ソテツ
イメージ
原産地
日本(九州南部以南)~ジャワ島・中国南部
科
ソテツ科
高さ
1~4m
花期
6~8月
【結実】10~11月
形態
常緑低木
別名等
サイカス・レボルタ(学名)/蘇鉄/テッショウ/ホウビショウ/サゴパーム/ジャパニーズサゴパーム/ジャパニーズファーンパーム
ナンヨウソテツ/南洋蘇鉄(シルシナリス)
日照
3月下旬~11月中旬の生育期は、戸外の直射日光下(きわめて日光を好む)。
越冬中は、室内の日当たり(暖地なら戸外で霜除け)。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。越冬中は、ごく控えめに。
肥料
5月に、固形肥料の置き肥(多肥は危険)。
植え替え
3月上旬~10月中旬(なるべく7月までに済ませる)。
整姿
枯れた下葉を取り除く程度(切り戻し・剪定は不可)。
繁殖
【株分け】植え替えと同時期(株分かれした場合のみ可能)。
【タネまき】4~9月。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
最低0℃を保つとよい。
解説
- 原種のレボルタが出回る。弱っても鉄を与えれば蘇るとされ、そのために「蘇鉄」の名がある。暖地では、街路樹や庭木としてよく見かける。斑入り葉の品種もある。
- 雌雄異株である。雄花は長い柱状で、雌花は球状をしている。雌株は花後、赤い果実(実際は種子)を付けるが、有毒で、普通は食用にしない。
- 基本的に主幹の一本立ちだが、古株になると、まれに枝分かれする。生長はきわめて遅い。(ただし、初期生育だけは速い。)
- 海浜植物なので、潮風にとても強い。
注意点・病害虫
- 過湿などのため、株元から腐ってきたら、鉢から抜き、腐った部分を刃物で削り落として傷口を乾かし(殺菌剤を塗布してもよい)、清潔な土に挿し木すると再生できる。
- 根に、シアノバクテリアと呼ばれるラン藻(細菌という説もある)の一種が共生しており、養分をもらっているらしい。そのため、肥料をあまり必要としない。
- やや湿り気のある、砂質の土を好む。
- 目立った病虫害はないが、カイガラムシに注意する。
- 葉先が硬く、トゲのようにとがっているので、扱いに注意する。ただ、刺さってもそれほど痛くはない。
余談
- かつての九州・沖縄では、ソテツは救荒植物だったらしく、水にさらすなどして果実の毒を抜き、食用に用いたらしい。
- ソテツは、イチョウと並ぶ原始的な裸子植物で、約二億年前から存在しているらしい。いわゆる「生きた化石」である。まるでシダ植物のように、精子を作って卵(らん)まで泳がせるという。(種子植物は通常、花粉管を使って精核を直接、卵に届ける。)
- 近縁のザミア属の植物も、ソテツの仲間として同様に扱われる。ザミア属には、「メキシコソテツ」と呼ばれるフルフラセアや、「ヒロハザミア」「フロリダソテツ」と呼ばれるプミラなどがある。いずれも丈夫。
(※データ:大阪市基準)