いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

コリウス

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原産地

熱帯アジア・オーストラリア・太平洋諸島・熱帯アフリカ

シソ科

高さ

20~100cm

花期

8~10月

形態

多年草または常緑半低木

別名等

プレクトランサス(属名)/ソレノステモン/コレウス(いずれも旧属名)/ペインテッドネトル


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

4月下旬~11月上旬の生育期は、戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30~50%遮光したほうがよい)。
越冬中は、室内の日当たり。

【補足】栄養系品種は、実生系品種より強光を好む。耐陰性が強いが、なるべく日光に当てないと葉色が悪くなる。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える(水切れは厳禁)。越冬中は、ごく控えめに。

【補足】真夏はよく乾くので注意。

肥料

4月下旬~9月下旬に、二週間に一度の液肥、または少量の固形肥料の置き肥。

【補足】多肥にすると、葉色が悪くなる。

植え替え

4月下旬~9月下旬。

【補足】なるべく毎年行う。

整姿

よく萌芽するので、伸び過ぎれば自由に刈り込めるが、強い刈り込みは8月までに済ませる。
長期間よい葉色を楽しみたければ、花穂が伸び次第摘み取る。

繁殖

【挿し芽】4月下旬~10月上旬(水挿しも可能で、直接土に挿してもよくつく)。

【タネまき】4月下旬~8月上旬。(好光性のため、覆土は薄く。発芽適温が25℃前後と高いので、早まきしない。)

耐暑性

とても強い。

耐寒性

最低10℃を保つが、できれば15℃欲しい。

解説

  1. 昔、コリウス属(コレウス属)に分類されていたため、今でも旧属名で呼ばれる。現在はプレクトランサス属だが、ソレノステモン属に分類されることもある。
  2. 一般的なのは、ジャワ島原産のスクテラリオイデスである。非常に多くの園芸品種があり、葉色・葉型はさまざま。葉型は、広葉系のほか、細葉系(セーバー系)、葉の縁が縮れるフリンジ系、葉に深い切れ込みの入るケアフリー系などがある。
  3. また、大きく分けて、タネで殖やす実生系品種と、挿し芽で殖やす栄養系品種がある。前者は、一年草として扱うのが一般的で、よくタネが採れる。後者は、やや花穂が出にくく、タネができにくいので、いつまでも葉色が衰えないという利点がある。
  4. スリランカ原産のプミルスは、葉が小さく、株全体が小ぢんまりとしている。大株になってくると、茎が横に這うので、吊り鉢に向く。こちらも園芸品種が多い。
  5. 比較的タネの寿命が長く、古いタネでも発芽することがある。
  6. 多肉植物の世界で「コレウス」「コリウス」と呼ばれる植物は、原種のアロマティクス(キュウバンオレガノ)やセルレッセンス、スピカツス、ペンテリなどである。葉が多肉質なので、水やりは控えめに。

注意点・病害虫

  1. 真夏の直射日光に当てると、葉の色があせる。が、日照不足でも葉色が悪くなるので、真夏以外は、よく日光に当てる。
  2. 短日植物なので、夏が盛りを過ぎる頃、花穂が伸びてくる。引き続き葉色を楽しみたければ、摘み取って咲かせない。花は淡青紫色。
  3. 初秋に挿し芽をし、越冬用の小苗を作っておけば、室内で場所を取らずにすむ。
  4. 病気は少ないが、ウイルス病にかかることがある。害虫は、オンブバッタ、カイガラムシ、ハダニ、ナメクジなどに注意。

各種の和名・異名

  1. クラッシフォリウス/プレクトランサス・アンボイニクス(いずれも異名)/キュウバンオレガノ/スープミント/メキシカンミント/インディアンミント/アロマティカ/アロマチカ/アロマチクス(いずれもアロマティクス)
  2. ソレノステモン・スクテラリオイデス/コレウス・ブルメイ変種ベルスカフェルティー(いずれも異名)/ニシキソウ/錦草/ニシキジソ/錦紫蘇/キンランジソ/金襴紫蘇/コモンコリウス/コモンコレウス(いずれもスクテラリオイデス)
  3. ヒメコリウス/ヒメコレウス(いずれもプミルス)

(※データ:大阪市基準)