ハナタバコ
イメージ
原産地
ブラジル・パラグアイ・ウルグアイ・アルゼンチン・太平洋諸島南部・オーストラリア・アフリカ南西部
科
ナス科
高さ
20~150cm(種類による)
花期
5~11月
形態
春まき一~二年草または多年草
別名等
ニコチアナ・サンデラエ(学名)/花煙草/フラワリングタバコ
アフィニス(異名/宿根タバコ(いずれもアラタ)
キダチタバコ/木立煙草/ツリータバコ(いずれもグラウカ)
ウッドランドタバコ/サウスアメリカンタバコ(いずれもシルベストリス)
日照
4月下旬~11月下旬の生育期は、戸外の直射日光下。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。
【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。越冬中は、ごく控えめに。
【補足】葉が大きいので、水切れに注意。花に水がかかると腐りやすい。
肥料
5~10月に、固形肥料の置き肥、または10~14日に一度の液肥。
【補足】窒素(N)は控えめに。カリ(K)を多めに施すとよい。
植え付け
4月下旬~8月上旬。
【補足】移植を嫌うので、根鉢は崩さない。
整姿
花が一段落したら軽く刈り込み、新枝を出させる。
繁殖
【タネまき】4月中旬~5月下旬(好光性のため、覆土は薄く)。
耐暑性
強いが、蒸れに注意。
耐寒性
最低5℃を保つとよい。
解説
- 名前から分かるように、タバコ(学名…ニコチアナ・タバクム)と同属の植物である。この仲間は、1985年のたばこ専売法改正まで、自由な栽培が禁止されていた。
- 一般的なのは、中南米産の原種アラタとフォルゲティアナの交配種から作られた園芸品種群(学名…ニコチアナ・サンデラエ)である。花色が豊富で、草丈の低い矮性種が多い。
- その他、オーストラリア原産のスアベオレンスや、アルゼンチン原産のシルベストリスなどもある。これらは花に芳香がある。「ライムグリーン」は、名前の通り、涼しげな淡緑色の花を咲かせる品種。こちらも花に芳香を持つ。
注意点・病害虫
- 園芸上は一~二年草として扱うが、本来は多年草で、暖地なら霜除け下で越冬できる。室内に置けば確実。しかし、タチの悪いウイルスに感染しやすい植物なので、長期間、同じ株を栽培するのはおすすめしない。そもそも、多年草とはいえ短命である。
- やや酸性の土を好む。なお、連作を嫌うため、ナス科植物の跡の土に植えない。
- TMV(タバコモザイクウイルス)に弱い。アブラムシなどの吸汁性害虫をきちんと駆除したつもりでも、いつの間にか感染していることがある。このウイルスは伝染力が強いので、発病株は必ず処分し、タネも採ってはいけない。
- タバコの仲間だけに、ニコチンを多く含む。触れると、人によってはかぶれる。ニコチンは水に溶けやすく、皮膚からも吸収されるので、素手でむやみに触らない。また、毒性が非常に強く、口にすると命にかかわる。
(※データ:大阪市基準)