いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

コルチカム

イメージ

原産地

ヨーロッパ・北アフリカ・中央アジア~インド北部

イヌサフラン科(またはユリ科)

高さ

10~20cm

花期

9~10月

形態

秋植え球根

休眠期の管理

掘り上げて乾燥保存

別名等

コルチクム/コルキクム


イヌサフラン/ハダカコゾウ/オータムンクロッカス/フォールクロッカス/メドウサフラン/ネイキッドボーイ/ネイキッドレディー(いずれもオータムナレ)
ボウレシアヌム/シブソルピー(いずれもビボナエの異名)

日照

9月上旬~6月上旬の生育期は、戸外の直射日光下。
休眠期は、日光に当てなくてよい。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える。休眠期は、断水する。

肥料

秋の元肥の他、2~5月に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。

植え替え

8月下旬~9月中旬、5号鉢に1球。

【補足】深さ3~5cm、地植えは深さ5~10cmで15~20cm間隔。

整姿

特に無し。

繁殖

【分球】植え付け時。

【タネまき】採ってすぐにまく。

耐暑性

強い。

耐寒性

強い。

解説

  1. 球根を土に植えず、裸のまま転がしておいても開花することで有名。(別名「裸小僧」。)この場合、なるべく明るい場所で咲かせないと、花色が薄くなるので注意。花が終わり次第、土に植えて通常通り育てる。
  2. 一般的なのは、オータムナレ系の園芸品種で、一重咲きの「ザ・ジャイアント」と「ライラック・ワンダー」、八重咲きの「ウォーターリリー」、白花一重咲きのポリアンサ「アルバ」がある。このうち、ポリアンサ「アルバ」は、他の品種より球根が小さい。
  3. 年明け頃になると、葉が伸び始める。この葉は、春になると急速に生長し、オモトのような細長い大きな葉になる。葉には、ワックスをかけたようなツヤがある。
  4. 地植えにし、放任してもよい。勝手に分球して殖える。うまく育てば、一年で倍の数になる。
  5. あまり見かけないが、オータムナレ系以外の原種もある。秋咲き種ではアグリッピヌムやコルシクム、シリシクム、ビザンティヌム、ビボナエ、プシルム、春咲き種ではカペンセ、ハンガリクム、ルテウムなどがある。ルテウムは中央アジア原産で、この仲間で唯一、澄んだ黄色の花を咲かせる種類。

注意点・病害虫

  1. 危険な有毒植物で、誤食による死亡例が多い。人によっては、汁液に触れただけでかぶれる。

余談

  1. コルチカムが持つ「コルヒチン」という毒物は、植物の細胞や組織に対し、染色体倍加作用を起こさせるらしい。そのため、四倍体(染色体数が通常の四倍ある個体で、花や草丈が大きく見応えがある)の作出によく利用される。その他、種無しスイカの作出にも寄与した。(種なしスイカは三倍体である。)

(※データ:大阪市基準)