いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

ヒアシンス

イメージ

原産地

ギリシャ・シリア・レバノン・トルコ中部~南部

キジカクシ科(またはクサスギカズラ科・ヒアシンス科・ユリ科)

高さ

20~50cm

花期

2~5月

形態

秋植え球根

休眠期の管理

掘り上げて乾燥保存

別名等

ヒアキンツス・オリエンタリス(学名)/ヒヤシンス/ニシキユリ/コモンヒアシンス/ガーデンヒアシンス/ダッチヒアシンス


ローマンヒアシンス(ロメインス)

日照

10月上旬~5月下旬の生育期は、戸外の直射日光下。
休眠期は、日光に当てなくてよい。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える。休眠期は、断水する。

肥料

秋の元肥の他、2月と、花後すぐ~5月に、10~14日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。

植え替え

9月下旬~11月上旬、5号鉢に1球。

【補足】深さ1~3cm、地植えは深さ5~10cmで10~20cm間隔。

整姿

花が終わったら、手で花がらを摘み取る(病気が出やすいので花茎は切らず、そのまま残す)。

繁殖

【分球】植え付け時(やや分球しにくい)。

【タネまき】採ってすぐにまく。

【スクーピング・ノッチング】6~7月。(いずれも、球根の発根部を傷付け、清潔な用土に植え付けて子球を出させる方法。)

耐暑性

わりと強い。

耐寒性

わりと強い(-5~-10℃)。

【補足】高温にあわせない。

解説

  1. 水栽培でおなじみ。チューリップやスイセン、ユリなどと並び、秋植え球根の代表格である。
  2. 一般的なのは、原種のオリエンタリスから改良された、「ダッチ系」と呼ばれる品種群である。名前の通り、オランダで改良されたもので、花色が豊富。八重咲き品種もある。花には芳香がある。
  3. 品種改良の元になった原種が一種類しかないため、チューリップなどと違い、花色ごとに開花期がずれる心配がない。いろんな色を集め、一色ずつかためて植えると、開花時に見事である。
  4. 球根の外皮の色と、花の色が同じになる。
  5. 近年は、イタリアで改良された「ローマン系」の品種も増えてきた。 ダッチ系に比べると花数は少ないが、楚々とした雰囲気がある。一つの球根から花茎が数本立つものもある。

注意点・病害虫

  1. 冬~早春に売り出される浅鉢植えの開花株は、そのままではダメになるので、買ったらすぐ、根鉢を崩さないように深めの鉢に植え替え、肥料を施す。温室での促成栽培物なので、暖かくなりすぎない、明るい室内に置く。
  2. 石灰分を好むので、植え付け前に土に施しておく。
  3. 球根を掘り上げたら、なるべく裸のまま、風通しのよい涼しい場所で保存する。紙袋に入れたり、戸棚などにしまったりすると、腐敗することがある。なお、毎年掘り上げる必要はなく、2~3年に一度で足りる。
  4. ダッチ系品種はめったに分球しないため、効率的に殖やすには、スクーピングやノッチングといった、やや特殊な方法をとる。一方、ローマン系の品種はよく分球する。
  5. 黄腐病にかかると、葉先から黄色くなって萎縮・変形し、株全体が腐敗する。治療法はないので抜き取り処分する。植物体に傷があると、そこから感染しやすいので、生育中、できる限り大きな傷を付けないようにする。
  6. いちおう有毒植物なので、口に入れない。

(※データ:大阪市基準)