インパチエンス/ニューギニア・インパチエンス
イメージ
原産地
アフリカ東部の熱帯~亜熱帯・インド・スリランカ・ニューギニア・ソロモン諸島
科
ツリフネソウ科
高さ
20~60cm(種類による)
花期
5~11月
形態
春まき一年草または多年草
別名等
【インパチエンス】インパチエンス・ワレリアナ(学名)/インパチエンス・ホルスティー/インパチエンス・サルタニー(いずれも異名)/アフリカホウセンカ/ベニツリフネ/サルタナ/ビジーリジー/ペイシャンスプラント/バルサムス/ジュエルウィード/スナップウィード/タッチミーノット
【ニューギニア種】インパチエンス・ハウケリ(学名)/ニューギニアインパチエンス
オリベリ(ソデニーの異名)
コンゴレンシス(異名)/パロットプラント/パロットインパチエンス(いずれもニアムニアメンシス)
日照
4月下旬~10月下旬の生育期は、西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は50%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり。
【補足】耐陰性が強く、かなりの日陰でも耐える。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。越冬中は、ごく控えめに。
【補足】乾燥を嫌うが、過湿にも弱い。病気の原因になるので、花や葉に水をかけたり、雨に当てたりしない。
肥料
4月下旬~7月中旬と、9月上旬~10月下旬に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。
【補足】軟弱になりやすいので、窒素(N)は少なめに。
植え付け
4月下旬~9月上旬。
【補足】移植を嫌うので、根を傷めない。
整姿
病気のもとなので、枯れ葉や花がらは、まめに摘み取る。7月中~下旬頃、全体を1/3~1/2程度に切り戻すと、夏場の蒸れを防ぐことができ、秋によい花が咲く。
繁殖
【タネまき】4月上旬~7月中旬(好光性のため、覆土は薄く)。
【挿し芽】5月上旬~10月上旬。(真夏に行うと、失敗しやすい。挿し穂には、必ず、花やつぼみを持たない若い茎を用いる。)
耐暑性
やや弱く、強光や蒸れに注意。
耐寒性
最低10℃を保つが、できれば15℃欲しい。
解説
- ホウセンカと同属の植物である。「インパチエンス」とは、この仲間の属名だが、園芸上は、単に「インパチエンス」というと、アフリカ南東部原産のワレリアナという種類を指す。品種が多く、花色は、白~桃~紅、赤色などいろいろ。
- ニューギニア・インパチエンスは、インパチエンスよりも全体的に大型。原種ハウケリをはじめとする、ニューギニア~ソロモン諸島原産の複数の原種から生まれた園芸品種群である。葉に光沢があり、中央の主脈部分に、黄色や紅色の模様が入ることが多い。
- いずれも、開花期は初夏~秋まで長期間あるが、耐暑性に難があり、夏は咲かないことが多い。
- この仲間には、他に、ニアムニアメンシス(コンゴレンシス)や、レペンス、「シークレット・ラブ」などがある。ニアムニアメンシスは熱帯アフリカ原産で、濃い緑色の葉に光沢があり、黄色と赤の二色の花をたくさん咲かせる。レペンスは、インドやスリランカの原産で、小さな葉が密に付いた赤い茎がほふくして広がる。花色は黄色。比較的耐暑性が強い。「シークレット・ラブ」は、暗緑色の葉の中心に紅色の主脈が目立つ。花は、白と朱赤色の二色咲き。
- ホウセンカの仲間だけに、勝手にタネをばらまく。が、こぼれダネで雑草化するほどの勢いはない。
- 大気汚染に強い。
注意点・病害虫
- 多年草だが、耐寒性が全く無く、一年草扱いが一般的である。越冬させたい場合は、高い温度を保つ。5℃以下になると危険。
- いずれも蒸し暑さに弱く、油断すると、夏に枯れることがある。ニューギニア・インパチエンスは、特に耐暑性が弱い。
- 連作を嫌い、センチュウにも弱いので、毎年違う土に植える。やや酸性の土を好む。
- 初夏以降、ハダニやホコリダニ、うどんこ病の被害にあいやすい。また、枯れた花などを放置していると、灰色かび病が発生する。その他、ウイルス病にもかかる。
余談
- 花がエディブルフラワー(食用花)になるらしいが、食中毒を起こすという話もあり、おすすめしない。
(※データ:大阪市基準)