マリーゴールド
イメージ
原産地
メキシコ・グァテマラ・北アメリカ
科
キク科
高さ
10~150cm(種類による)
花期
【一年草種】4~12月
【多年草種】9~12月
形態
春まき一年草または多年草
別名等
タゲテス(属名)/マリゴールド
アフロフレンチマリーゴールド(エレクタとパツラの交雑系品種の総称)
(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
【一年草種】4月上旬~11月下旬の生育期は、戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。
【多年草種】戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30%遮光)。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。
肥料
【一年草種】4月下旬~7月中旬と、9月中旬~10月下旬に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。
【多年草種】4月上旬~7月下旬とに、固形肥料の置き肥。
【補足】いずれも、肥料切れするとハダニの被害が増える。
植え付け
【一年草種】4月中旬~8月上旬。
【多年草種の植え替え】3月中旬~5月上旬か、9月下旬~10月下旬(春のほうがよい)。
整姿
一年草種は7月下旬頃、1/2程度に刈り込むと、秋によい花が咲く。草丈の高い種類は、5~6月頃に一度摘芯しておく。
繁殖
【タネまき】4月上旬~8月上旬。
【挿し芽】4月下旬~7月中旬か、9月(水挿しも可能)。
耐暑性
強いが、真夏は生育・開花が鈍る。
耐寒性
【一年草種】弱い(0℃)。
【多年草種】やや弱く(-5℃)、寒地では室内へ。
解説
- この仲間は、大きく分けて、夏花壇の定番である一年草種と、秋~冬咲きの多年草種に分かれる。
- 一年草種は、多花性で草丈が低く、やや横に広がる「フレンチマリーゴールド」と、切り花によく使われる、高性大輪の「アフリカンマリーゴールド」の二系統がよく栽培される。両者の交雑種である「アフロフレンチ種」もある。いずれも園芸品種がとても多く、丈夫で育てやすい。
- 以前は、異臭のする植物として嫌われていたが、最近の品種は改善されている。
- なお、フレンチ種は染色体数が通常の四倍ある「四倍体」、アフリカン種は二倍ある「二倍体」である。
- 最近は、草丈が低く花も小さめのメキシカンマリーゴールドも見かける。アフリカン種やフレンチ種に無い、野草的な草姿が魅力。性質等はフレンチ種に準じる。
- 多年草種は、北アメリカのアリゾナ州原産で葉の縁に鋸歯があるレモニーと、メキシコ原産で鋸歯がないルシダの二種類が出回る。いずれも草丈が高く、暑さに強い。花は黄色の一重咲きで、小さい。
- レモニーは比較的耐寒性が強く、ルシダは寒さに弱い。
- 多年草種は、茎葉にかすかな芳香があり、ハーブとして扱われることがある。なお、レモニーは、葉にレモンの香りがあるとよくいわれるが、そうでもない。
- この仲間は本来、短日植物である。初夏~夏の花よりも、秋に咲く花のほうが美しい。
注意点・病害虫
- タネの寿命が長め。
- 酸性の土を嫌うため、植え付け前に石灰を散布しておきたい。連作は避ける。
- まれに、ウイルス病にかかることがある。
- ハダニに弱い。特に、フレンチ系の矮性品種に激しい被害が出る。水やりの際は、葉裏にも水をかけ、洗い流す。大発生したら、殺ダニ剤を散布する。
- ただし、マリーゴールドは薬剤に弱いほうで、特に、スミチオン系の殺虫剤を使うと、薬害が出ることがある。
余談
- 一年草種のマリーゴールドは、根の内部に、センチュウの増殖を抑制する物質を有する。特に、ネコブセンチュウに対しては、アフリカン種・フレンチ種・メキシカン種のいずれも使える。(ただし、北方系のキタネコブセンチュウには効果が薄いとか。)
- アフリカン種は、特に、キタネグサレセンチュウを駆除する効果が高い。シャクヤクや根菜類など、被害にあいやすい植物と一緒に植えたい。
- 花から、黄色の染料がとれるらしい。
各種の和名・異名
- マンジュギク/万寿菊/アフリカンマリーゴールド/アズテックマリーゴールド(いずれもエレクタ)
- ホソバクジャクソウ/細葉孔雀草/メキシカンマリーゴールド/シグネットマリーゴールド(いずれもテヌイフォリア)
- センジュギク/千寿菊/クジャクソウ/孔雀草/フレンチマリーゴールド(いずれもパツラ)
- メキシカンマリーゴールド(ミヌタ)
- プリティマリー(ルシダ)
- レモンマリーゴールド/ブッシュマリーゴールド/マウンテンマリーゴールド(いずれもレモニー)
(※データ:大阪市基準)