カボス/スダチ
イメージ
原産地
日本(栽培変種)
科
ミカン科
高さ
2~3m
花期
5~6月
形態
常緑低木
収穫期
8~11月
結実特性
自家結実。
前年の春枝と、前々年の夏枝から伸びた新梢の先端付近に開花結実。
別名等
【カボス】シトルス・スファエロカルパ(学名)/臭橙/香母酢/カボスユ/香母酢柚/シャンス
【スダチ】シトルス・スダチ(学名)(※学名と和名が同一)/酢橘/酸橘
日照
戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。
【補足】耐陰性があるが、なるべく日光に当てる。夏に強光を避けると、果実の品質がよくなる。
水やり
土の表面が乾けば与える。
【補足】果実の肥大中に水切れすると、落果する。
肥料
4月、6月、8月、10月、12月に、固形肥料の置き肥。
植え替え
3月上旬~4月上旬、6月、9月下旬~10月中旬のいずれか(春が最適期)。
整姿
【剪定】混み合った枝や、不要な枝を間引く程度。
春剪定…2月下旬~4月上旬。
前年の秋枝と、前年に結実した枝を、強めに切り戻す。
夏剪定…6月中旬~7月上旬。
新梢が伸びすぎれば、初夏に切り戻せるが、翌年の花芽が減る。
【摘果】6月下旬~7月上旬。
カボスは葉20~25枚、スダチは葉8~10枚につき実1個が目安。
繁殖
【接ぎ木】2月下旬~4月上旬か、9月中旬~10月上旬(台木はカラタチなど)。
【タネまき】採ってすぐにまく。
耐暑性
わりと強い。
耐寒性
やや弱く(-5℃)、寒地では室内へ。
解説
- 果汁を料理に利用する、「香酸カンキツ類」の一種。カボスは大分県、スダチは徳島県の名産品として知られる。いずれも、ユズの近縁種である。この二種類は、見た目も使用法もよく似ており、しばしば混同される。
- カボスは、スダチより一回り果実が大きく、収穫開始時期も半月ほど早い。隔年結果の傾向が非常に強いため、毎年安定した量を収穫したければ、面倒がらずに摘果を行う。
- スダチは、カボスより果実が小ぶりだが、きわめて豊産性である。木が小さいうちから、よく結実する。学名も「シトルス・スダチ」という。
注意点・病害虫
- いずれも、やや寒さに弱く、寒地では無加温の室内に入れた方がよい。カボスの耐寒性は、温州ミカンよりやや強く(-6℃くらい)、スダチの耐寒性は、温州ミカンと同程度(-5℃)である。
- スダチは、枝に小さなトゲがあるので注意する。カボスにはトゲがほとんどない。
- カンキツ類なので、アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ、エカキムシ、アゲハチョウなどが発生する。
収穫・利用
- 夏の間から少しずつ、未熟な果実を収穫し続ければ、長期間利用できる。なお、果実全体が黄色くなると、果汁が減り、風味が弱くなるので、その前に収穫する。一度に使い切れなかったら、冷蔵庫へ。
(※データ:大阪市基準)