グロリオサ
イメージ
原産地
熱帯アジア・熱帯アフリカ~南アフリカ
科
イヌサフラン科(またはユリ科)
高さ
1~2m
花期
6~9月
形態
春植え球根
休眠期の管理
鉢のまま乾かすか、掘り上げて乾いた土に埋める
別名等
グロリオサ・スペルバ(学名)/グロリオーサ/キツネユリ/ユリグルマ/クライミングリリー/グローリーリリー/フレイムリリー
スペルバ「ロスチャイルディアナ」(ロスチャイルディアナの異名)
日照
4月下旬~10月下旬の生育期は、戸外の直射日光下(きわめて日光を好むが、酷暑期は西日を避ける)。
休眠期は、日光に当てなくてよい。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える。休眠期は、断水する。
【補足】水切れを嫌うが、過湿もよくない。
肥料
5~9月に、固形肥料の置き肥、または7~10日に一度の液肥。
【補足】肥料を好むので、生育期間中に肥料切れさせない。
植え替え
4月下旬~5月中旬(十分暖かくなってから)、5~6号鉢に1球。
【補足】深さ3~5cm、地植えは深さ5~8cmで20~30cm間隔。球根が細長いため植えにくいが、芽の部分だけは必ず土に埋める。(芽の反対側は、地上に露出しても問題ない。)
整姿
長いつるを、しっかり誘引する。脇芽が出ないため、摘芯を行わず、伸びるに任せる。
繁殖
【分球】植え付け時(刃物で切り分ける)。
【タネまき】4月中旬~5月中旬。(一晩湯に浸してからまく。発芽まで1ヵ月、開花まで2~3年かかる)。
耐暑性
とても強い。
耐寒性
最低8℃を保つ。
解説
- 名前は、ラテン語で「栄光」の意。いかにも熱帯の植物らしい、派手な花を咲かせる。グロリオサ属は、原種のスペルバ、ただ一種類からなる、一属一種の単型属とされる。しかし、スペルバは変異が多く、そのような変異種を、別種として分ける向きもあるらしい。
- 燃えるような赤と黄色の二色咲きになる、スペルバ「ロスチャイルディアナ」が一般的。その他、黄色の花を咲かせる「アフリカンゴールド」「ルテア」、桃と白の二色咲きになる「ピンクウィング」などもある。
注意点・病害虫
- 発芽・生育適温が20℃以上と高いので、球根の植え付けは、十分に暖かくなってから行う。
- 葉の先端が巻きひげ状になっており、周囲のものに絡みつきながら伸びる。あんどんやフェンスに這わせるとよい。暖地なら地植えも可能。
- つる性とはいえ、つるの長さは1~2mと短め。花は、つるの先端部に咲く。なお、先端の芽が傷付くと生長が止まるので、摘芯してはいけない。
- 花芽ができるには、つるが12~15節以上伸びている必要がある。また、植えた球根が貧弱だと開花数に大きく影響するので、最初から大きく重い球根を植える。
- 球根は、芽を上にして、縦に植えるのが望ましい。が、無理なら、芽の部分だけでも土の中に埋める。球根の下部が地表に露出してもかまわない。芽の部分がわからなければ、球根の両端をよく見る。へし折ったような傷跡が無い方に芽がある。
- 球根に傷を付けると、そこから腐りやすいので、丁寧に扱う。もし傷を付けたら、傷口を殺菌剤で消毒する。なお、球根の先端に一つしかない芽を傷付けると、植えても発芽しない。
- 切り花にするときは、可能な限り葉を多く残しておかないと、翌年用の球根の肥大に悪影響が出る。
- アブラムシがウイルスを媒介するので、きちんと駆除する。
- 球根は有毒なので、口に入れたりしない。死亡例もあり、かなり危険。汁液も、人によってはかぶれることがある。
余談
- 切り花でおなじみ。水あげ・花もちがよい。
- 南アフリカの熱帯~アラビア半島にかけて自制するリットニアは、グロリオサの近縁種である。こちらもつる性で、ユリのような黄色い花を下向きに咲かせる。性質や育て方はグロリオサと同様。
(※データ:大阪市基準)