いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

スターチス

イメージ

原産地

地中海沿岸・西アジア・シベリア・南アフリカ・カナリア諸島

イソマツ科

高さ

40~100cm

花期

4~10月(種類による)

形態

一年草または多年草

別名等

リモニウム・シヌアツム(学名)/スターチス・シヌアタ(異名)/サンカク/三角/サンカクソウ/三角草/ハナハマサジ/花浜匙


スターチス・スウォロウィー/プシリオスタキス・スウォロウィー(いずれも異名)/ロシアンスターチス(いずれもスウォロウィー)
レティクラツム(ベリディフォリウムの異名)
プラティフィルム(異名)/ニワハナビ/ダチホリア/シーラベンダー(いずれもラティフォリウム)
宿根スターチス(多年草種の総称)

日照

戸外の直射日光下。(7月中旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい。越冬中は霜除けする。)

水やり

土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。

【補足】できれば雨に当てない。

肥料

4月と、10月に、固形肥料の置き肥(多肥にしない)。

【補足】やせ地を好むので、肥料は控えめに。

植え付け

3月上旬~5月上旬か、10月上旬~11月中旬(秋のほうがよい)。

【補足】移植を嫌うので、根鉢を崩さない。

整姿

枯れた下葉は、まめに取る。

繁殖

【タネまき】3月下旬~4月下旬か、9月中旬~10月下旬(秋のほうがよい)。

【株分け】植え替えと同時期(あまり一般的でない)。

【挿し芽】6月か、10月。(多年草種のみ可能で、挿し穂には、芽のある節の部分を選ぶ。)

耐暑性

わりと強い。

耐寒性

やや弱く、最低0℃を保つ。

【補足】高温にあわせない。

解説

  1. 「スターチス」という名は、古い属名に由来する。現在はリモニウム属に属する。
  2. この仲間は多年草だが、園芸上、一年草扱いする種類と、多年草扱いする種類に分かれる。一年草扱いの種類も、比較的、耐寒性・耐暑性があり、多年草化することが多い。ただし、寿命は短め。
  3. 一年草扱いの代表格は、原種のシヌアツム(シヌアタ)の系統である。花色がとても豊富。主に4~6月に開花する。
  4. 淡紅色の花を穂状にたくさん咲かせるスウォロウィー(ロシアンスターチス)も一年草扱いされる。
  5. 多年草扱いされるのは、原種のアルタイカ、ペレグリヌム、ペレジー、ラティフォリウムなどである。これらは、青紫~紅紫色をした、とても小さな花が、カスミソウのようにたくさん咲き、優雅な雰囲気である。シヌアツムに比べ、葉幅が広い。
  6. なお、アルタイカは、シベリア原産の来歴不明の種類らしい。
  7. 花のように見えるカサカサした部分は、ガクである。
  8. 海浜植物である。
  9. 日本にも、同属のイソマツやハマサジが自生する。しかし、花は白く、小さくて地味である。

注意点・病害虫

  1. シヌアツムは、越冬中に15℃以上の高温にあい続けると、花期が来ても花が咲かないので、過保護にしない。
  2. やや砂質の土を好む。

余談

  1. 切り花に向く。花色が褪せにくく、ドライフラワーにも適する。

(※データ:大阪市基準)