チコリ
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原産地
地中海沿岸・ヨーロッパ・北アフリカ・西アジア~中央アジア・シベリア
科
キク科
高さ
60~150cm
花期
6~9月
形態
多年草または二年草
収穫期
【葉】4~10月、【花】6~9月、【根】8~12月、【チコン】10~3月
別名等
チコリウム・インティブス(学名)/チコリー/スッコリー/キクニガナ/菊苦菜/アンディーブ/ブルータンポポ
赤チコリ/レッドチコリ/トレビス/トレビソ/トレビッツ/ラディッキオ/ラディッチオ(いずれもインティブスの赤銅葉種)
エンダイブ/ニガチシャ/キクチシャ/メリケンサラダ(いずれもエンディビア)
日照
戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は50%遮光したほうがよい)。
水やり
土の表面が乾けば与える。
肥料
3月上旬~6月上旬と、9月下旬~11月上旬に、固形肥料の置き肥、または10~14日に一度の液肥。
植え替え
3月上旬~5月上旬か、9月下旬~11月下旬、株間30~40cm。
【補足】直根性で移植を嫌うので、根鉢を崩さない。
整姿
花が終わりに近づいたら、花茎を根本から切る。
繁殖
【タネまき】3月上旬~5月下旬か、9月中旬~10月下旬。
【挿し芽】5月下旬~6月下旬。
耐暑性
わりと強い。
耐寒性
とても強いが、防寒しないと傷む。
解説
- 古くから野菜として知られる。長期間咲き続ける淡青紫色の花も美しい。花は一日花で、午後にはしぼむ。
- 葉が赤い変種があり、「トレビス」と呼ばれる。高温期は葉が緑色だが、気温が下がるにつれ、赤銅色の葉に変わる。生長すると丸く結球し、紫キャベツそっくりになる。(半結球~不結球の品種もあるらしい。)トレビスの育て方は、玉レタスと全く同じ。チコリより耐暑性・耐寒性が劣る。
注意点・病害虫
- 一度作ると、こぼれダネでも殖える。
- レタスと同様、傷を付けると乳汁が出る。人によってはかぶれるらしい。
収穫・利用
- 若葉や花、つぼみをサラダなどに利用する。生長した緑葉は、苦味が強い。
- 根を乾燥させて粉末にすれば、チコリコーヒーを作ることができる。チコリコーヒーは、タンポポコーヒーと同様、ノンカフェインである。
- 新芽を暗黒状態で育てて、軟白したものを「チコン」と呼ぶ。フランス料理の食材として有名。チコンを収穫するには、下記のような手順で軟白作業をしなければならない。なお、余った株は、乾燥貯蔵しておけば、しばらくもつので、冬の間に、順番に軟白していくとよい。
- 11~12月になったら、根を傷つけないよう注意しながら株を掘り上げ、茎葉を切り捨てる。(根元から切るのではなく、基部2~3cmほど残しておく。)
- 深さのある大型のコンテナに砂を入れ、15~20cmの深さに植え付ける。(密植しても大丈夫。)
- コンテナにビニールなどをかぶせて覆いをし、暖かい場所において、地温を20℃前後に保つ。土が乾いたら水やりをする。
- 芽が12~13cmほどに伸びたら掘り上げ、根を切り捨てて、サラダなどに利用する。温度にもよるが、だいたい三~四週間でできる。
余談
- 「チコリ」は英語名で、フランス語では「アンディーブ(英語読みするとエンダイブ)」と呼ぶ。そして、同じチコリウム属の別種に、「エンダイブ」と呼ばれる野菜があるが、これは英語名で、フランス語ではこれを「シコレ(英語読みするとチコリ)」と呼ぶ。なぜか、英語とフランス語で名前が入れ替わっており、ややこしい。
- なお、日本では、ここで取り上げている植物を「チコリ」「アンディーブ」「キクニガナ」と呼び、エンダイブを「エンダイブ」「キクチシャ」「ニガチシャ」と呼んで区別する。
(※データ:大阪市基準)