いろんな植物の育て方や知識をご紹介。

素人園芸解説 -私はこう育てる-

イフェイオン

イメージ

原産地

メキシコ・ペルー・ウルグアイ・アルゼンチン

ヒガンバナ科(またはネギ科・ユリ科)

高さ

5~20cm(種類による)

花期

12~5月(種類による)

形態

夏~秋植え球根

休眠期の管理

鉢のまま控えめに水やりを続ける

別名等

トリスタグマ(属名)/イエイオン/アイフェイオン/ハナニラ/花韮/セイヨウアマナ


ノトスコルダム・セロウィアヌム(異名)/キバナハナニラ(いずれもセロウィアヌム)
ハナニラ/花韮/ユニフローラ/ユニフロラム/ウニフロラム/ウニフロルム/スプリングスターフラワー(いずれもユニフロルム)

日照

9月下旬~6月上旬の生育期は、戸外の直射日光下。
休眠期は、日光に当てなくてよい。

【補足】耐陰性があり、多少の日陰なら耐える。

水やり

生育期は、土の表面が乾けば与える。休眠期は、ごく控えめに。

【補足】暑い時期に植えるので、植え付け後の過湿に注意。休眠期間中も、控えめに水やりを続けたほうが、生育がよい。

肥料

夏の元肥の他、花後すぐに、少量の固形肥料を置き肥、

植え替え

8月下旬~10月上旬、5号鉢に8~10球(発根時期が早いので、植え付けもなるべく早めに)。

【補足】深さ2~4cm、地植えは深さ5cmで2~8cm間隔。鉢植えは2年、地植えは4~5年に一度植え替える。

整姿

特に無し。

繁殖

【分球】植え付け時。

【タネまき】採ってすぐにまく。

耐暑性

わりと強い。

耐寒性

わりと強い(-10℃)が、寒地では防寒する。

解説

  1. 現在はイフェイオン属ではなく、トリスタグマ属に分類される。株全体にニラに似た臭いがあり、花が美しいため、「ハナニラ」の和名がある。花茎を食用にする野菜の「花ニラ」とは何の関係もないし、食用にもならない。
  2. かすかに青みを帯びた白花のユニフロルムのほか、青紫花の「ウィズレー・ブルー」、青花の「ロルフ・フィードラー」、白花のパルビフローラ、黄花のセロウィアヌムなどが一般的。パルビフローラは、かなりの早咲きで、年内から開花し始める。セロウィアヌムも開花が早く、3月頃から。
  3. 黄花のセロウィアヌムは、ハナニラとは別の属(ノトスコルダム属)に分離されることがある。また、「ロルフ・フィードラー」も、ハナニラの園芸品種ではなく、別属の植物の原種であるとする説がある。とはいえ、いずれも丈夫な植物で、育て方はハナニラと同じ。

注意点・病害虫

  1. 植え付け後、すぐに葉が伸び、冬にはかなり茂っている。耐寒性はそれなりにあり、特に防寒しなくても大丈夫。ただし、例外的にセロウィアヌムは半耐寒性なので、暖地以外では防寒する。
  2. 地植えは、一度植え付けたら、4~5年はそのまま放任する。すごい勢いで分球し、やがて大きな群落を作る。毎年掘り上げると、生育が良くない。
  3. 市販の球根の植え付け後、一年目は花が少ない傾向がある。本格的な開花は、根が充実する二年目から。
  4. 球根は極端な乾燥に弱いので、掘り上げたら、乾燥保存などせず、すぐに植え付ける。太い根を持つが、なるべく切らない。葉が無い休眠期間中も控えめに水やりを続けると、早く生育が始まる。
  5. セロウィアヌムやパルビフローラのような原種系は、休眠期間中も水やりを続けないと、秋からの生育が悪くなる。なお、これらの種類はそれほど分球せず、殖えるのが遅い。

(※データ:大阪市基準)