フラックス
イメージ
原産地
ヨーロッパ・コーカサス~中東・北アフリカ・中央アジア
科
アマ科
高さ
【一年草種】60~120cm
【多年草種】30~70cm
花期
【一年草種】6~7月
【多年草種】6~10月
形態
一年草または多年草
収穫期
6~8月
別名等
リナム/リヌム(いずれも属名)/アマ/亜麻
紅花アマ/赤花アマ/フラワリングフラックス/スカーレットフラッグ(いずれもグランディフロルム)
サルソロイデス(スフルティコスム亜種サルソロイデスの異名)
キバナノマツバニンジン(バージニアヌム)
ゴールデンフラックス/イエローフラックス(いずれもフラブム)
宿根アマ/宿根フラックス/ブルーフラックス/ペレニアルフラックス(いずれもペレネ)
日照
【一年草種】9月下旬~7月上旬の生育期は、戸外の直射日光下。
【多年草種】戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は50%遮光)。
水やり
土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。
肥料
秋の元肥の他、3月下旬~5月下旬に、二週間に一度の液肥、または少量の固形肥料を置き肥(多肥にしない)。
植え替え
【苗の植え付け】3月上旬~5月上旬か、10月上旬~11月中旬(秋のほうがよい)、株間30cm。
【補足】かなり移植を嫌うので、根鉢を崩さない。
整姿
特に無し。
繁殖
【タネまき】3月上旬~4月下旬か、9月下旬~10月下旬。(秋のほうがよい。多年草種の秋まきは、開花が翌々年になりがち。)
【株分け】10~11月(株分かれしにくく、あまり一般的ではない)。
耐暑性
弱い。
耐寒性
【一年草種】とても強い。
【多年草種】強いが、極寒地では室内が無難。
解説
- 一年草種と多年草種があり、ハーブとして知られるのは、一年草種のウシタティッシムムである。タネから亜麻仁油(リンシード)が、茎から繊維(リネン)がとれる。初夏~夏に咲く淡青色の花も爽やかで美しい。
- 一年草種には他に、大きな紅色の花を咲かせるグランディフロルムという種類もあり、こちらも観賞専用である。「紅花アマ」とも呼ばれる。
- 多年草種は、もっぱら観賞用で、白花種もある。多年草といっても寿命が短めな上に、耐暑性が弱く、暖地での夏越しは、少々気遣いが必要。
- 繊維をとる一年草種はもちろん、多年草種も、茎が非常に強く、手で引きちぎるのは困難である。
注意点・病害虫
- 極端に移植を嫌う。タネは直まきするか、ビニールポットにまいて、根鉢を崩さないよう注意して定植する。
- ややアルカリ性の土を好む。植え付け前に石灰の散布を。
収穫・利用
- 一年草種のタネは、亜麻仁油をとる他、入浴剤にも使われる。整腸など薬用にも使えるが、多量に服用すると中毒を起こすという。なお、多年草種のタネも入浴剤として使えるらしい。
- 繊維をとりたい場合は、開花し始めた頃に刈り取って、水に浸けて皮を腐らせ、手で叩くようにしながら、よく洗う。
- 茎葉を細かく刻んで土にすき込むと土を肥やしてくれる、「緑肥植物」でもある。
余談
- 「黄花アマ」と呼ばれる植物があるが、これはフラックスの仲間ではないので注意。(アマ科植物ではある。)学名を「レインワルティア・インディカ」といい、「雲南月光花」とも呼ばれる。やや寒さに弱い常緑低木で、もっぱら観賞専用。栽培は容易。
(※データ:大阪市基準)