ラナンキュラス
イメージ
原産地
ヨーロッパ南東部~南西アジア
科
キンポウゲ科
高さ
20~60cm
花期
4~5月
形態
秋植え球根
休眠期の管理
掘り上げて乾燥保存
別名等
ラヌンクルス・アジアティクス(学名)/ハナキンポウゲ/花金鳳花/ガーデンラナンキュラス/ペルシアンバターカップ
ハイキンポウゲ/イトキンポウゲ/宿根ラナンキュラス/ワイルドラナンキュラス(いずれもラヌンクルス・レペンス)
日照
10月中旬~5月下旬の生育期は、戸外の直射日光下(越冬中は霜除けする)。
休眠期は、日光に当てなくてよい。
水やり
生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。休眠期は、断水する。
【補足】病気のもとなので、花や葉に水をかけたり、雨に当てたりしない。過湿になると、あっけなく腐る。
肥料
秋の元肥の他、12~5月に、7~10日に一度の液肥、または固形肥料の置き肥。
【補足】窒素(N)を控えめにしないと、花色が悪くなる。
植え替え
10月中旬~12月上旬(地温が15℃程度に下がった頃)、5号鉢に3球。
【補足】深さ1~3cm、地植えは深さ5cmで15~20cm間隔。毎年植え替える。湿らせた清潔な土に仮植えし、芽出ししてから植えると安全。
整姿
花後すぐ、花茎を切り戻すと、再び開花することがある。
繁殖
【分球】植え付け時(吸水してふくらんだ球根を、刃物で切り分ける)。
【タネまき】10~11月。(発芽適温が10~15℃と低いので、まき時に注意。発芽まで二週間以上かかる。)
耐暑性
弱い。
耐寒性
-5℃まで耐えるが、最低3℃を保ちたい。
【補足】高温にあわせない。
解説
- 本来、「ラナンキュラス」という名前は、山野草のキンポウゲ(別名:ウマノアシガタ)の仲間に与えられた属名である。園芸上は、原種アジアティクスから改良された、花の美しい園芸品種群を指す名前として使われる。
- 花色がとても豊富。花弁に見えるのは、ガクが変化したものである。園芸品種の多くは、雄しべも弁化しており、大きく豪華な花を咲かせる。
- 市販の球根は、完全に干からびているように見える。が、これを湿った清潔な土の上に置き、低温下でゆっくり給水させると、みるみる生気を取り戻し、活発に根と葉を伸ばす。生育期間が終わり、葉が枯れたら、球根を掘り上げ、また干からびさせる。
- 近年はさらに改良が進み、ポピーやアネモネに似た、半八重の花を咲かせる品種が出回り始めた。「ラックス」シリーズがそうで、花色は赤、黄、橙、赤紫がある。従来品ほどの豪華さは無いものの、性質が強く、暖地なら数年間植えっ放しにできるらしい。
- 小さな黄色の花を咲かせる「ゴールドコイン」は、レペンスという原種から改良された品種で、ここでいうラナンキュラスとは同属別種になる。草丈の低い多年草で、ランナーでよく殖え、とても丈夫。
注意点・病害虫
- 水はけと地温(15℃程度を好む)にうるさく、気に入らないと、すぐに腐って枯れる。なお、気温が20℃以上、夜温15℃以上の日が続くと休眠に入ろうとするので、越冬中もあまり高温の場所に置かない。生育適温は10~15℃の範囲である。
- 夏に球根が腐りやすいので、毎年買い直すか、鉢物を購入したほうが楽。
- 二株以上栽培すると、タネができやすい。タネから育てたい場合は、低い発芽適温に注意する。ただ、寒さにも弱いため、温度が低ければよいわけではない。5℃以下で発芽しなくなる。
- ウイルス病にかかりやすいので、発病株は処分する。他に、うどんこ病や灰色かび病にも注意。アブラムシも付きやすい。
- 有毒植物である。口にするのはもちろんダメだが、汁液でかぶれることもある。
(※データ:大阪市基準)