(いずれもルベラ)


アメリカタニワタリノキ/ボタンブッシュ/人工衛星の木(いずれもセファランサス・オクシデンタリス)

日照

4月上旬~11月中旬の生育期は、戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。

【補足】少し耐陰性があるが、なるべく日光に当てる。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。越冬中は、ごく控えめに。

肥料

4月、6月、9月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

4月上旬~5月中旬か、9月上旬~10月中旬(春のほうがよい)。

整姿

伸びすぎた枝は、3月下旬~4月中旬か、花後すぐに剪定する。(樹形が乱れにくいので、あまり剪定の必要はない。)

繁殖

【挿し木】5月下旬~7月上旬か、9月。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

0℃でも耐えるが、最低5℃を保つとよい。

【補足】高温にあわせない。

解説

  1. ここで取り上げているのは、小品盆栽として出回るシマタニワタリノキである。ツヤのある濃緑色の小葉が密に茂り、初夏に、やたらと雌しべの突き出た、面白い球状の花を咲かせる。花色がやや赤みを帯びるのが特徴。生長は遅い。
  2. 市販の株は、木の大きさに比して、小さめの鉢に植わっていることが多く、そのままでは水切れしやすい。入手したら、根鉢を崩さないように鉢から抜き、ひと回り大きい鉢に植え替える。
  3. 日本の宮崎以南・中国南部・インドネシアに自生するタニワタリノキは、シマタニワタリノキによく似ているが、花が淡いクリーム色をしている。こちらはあまり栽培されない模様。

注意点・病害虫

  1. 丈夫で手がかからない木だが、寒さに弱く、暖地でも、戸外で越冬させると落葉する。春になれば芽吹くが、できれば無加温の室内で越冬させ、弱らせない。
  2. アブラムシに注意。

余談

  1. 北アメリカ原産のアメリカタニワタリノキは落葉性で、セファランサス属に属する別種である。全体的にタニワタリノキより大型で、葉も花も大きい。育て方はタニワタリノキに準じる。寒さに強い(-20℃)。

(※データ:大阪市基準)