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素人園芸解説 -私はこう育てる-

アキレア

イメージ

原産地

ヨーロッパ・コーカサス・西アジア・北アメリカ

キク科

高さ

10~100cm(種類による)

花期

5~7月

形態

多年草

収穫期

【葉】4~10月、【花】5~7月

別名等

ヤロウ/ヤロー


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。

【補足】耐陰性があり、多少は日陰でもよい。

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

肥料

3月と、9月に、少量の固形肥料を置き肥。

【補足】多肥にすると猛烈に茂り、夏に蒸れやすい。地植えなら、特に施さなくても支障はない。

植え替え

3月上旬~5月上旬か、9月下旬~11月中旬。

【補足】2~4年に一度行う。

整姿

地下茎で広がるので、広がりすぎれば間引く。草丈が高い種類は、支柱を立てて安定させる。

繁殖

【挿し芽】5月上旬~7月上旬か、9月中旬~10月中旬(発根促進剤を使うとよい)。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】3月中旬~4月下旬か、9月下旬~10月下旬(春まきすると、開花が翌年になる)。

耐暑性

強いが、蒸れると枯れる。

耐寒性

とても強い(-30℃)。

解説

  1. 「アキレア」とは、この仲間の属名である。ハーブや観賞用として使われるのは、ミレフォリウムという種類で、花色は、白、桃、赤がある。丈夫な多年草で、花壇に向く。
  2. 黄色の花を咲かせるイエローヤロウは、ミレフォリウムによく似るが、別種である。草丈がやや高く、1m以上になる。観賞専用。
  3. ウーリーヤロウは、全草が白い毛で覆われおり、灰緑色に見えて美しい。夏の蒸れに弱いので注意する。これも観賞専用。
  4. 「大花ノコギリソウ」と呼ばれるプタルミカは、花茎の先端に、小ギクのような白い花を数輪咲かせる。八重咲き種もある。花型・草姿ともに、上記のヤロウの仲間とは、ずいぶん趣が異なる。これも観賞専用。暑さに弱い。

注意点・病害虫

  1. 荒地を好み、強健で手のかからない植物。放任すると勝手に広がって困る。施肥は控えめに。
  2. 本来は弱アルカリ性の土を好むが、あまり土質にこだわらない。
  3. うどんこ病やウイルス病にかかるらしい。害虫は、アブラムシやヨトウムシが付く。
  4. 葉が少しチクチクし、人によってはかぶれるので注意する。

収穫・利用

  1. ミレフォリウムは、殺菌効果や止血効果があり、傷薬に使われる。花は、フェイシャルスチームや化粧水になり、染料もとれる。葉は、ハーブティーや食用に使える。生きた草の状態では、あまり匂わないが、抽出された精油は香る。

余談

  1. やや水あげが悪いものの、切り花にできる。ドライフラワーにも。

各種の和名・異名

  1. タナセタム・アルゲンテウム(アルゲンテアの異名)
  2. シビリカ(異名)/ノコギリソウ/鋸草(いずれもアルピナ変種ロングリグラタ)
  3. シビリカ変種カムチャティカ(異名)/シュムシュノコギリソウ(いずれもアルピナ変種カムチャティカ)
  4. ウーリーヤロウ(トメントサ)
  5. キバナノコギリソウ/キバナノノコギリソウ/黄花鋸草/イエローヤロウ/ヤロウイエロー/ファーンリーフヤロウ(いずれもフィリペンデュリナ)
  6. オオバナノコギリソウ/オオバナノノコギリソウ/大花鋸草(いずれもプタルミカ)
  7. エゾノコギリソウ/蝦夷鋸草/オオバナエゾノコギリソウ/オオバナノエゾノコギリソウ/大花蝦夷鋸草/スニーズワート(いずれもプタルミカ亜種マクロセファラ)
  8. ホソバエゾノコギリソウ/細葉蝦夷鋸草(プタルミカ亜種エゾエンシス)
  9. ミリフォリア/ミルフォイル/セイヨウノコギリソウ/西洋鋸草/コモンヤロウ(いずれもミレフォリウム)
  10. アカバナセイヨウノコギリソウ/赤花西洋鋸草(ミレフォリウムの赤花品種)

(※データ:大阪市基準)