いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

サンセベリア

イメージ

原産地

アフリカの熱帯~亜熱帯・マダガスカル・アジア南部・インド東部

キジカクシ科(またはリュウケツジュ科)

高さ

10~200cm(種類による)

花期

7~10月

形態

多年草

別名等

サンス/サンスベリア/サンセヴィエリア/チトセラン/千歳蘭


(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)

日照

4月下旬~10月中旬の生育期は、西日を避けた戸外の直射日光下(7月上旬~9月上旬は30~50%遮光)。
越冬中は、室内の日当たり。

水やり

生育期は、土の表面が乾いて2~3日後に与える(多肉植物なので、一貫して乾き気味に管理)。越冬中は、断水する。

【補足】腐るもとなので、葉の中に水をためない。冬に温度を保てなければ、完全に断水する。

肥料

5月、7月、9月に、固形肥料の置き肥。

植え替え

5月上旬~9月中旬(酷暑期は避けたほうがよい)。

【補足】1~2年に一度行う。

整姿

特に無し。

繁殖

【葉挿し】5~8月(斑入り葉品種は、葉挿しすると、斑が消えることがある)。

【株分け】植え替えと同時期。

耐暑性

とても強い。

耐寒性

最低13℃を保つ。

【補足】温度を保てなければ、冬季は完全に断水し、最低5℃を保つ。

解説

  1. 優れた空気清浄効果があるとされ、人気がある。ミニ観葉としてもよく見かける。
  2. 多くの園芸品種がある。よく見かけるのはトリファスキアタ系の品種で、葉縁に黄色い斑が入る「ローレンティー」、ローレンティーに似て葉が短い「ローレンティー・コンパクタ」、葉に白い縞斑が入り横縞模様の無い「シロシマチトセラン」などの他、ごく小型の「ハニー」「ゴールデンハニー」「シルバーハニー」などがある。
  3. トリファスキアタに似て葉が短く、緑一色をした種類は、ラフィリイである。扱いはトリファスキアタと同じ。
  4. 最近は、原種のサッフルティコサや、シリンドリカ、スタッキー、交配種の「ファーンウッド」など、葉が細長い棒状をした種類も見かけるようになった。サッフルティコサは濃緑色の長い葉が扇形に広がり、シリンドリカは長い葉が途中で反って横に広がる。「スタッキー」は葉がまっすぐ立ち上がり、草丈が低め。「ファーンウッド」は、サッフルティコサと、別の原種パルバの交配種で、淡い縞模様の葉が、ほぼまっすぐ立ち上がる。
  5. 地下に太い根茎を持ち、よく子株を出して殖える。
  6. 大株に育つと、強い芳香のある白い小花を穂状に咲かせる。

注意点・病害虫

  1. この仲間は、寒さに弱いのが最大の欠点。高温を保てない限り、冬季は完全に断水する。(たとえ完全断水しても、温度が低いと腐って枯れる。)昔は、晩秋になると、株を鉢から抜いて土を落とし、新聞紙に包んで戸棚などに入れていたらしい。
  2. 多肉植物なので、半年程度なら、全く水がなくても生きられる。越冬中に水を与えずにいると、次第に、葉にシワが寄ってくるが、だからといって水やりをするのは厳禁。水やりは、春、十分に暖かくなるまで我慢する。
  3. 地下の根茎はかなり強いもので、軟弱なプラスチックの鉢だと、突き破られることがある。
  4. 砂質の土を好む。
  5. 株の中心に水がたまると、軟腐病が発生することがある。害虫は、根にワタムシが付くことがあるので、植え替え時によく確認する。

各種の和名・異名

  1. キリンドリカ/ボウチトセラン/棒千歳蘭(いずれもシリンドリカ)
  2. ボンセレンシス(シリンドリカ「ボンセル」)
  3. ツツチトセラン/筒千歳蘭(スタッキー)
  4. トラノオ/虎の尾/アツバチトセラン/厚葉千歳蘭(いずれもトリファスキアタ)
  5. シロシマチトセラン(トリファスキアタ「アルゲンテア・ストリアタ」)
  6. ハニー(トリファスキアタ「ハーニー」)
  7. ローレンチー/フクリンチトセラン(トリファスキアタ「ローレンティー」)

(※データ:大阪市基準)