カラー
イメージ
原産地
南アフリカ北部・アンゴラ・マラウイ
科
サトイモ科
高さ
30~100cm(種類による)
花期
【湿地性種】5~7月
【畑地性種】5~7月・9月
形態
春植え球根
休眠期の管理
【湿地性種】鉢のまま控えめに水やりを続ける
【畑地性種】鉢のまま乾かすか、掘り上げて乾いた土に埋める
別名等
ザンテデスキア(属名)/カイウ/海芋/カラーリリー/アルムリリー/アラムリリー
(※各種の和名・異名はページの一番下にまとめた)
日照
【湿地性種】3月下旬~11月中旬の生育期は、戸外の直射日光下(酷暑期は西日を避ける)。
越冬中は、室内の日当たり。(暖地なら戸外で霜除け。葉がなければ日光に当てなくてよい。)
休眠期は、日光に当てなくてよい。
【補足】いずれも、日光不足になると花が咲きにくい。
水やり
【湿地性種】生育期は、土の表面が乾けば与える。(水切れは厳禁。真夏のみ腰水にしても大丈夫)。越冬中は、ごく控えめに。
【畑地性種】生育期は、土の表面が乾けば与える(乾き気味に管理)。休眠期は、断水する。
【補足】湿地性種よりも水加減に敏感で、過湿はもちろん、乾燥にも弱い傾向がある。
肥料
春の元肥の他、6月と、10月に、固形肥料の置き肥。
植え替え
【畑地性種】3月下旬~5月上旬、5号鉢に1~2球。
【湿地性種】3月中旬~4月中旬か、9月上旬~10月中旬(普通は春に行う)、6~7号鉢に1球。
【補足】いずれも深さ3~5cm、地植えは深さ8~10cmで20~30cm間隔。湿地性種は3~5年、畑地性種は1~2年に一度植え替える。
整姿
枯れた下葉はこまめに取り除く。畑地性種は、花が終わったら花茎を引き抜く(球根ごと抜けないよう、土を押さえながら引っ張る)。
繁殖
【分球】植え付け時(刃物で切り分ける)。
【タネまき】採ってすぐにまく(開花まで3年かかる)。
耐暑性
わりと強いが、蒸れると腐る。
耐寒性
最低0℃を保ち、凍らせない。
【補足】高温にあわせない。
解説
- 「カラー」という名は旧属名。文字通り、「衿(えり)」の意である。苞の形を見立てたものらしい。現在は、ザンテデスキア属に属する。
- 大きく分けて、大型種で水を好む「湿地性種」と、中~小型種で乾き気味を好む「畑地性種」があり、性質が大きく異なる。春に球根だけで売り出されるのは、主に、畑地性種である。
- 湿地性種は、白い花を咲かせる原種のエチオピカが一般的(というより、湿地性の原種はこれしかない。)。苞に緑色が射す品種もある。暖地では、ほぼ常緑なので、植え付け・植え替えは春か秋に行う。湿地を好むが乾燥にも強く、丈夫で育てやすい。意外と耐寒性があり、寒地以外は地植えで放任できる。越冬中に加温栽培すると、冬から開花が始まる。
- 畑地性種は、原種のアルボマクラタ(白花)やエリオッティアナ(黄花)、レーマニー(白~桃~紫花)などから改良された園芸品種が多数存在し、花色がとても豊富。冬は休眠するので室内で越冬させ、春になったら植え付ける。
- サトイモ科植物なので、花弁のように見える部分は、苞(仏炎苞)である。
注意点・病害虫
- 最近は、真冬でも、花付きの鉢植えが売られている。これは温室で育てた促成栽培品なので、暖かく明るい室内の窓際に置いて観賞する。
- 連作を好まない。一度掘り上げたら、別の土に植え替える。土の酸度は、弱酸性で。
- 病虫害は少ないが、畑地性種は、高温多湿になると軟腐病が発生し、突然枯れることがよくある。そのため、主な栽培地は寒地・高冷地である。
- 汁液に毒性がある。口に入れたり、素手でむやみに触れたりしない。
余談
- 切り花に最適。ブーケなどによく使われる。
各種の和名・異名
- メラノレウカ(異名)/シラホシカイウ/白星海宇(いずれもアルボマクラタ)
- オランダカイウ/ミズカラー/カラーリリー/アルムリリー/アラムリリー(いずれもエチオピカ)
- グリーンカラー(エチオピカ「グリーン・ゴッデス」)
- キバナカラー/キバナカイウ/黄花海宇/ゴールデンアルムリリー/ゴールデンアラムリリー(いずれもエリオッティアナ)
- モモイロカイウ/桃色海宇/ピンクカラー/ピンクアルムリリー/ピンクアラムリリー(いずれもレーマニー)
(※データ:大阪市基準)