ヒマワリ
イメージ
原産地
北アメリカ中部~南西部・メキシコ・ペルー
科
キク科
高さ
30~300cm(種類による)
花期
6~10月
形態
春まき一年草
別名等
ヘリアンサス・アンヌース(学名)/向日葵/ニチリンソウ/日輪草/ヒグルマ/テンガイソウ/サンフラワー/コモンサンフラワー
シロタエヒマワリ/白妙向日葵/大雪山/シルバーリーフサンフラワー(いずれもアルゴフィルス)
ヒメヒマワリ/コキクイモ(いずれもデビリス)
日照
4月下旬~11月上旬の生育期は、戸外の直射日光下(きわめて日光を好む)。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。
【補足】水切れすると、下葉から枯れこむ。
肥料
5~10月に、固形肥料の置き肥、または週に一度の液肥。
【補足】肥料切れすると、下葉から黄ばむ。
植え付け
4月下旬~7月上旬。
【補足】直根性で移植を嫌うので、根鉢を崩さない。高性種は群植せず、一本だけで育てるほうがよい。
整姿
泥はねを嫌うため、株元をマルチングする。高性種は倒れやすいので、支柱が必要。
本葉5~6枚になった頃に摘芯しておくと、枝数が増える。(さらに枝数を増やしたければ、7月中旬頃まで摘芯を続ける。)タネを夏まきした場合、9月中旬までに摘芯を終わらせないと、咲きにくくなる。
繁殖
【タネまき】4月中旬~8月下旬(夏まきすると、秋に低い草丈で開花する)。
耐暑性
強い。
耐寒性
とても弱い。
解説
- 誰もが知る、夏の花の代表格である。別名を「日輪草」というように、黄色の大きな花が、真夏の太陽を連想させる。ペルーの国花。
- とても園芸品種が多く、3m以上に伸びる高性種~鉢植え向きの矮性種まである。また、あまり分枝せずに一本立ちになる系統と、よく分枝する系統に分かれる。
- 花色は、黄色の他、橙色やクリーム色、レモン色、濃赤色もある。花型は、一重咲き、半八重咲き、八重咲きがある。
- 代表種は、「ロシア」のような、高性の大輪一重咲き種である。ほとんど分枝せず、見上げるような高さに育ち、人の顔よりも大きな花を咲かせる。余談だが、「ロシア」はアメリカ生まれの品種。
- 「大雪山」は、茎葉が銀緑色になる種類で、別名を「シロタエヒマワリ」という。よく分枝し、草丈は比較的低い。
- 最近は、「小夏」「ビッグスマイル」のような、矮性の小輪種も人気がある。ほとんど分枝せず、コンパクトにまとまり、鉢植えに向く。小さな鉢で育てると小さく咲き、大きめの鉢で育てると、大きめの花が咲く。
- 「ココア」「サンリッチ」「ルビーエクリプス」などは、花粉の出ない品種である。切り花向き。
注意点・病害虫
- よく、花が太陽を追いかけて向きを変える、といわれる。開花直後は花首が柔らかいので、ある程度、花が動くが、まもなく東または西を向いて固定し、その後、向きを変えることはない。従って、地植えする場合は、植える場所・方向に注意する。
- とても生育旺盛な植物。水切れや肥料切れは、下葉が枯れ上がる原因となる。
- 一株の開花期間は短い。春にタネをまききらずに残しておき、夏にもまくと、秋まで楽しめる。なお、タネの寿命は比較的長く、古いタネでも結構発芽する。
- しばしば葉に褐色の斑点ができ、枯れることがある。定期的にサンボルドーなどの殺菌剤を散布する。なお、ウイルス病にかかった場合も、葉に淡色の斑紋を生じる。茎葉の萎縮・変形などが続くようなら抜き取り処分する。
- 土の水はけが悪かったり、茎葉に傷が付いたりすると、空胴病が発生し、茎の髄まで暗褐色に腐敗して、空洞になり、やがて株全体が腐る。発症してからでは打つ手がないので、カスミンボルドー、サンボルドー、ドイツボルドーAなどで予防する。
余談
- 切り花にできるが、水あげがやや悪いうえ、花粉が落ちて周囲を汚す。(上記に挙げた、花粉のない品種なら大丈夫。)また、茎に毛があるため水が腐りやすく、すぐダメになってしまう。なお、葉は特に傷みやすいので、最初から落としておく。
- タネは、炒って食用にすることができる。(※市販のタネは殺菌剤で消毒されているので、食用にしてはいけない。食用またはペット用のタネを購入するか、自分で育てて収穫する。)
- 若い花弁からは染料がとれる。
- 根に有用な菌根菌が共生し、リン酸(P)の利用を促進しているらしい。
(※データ:大阪市基準)