いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ニオイイリス

イメージ

原産地

南ヨーロッパ~アラビア半島

アヤメ科

高さ

30~70cm

花期

4~5月

形態

多年草

収穫期

6月

別名等

イリス・フロレンティナ(学名)/イリス・ゲルマニカ変種フロレンティナ(異名)/オリス/ニオイイリス/ニオイアヤメ/匂菖蒲/シロバナイリス


ムラサキイリス/ダルマチアンアイリス(いずれもパリダ)

日照

戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。

【補足】少し耐陰性があるが、なるべく日光に当てる。

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

肥料

3月、花後すぐ、10月に、固形肥料の置き肥(多肥にしない)。

植え替え

花後すぐか、9月下旬~11月上旬(花後すぐがよい)。

【補足】鉢植えは毎年、地植えは2~3年に一度行う。作業時、葉を1/3に切り詰め、蒸散を抑える。

整姿

特に無し。

繁殖

【株分け】植え替えと同時期(根茎を切り分ける)。

耐暑性

強い。

耐寒性

とても強い。

解説

  1. ジャーマンアイリスの近縁種である。そのため、ジャーマンアイリスの白花品種にそっくりだが、やや小型で、花期も若干早い。観賞用ではなく、もっぱら薬用・香料用として栽培される。栽培方法はジャーマンアイリスに準じる。
  2. 淡紫~青紫色の花を咲かせるムラサキイリスも同じ仲間で、同様に利用される。こちらもジャーマンアイリスにそっくり。

注意点・病害虫

  1. 植え付けの深さは、根茎が土に隠れる程度とし、ジャーマンアイリスよりやや深植えとする。
  2. 酸性土壌を嫌う。土に石灰を施してから植え付ける。
  3. 連作も嫌うので、数年おきに、違う土に植え替える。植えっ放しにすると、そのうち消えてなくなる。

収穫・利用

  1. イリス根(オリスルート)は、この植物の根茎を乾燥させ、2~3年後に粉状にしたものである。ニオイスミレの花に似た香りがあり、薬用に用いたり、ポプリに使ったりする。

各種の和名・異名

  1. なぜか、この植物が「イチハツ」の名で呼ばれることがある。イチハツは、日本に自生する草丈の低いアイリスの一種で、青紫色の花を咲かせるが、ニオイイリスとは似ても似つかない花型である。

(※データ:大阪市基準)