いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

セージ

イメージ

原産地

地中海沿岸・中南米

シソ科

高さ

20~150cm(種類による)

花期

4~5月

【中南米産種】10~11月

形態

常緑小低木または多年草

収穫期

4~6月・10~11月

別名等

サルビア(属名)


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

戸外の直射日光下(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光)。

【中南米産種】3月下旬~11月下旬の生育期は、戸外の直射日光下。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

肥料

3月、5月、10月に、少量の固形肥料を置き肥(多肥にしない)。

【中南米産種】4~7月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

3月下旬~5月上旬か、9月中旬~10月下旬。

【中南米産種】4月上旬~5月下旬か、9月(春のほうがよい)。

整姿

蒸れやすいので、梅雨入り前に枝透かしをする。
中南米産種は大きく育つので、7月頃、強めに切り戻しておくと、秋に低い草丈で咲く。

繁殖

【挿し木】4月下旬~6月下旬か、9月下旬~10月中旬。

【株分け】植え替えと同時期。

【タネまき】4月上旬~6月上旬か、9月中旬~10月下旬。

耐暑性

やや弱い。

【中南米産種】とても強い。

耐寒性

とても強い(-30℃)。

【中南米産種】やや弱く、最低0℃を保つ。

解説

  1. サルビアの仲間のうち、いくつかの種類が「セージ」という名で呼ばれる。ここでは、地中海沿岸原産で春咲きのコモンセージの仲間と、中南米原産で秋咲きのセージ類の二系統を、サルビアのページから分離・解説してみた。
  2. 単に「セージ」というと、普通はコモンセージを指す。園芸品種に、白花種の「アルバ」や、葉が紫色を帯びるパープルセージ、黄色の斑が入るゴールデンセージ、葉が黄色みを帯びるオーレア(これも「ゴールデンセージ」と呼ばれる)、紫と白の斑が入るトリカラーセージなどがある。いずれも料理などに利用可能。
  3. 地中海沿岸原産のセージとしては、他に、スパニッシュセージがある。高温多湿を嫌うが、比較的育てやすい。これは観賞用。
  4. 中南米原産のセージには、パイナップルセージ、フルーツセージ、チェリーセージ、メキシカンブッシュセージなどがある。これらも観賞用。
  5. 最近は、メキシカンブッシュセージの斑入り品種をよく見かける。チェリーセージも交配種が増え、花色の幅が広がってきた。

注意点・病害虫

  1. 中南米原産のセージ類は短日植物なので、夜、電灯の当たる場所で育てない。
  2. どの種類も、古株になると下葉が落ち、見苦しくなるので、3~4年に一度は、挿し木や株分けなどで更新する。
  3. 気温が上がると、ハダニがよくつく。

収穫・利用

  1. ハープとして料理などに利用できるのは、コモンセージとその園芸品種だけである。全草に、強い香りと殺菌作用があり、肉の臭み消しや、香り付けに使う。ハーブティーにもできるが、一度に多量に飲むのはよくない。その他、フェイシャルスチームやローション、うがい薬にも。ただし、妊婦は摂取禁止。
  2. 中南米原産のセージ類は、食用にはしないが、ポプリなどに向く。パイナップルセージは、特に茎葉の香りが良い。

余談

  1. 「チェリーセージ」の名を持つ植物は、グレッギー、ミクロフィラ、ヤメンシスの三種類存在する。

各種の和名・異名

  1. パイナップルセージ(エレガンス)
  2. オフィキナリス/セージ/コモンセージ/ガーデンセージ/ヤクヨウサルビア(いずれもオフィシナリス)
  3. ゴールデンセージ(オフィシナリス「オーレア」)
  4. ゴールデンセージ(オフィシナリス「イクテリナ」)
  5. トリカラーセージ(オフィシナリス「トリコロル」)
  6. パープルセージ(オフィシナリス「プルプラッセンス」)
  7. グレイギー/ネウレピア/オータムセージ/オータムンセージ/チェリーセージ/アキノベニバナサルビア(いずれもグレッギー)
  8. オニサルビア/クラリーセージ/マスカットセージ/マスカテーラセージ/オクルス・クリスティ(いずれもスクラレア)
  9. フルーツセージ(ドリシアナ)
  10. グラハミー(異名)/チェリーセージ/マートルサルビア(いずれもミクロフィラ変種ミクロフィラ)
  11. チェリーセージ(ヤメンシス)
  12. スパニッシュセージ(ラバンデュリフォリア)
  13. アメジストセージ/メキシカンセージ/メキシカンブッシュ/メキシカンブッシュセージ(いずれもレウカンサ)

(※データ:大阪市基準)