レモン
イメージ
原産地
インド東部・ヒマラヤ・マレーシア
科
ミカン科
高さ
1.5~3m
花期
5~10月(年に三回開花する)
形態
常緑低木~中低木
収穫期
10~4月
結実特性
自家結実。
前年の春枝と、前々年の夏枝から伸びた新梢の先端付近に開花結実。
別名等
シトルス・リモン(学名)/檸檬/リモン(スペイン語名)/シトロン(フランス語名)/リモーネ(イタリア語名)
(※その他の種類の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。
水やり
土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。
【補足】病気のもとなので、なるべく雨に当てない。
肥料
3月、6月、9月、11月に、固形肥料の置き肥、加えて、3~11月に、7~10日に一度、1500~2000倍の薄い液肥を施す。
【補足】意外と肥料食いなので、生育期を通じて、肥料切れさせない。
植え替え
3月中旬~4月中旬、6月、9月下旬~10月中旬のいずれか(春が最適期)。
整姿
枝のトゲを残しておくと、危険なだけでなく、かいよう病を誘発するため、切除しておく。
【剪定】いずれも、不要な枝を間引く程度。
春剪定…3月上旬~4月上旬。
前年の秋枝と、前年に結実した枝を、軽く切り戻しておく。20cm以下の短い枝によく実が付くので、大切にする。
夏剪定…6月中旬~7月上旬。
新梢が伸びすぎれば、初夏に切り戻せるが、花芽が減る。
【摘花】木を弱らせたくなければ、5~6月に咲く花のみを結実させ、それ以外の時期に咲く花は、観賞後に摘み取る。
【摘果】7月中旬~8月上旬。
葉25~30枚につき実1個とする。(だいたい、1本の枝に実1個が目安。)やや樹勢が弱いため、ならせすぎると樹が弱る。
繁殖
【挿し木】6月上旬~7月上旬。
【接ぎ木】2月下旬~4月上旬か、9月(台木はカラタチ、レモンなど)。
【タネまき】採ってすぐにまく。
耐暑性
わりと強い。
耐寒性
最低0℃を保つ。
解説
- 種類によって耐寒性・耐病性が異なるが、最も一般的で育てやすいのは「リスボン」で、次いで「ビラフランカ」あたり。「ユーレカ(エウレカ)」は、耐寒性・樹勢がやや弱い。
- 「大実レモン」の名で売られている種類は、別名「マルブッシュカン」と呼ばれ、普通のレモンより、かなり大きな果実を付ける。厳密にいうと、レモンとは別種。
- また、「マイヤーレモン」も、他のカンキツ(温州ミカンあるいはオレンジ)との交雑種とされ、純粋なレモンではない。が、性質が強く育てやすいうえ、果実の酸味が少ないことから人気がある。果実の色はオレンジ色で、形はレモンに似る。
注意点・病害虫
- やや四季咲き性があり、晩春~夏まで断続的に開花し、結実することがある。しかし、一年中結実させていると木が弱るので、晩春に咲く花だけを結実させ、それ以外の時期に咲いた花は全て摘み取る。
- 冬は-3℃まで耐えるが、なるべく氷点下にあわせない。なお、乾いた寒風に当てると落葉する。
- 一年中温暖で雨の少ない気候を好むため、夏暑く雨の多い暖地では、病気が出やすい傾向がある。
- アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ、エカキムシ(ミカンハモグリガ)、アゲハチョウなどが発生する。また、かいよう病にとても弱いため、できれば雨に当てない。
収穫・利用
- できれば年内に収穫を済ませる。その頃は、まだ完全に黄色くなっていないが、樹上で完熟させると木が弱るうえ、果実の風味が飛ぶ。(樹上完熟させたい場合は、果実の数を大幅に減らしたうえで、完熟後すぐに収穫する。)早めに収穫した果実は、リンゴなどと一緒に密封して涼しい場所に置き、追熟させる。
各種の和名・異名
- ラティフォリア/リメッティオイデス(いずれも異名)/ライム/サワーライム(いずれもオーランティーフォリア)
- 大実レモン/クエン/枸櫞/カフチ/マルブッシュカン/丸仏手柑(いずれもメディカ)
- リモン「マイヤー」(異名)/マイヤーレモン/サイパンレモン(いずれもメイエリ)
(※データ:大阪市基準)